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2.マゾ肉奴隷
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「失礼いたします」
俺は新たに用意した、ティーセットを乗せたカートを押してリズエラの部屋へと入った。
部屋の主であるリズエラはといえば、俺が入ってきたことを確認すると鋭い視線をこちらに飛ばしてくる。
「あら、やっと持ってきたの?
いったいどれだけ時間を掛ければ気が済むのかしら。
私はね、あんたみたいなただの使用人と違って忙しいの。
役立たずのせいで、お茶の一杯すら好きなときに飲めないなんて、全くなんて不幸なのかしら」
大袈裟に頭を振って肩を竦めるリズエラ。
今日はいつにも増してあたりが強い。
それならそれでもいいが、あまり調子に乗らせるのも良くない。
ここらでお仕置きをするとしよう。
――ガチャ。
俺は後ろ手に、扉の鍵を閉めた。
その音を聞いた瞬間、リズエラは罵倒をやめ、ふんぞり返っていたソファーから下りると、俺の前に膝をついた。
「今日は随分とノリノリだったな~、リズエラ。
まさか、本当に俺に対して不満が溜まっていて、つい本音がこぼれてしまったのか? ん?」
俺が少し怒気のこもった声で尋ねると、リズエラは顔を青くしながらブンブンと首を横に振った。
「そ、そんなことありませんわ! あれはもちろん演技です!
私とご主人様の関係を、他の者に気がつかれないための演技です!」
「本当かぁ? 俺には自分の立場を忘れて、楽しんでいたように見えたがなぁ。
別にいいぞ、好きに振る舞ってくれても。
もちろん、その分あとでキツいお仕置きをさせてもらうがな」
ゴクリ。
俺はリズエラの喉が動いたのを見逃さなかった。
こいつは期待しているのだ。
俺からされる、キツいお仕置きというのを。
己の欲望に呑まれかけていたリズエラだったが、はっとすると慌てて否定の言葉を口にする。
「わ、忘れてなどいません。私はご主人様のマゾ肉奴隷ですわ。
ご主人様に不満などありません」
「なら、どうしていつまでもそんな格好でいるんだ?
マゾ肉奴隷の分際で、随分といい物を着てるんだなあ?」
「っ! 申し訳ありません!」
謝罪の言葉を口にしたリズエラだが、その顔に反省の色などなく、唯々これから行われる仕置きを想像して笑みを浮かべていた。
俺だって、本気でリズエラに反省してほしいわけでもない。
たとえ形だけの謝罪だったとしても、それが痴戯に現実味を持たせるのだ。
その場で立ち上がったリズエラは、素早く身につけている物を脱いでいく。
伯爵家の令嬢ともなれば、着替えはメイドが手伝うものである。
リズエラも普段はそうしているわけだが、こうして日々仕置きと称して服を脱がせているので、その早さは並みではない。
瞬く間にドレスを脱ぎ捨てると、一切の躊躇いもなく下着にまで手を掛ける。
時間にしてわずか十数秒ほどのことであり、その手際は思わず感心してしまうほどだ。
全てを脱ぎ捨て、産まれたままの姿になったリズエラは、再び膝をつくと熱い吐息を漏らしながらいつもの口上を伸べた。
「ご主人様に生意気な態度をとったこのマゾ肉奴隷に、どうかお仕置きをしてください」
俺は新たに用意した、ティーセットを乗せたカートを押してリズエラの部屋へと入った。
部屋の主であるリズエラはといえば、俺が入ってきたことを確認すると鋭い視線をこちらに飛ばしてくる。
「あら、やっと持ってきたの?
いったいどれだけ時間を掛ければ気が済むのかしら。
私はね、あんたみたいなただの使用人と違って忙しいの。
役立たずのせいで、お茶の一杯すら好きなときに飲めないなんて、全くなんて不幸なのかしら」
大袈裟に頭を振って肩を竦めるリズエラ。
今日はいつにも増してあたりが強い。
それならそれでもいいが、あまり調子に乗らせるのも良くない。
ここらでお仕置きをするとしよう。
――ガチャ。
俺は後ろ手に、扉の鍵を閉めた。
その音を聞いた瞬間、リズエラは罵倒をやめ、ふんぞり返っていたソファーから下りると、俺の前に膝をついた。
「今日は随分とノリノリだったな~、リズエラ。
まさか、本当に俺に対して不満が溜まっていて、つい本音がこぼれてしまったのか? ん?」
俺が少し怒気のこもった声で尋ねると、リズエラは顔を青くしながらブンブンと首を横に振った。
「そ、そんなことありませんわ! あれはもちろん演技です!
私とご主人様の関係を、他の者に気がつかれないための演技です!」
「本当かぁ? 俺には自分の立場を忘れて、楽しんでいたように見えたがなぁ。
別にいいぞ、好きに振る舞ってくれても。
もちろん、その分あとでキツいお仕置きをさせてもらうがな」
ゴクリ。
俺はリズエラの喉が動いたのを見逃さなかった。
こいつは期待しているのだ。
俺からされる、キツいお仕置きというのを。
己の欲望に呑まれかけていたリズエラだったが、はっとすると慌てて否定の言葉を口にする。
「わ、忘れてなどいません。私はご主人様のマゾ肉奴隷ですわ。
ご主人様に不満などありません」
「なら、どうしていつまでもそんな格好でいるんだ?
マゾ肉奴隷の分際で、随分といい物を着てるんだなあ?」
「っ! 申し訳ありません!」
謝罪の言葉を口にしたリズエラだが、その顔に反省の色などなく、唯々これから行われる仕置きを想像して笑みを浮かべていた。
俺だって、本気でリズエラに反省してほしいわけでもない。
たとえ形だけの謝罪だったとしても、それが痴戯に現実味を持たせるのだ。
その場で立ち上がったリズエラは、素早く身につけている物を脱いでいく。
伯爵家の令嬢ともなれば、着替えはメイドが手伝うものである。
リズエラも普段はそうしているわけだが、こうして日々仕置きと称して服を脱がせているので、その早さは並みではない。
瞬く間にドレスを脱ぎ捨てると、一切の躊躇いもなく下着にまで手を掛ける。
時間にしてわずか十数秒ほどのことであり、その手際は思わず感心してしまうほどだ。
全てを脱ぎ捨て、産まれたままの姿になったリズエラは、再び膝をつくと熱い吐息を漏らしながらいつもの口上を伸べた。
「ご主人様に生意気な態度をとったこのマゾ肉奴隷に、どうかお仕置きをしてください」
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