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4.空が白む頃
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「……んっん……はぁっあん」
二人の荒い息遣いと私の鼻にかかった声とも言えない音だけが部屋に響いた。
「さっきよりほぐれてきたね。こういうことするの久しぶり?」
抱きしめられゆったりと体を揺すられる。大きく広げた足が恥ずかしくて彼の腰へとまわした。
そのまま抱えるようにと抱き起され、向かい合って座る形になるとさっきよりも深く私を突いた。
「あっ……奥まできてる」
密着し抱き合って、ちゅっちゅっと何度も角度を変えて口づけられると、まるでずっと前から恋人同士だったような気がしてくる。このまま徹志くんと恋人同士へと発展するのだろうか。
「背中反ってる……この角度気持ちいいんだね。この辺り擦るとナカ、キュウキュウさせるんだね」
欲しいところに欲しいだけ
「……あんっん……、イッちゃいそ」
「んー、まだ駄目。もうちょっとがんばって」
だけどたまに意地悪をするようにじらされ、翻弄された。
中学生の時には想像もしなかった彼との情事は、今までの経験は何だったのかと思うほど気持ちよかった。
──これは絶対に遊び慣れてるな。
だって、今の職業はダンススクールの代表だ。
単なるインストラクターなどではなく、経営者。そしてこのチャラそうな見た目。遊んでないわけがない。
思い返してみれば、二人きりでの二次会への誘いも、そのバーで勧めたカクテルも、自宅への誘いも手をつなぐタイミングも、何もかもがスムーズで手慣れすぎてる。
よほどの訓練を重ねているとしか思えない。
「今度こそ、帰るね」
空が白む頃、何回目かの行為のあとやっとこさ床に落ちたブラを拾い上げ後ろ手でホックを留めた。
ハンガーにかけておいたワンピースを着ると、さも当たり前のように後ろのファスナーを上げてくれる優しさ。
彼には自然な行動かもしれないが、こんな小さなときめきを積み重ねてしまうと、心がざわめかずにはいられない。
だけど、好きだと言われたわけでも、付き合おうといわれたわけでもないし、ましてや洗面台にあったメイク落としやヘアピンに気づかないほどマヌケでもない。
出窓の前に並んだダンス大会のクリスタルトロフィーのように彼にとっての光り輝く存在がいるに違いない。
だから今夜が気まぐれの行為だったとしても、特に傷ついたりしない。
「きぃちゃん。また俺から連絡するね」
「……うん。わかった」
オーライオーライ。私からは連絡するなってことね。
本命がちゃんといるから、弁えなさいよ……と。
いいでしょう。すっかり遊び人になった徹志くんよ、ここではっきりさせておこうじゃないか!
クリスタルトロフィーに彫刻された英文字を指先で撫でながら、精一杯明るく声を掛ける。
「ねぇ、一応聞くんだけど……何番目?」
「……4番目」
「そっか。じゃあ、また気が向いたら連絡して」
口紅を塗りなおした私は、とびきりイイ女ぶって部屋を出た。
本命一人くらいは覚悟していたが、まさかの4番手!
ショックはでかいが、セフレ上等!私だってたまに『ソウイウコト』したいな要員として存分に利用させて頂こう!
週一で他の女と会うとして4番目なら月一回程度の逢瀬になるだろう。なんとなく、今の私にはちょうどいい感じじゃないか。
絶対本気になったりしない。
夢中になったりしない。
相手に依存したりしない。
そんな相手が今はちょうどいい。
二人の荒い息遣いと私の鼻にかかった声とも言えない音だけが部屋に響いた。
「さっきよりほぐれてきたね。こういうことするの久しぶり?」
抱きしめられゆったりと体を揺すられる。大きく広げた足が恥ずかしくて彼の腰へとまわした。
そのまま抱えるようにと抱き起され、向かい合って座る形になるとさっきよりも深く私を突いた。
「あっ……奥まできてる」
密着し抱き合って、ちゅっちゅっと何度も角度を変えて口づけられると、まるでずっと前から恋人同士だったような気がしてくる。このまま徹志くんと恋人同士へと発展するのだろうか。
「背中反ってる……この角度気持ちいいんだね。この辺り擦るとナカ、キュウキュウさせるんだね」
欲しいところに欲しいだけ
「……あんっん……、イッちゃいそ」
「んー、まだ駄目。もうちょっとがんばって」
だけどたまに意地悪をするようにじらされ、翻弄された。
中学生の時には想像もしなかった彼との情事は、今までの経験は何だったのかと思うほど気持ちよかった。
──これは絶対に遊び慣れてるな。
だって、今の職業はダンススクールの代表だ。
単なるインストラクターなどではなく、経営者。そしてこのチャラそうな見た目。遊んでないわけがない。
思い返してみれば、二人きりでの二次会への誘いも、そのバーで勧めたカクテルも、自宅への誘いも手をつなぐタイミングも、何もかもがスムーズで手慣れすぎてる。
よほどの訓練を重ねているとしか思えない。
「今度こそ、帰るね」
空が白む頃、何回目かの行為のあとやっとこさ床に落ちたブラを拾い上げ後ろ手でホックを留めた。
ハンガーにかけておいたワンピースを着ると、さも当たり前のように後ろのファスナーを上げてくれる優しさ。
彼には自然な行動かもしれないが、こんな小さなときめきを積み重ねてしまうと、心がざわめかずにはいられない。
だけど、好きだと言われたわけでも、付き合おうといわれたわけでもないし、ましてや洗面台にあったメイク落としやヘアピンに気づかないほどマヌケでもない。
出窓の前に並んだダンス大会のクリスタルトロフィーのように彼にとっての光り輝く存在がいるに違いない。
だから今夜が気まぐれの行為だったとしても、特に傷ついたりしない。
「きぃちゃん。また俺から連絡するね」
「……うん。わかった」
オーライオーライ。私からは連絡するなってことね。
本命がちゃんといるから、弁えなさいよ……と。
いいでしょう。すっかり遊び人になった徹志くんよ、ここではっきりさせておこうじゃないか!
クリスタルトロフィーに彫刻された英文字を指先で撫でながら、精一杯明るく声を掛ける。
「ねぇ、一応聞くんだけど……何番目?」
「……4番目」
「そっか。じゃあ、また気が向いたら連絡して」
口紅を塗りなおした私は、とびきりイイ女ぶって部屋を出た。
本命一人くらいは覚悟していたが、まさかの4番手!
ショックはでかいが、セフレ上等!私だってたまに『ソウイウコト』したいな要員として存分に利用させて頂こう!
週一で他の女と会うとして4番目なら月一回程度の逢瀬になるだろう。なんとなく、今の私にはちょうどいい感じじゃないか。
絶対本気になったりしない。
夢中になったりしない。
相手に依存したりしない。
そんな相手が今はちょうどいい。
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