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永い夢
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それからカラスの子と白カラスの盛大な結婚式が開かれました。お后様をえたカラスの子は成長し、立派な王様になりました。そしてたくさんの子宝にも恵まれました。
カラスの子はアヒルさんへの今までの感謝の気持ちを込めて、彼にナイトの称号と〝ブロン〟という名前を与えました。またカラス以外がカラスの国のナイトになったのは初めてのことでした。そしてナイトになったアヒルさんはいつまでもカラスの子と一緒にいて、公私ともにカラスの子を支えました。
さてひよこのこっこちゃんも立派なにわとりになりました。そして熱烈な求婚をへてアヒルさんと結婚しました。にわとりになったこっこちゃんは毎日カラスの国に朝を伝えるお仕事をすることになりました。
そんなたいへんながらも楽しい日々は過ぎていき、アヒルさんはかつてカラスの子と過ごしたアヒル帝国の家に帰ってきていました。アヒルさんは重い重い病気になってしまったからです。
アヒルさんはかつてカラスの子と一緒に寝た思い出のベッドで、ぐったりと横になっていました。その周りにはカラスの子とこっこちゃん、そしてアヒルさんとこっこちゃんの子どもがいました。
「かあ……死なないでアヒルさん……」
「……もう、おまえはひとりぼっちじゃないからだいじょうぶくわ」
「そんなこと言わないでかあ……父さん……」
カラスの子はずっと呼びたかった呼び方でアヒルを呼びました。「父さん」と呼ばれたアヒルは少しだけ微笑みました。
「……ノワール、こっこ、そしてくわ子よ。楽しかったぞ」
そういってアヒルは目を閉じました。カラスの子やこっこちゃんたちが泣いているような気がしましたが、アヒルさんにはもうどうすることもできませんでした。
そしてアヒルさんは永い永い夢をみるのでした。生まれてから、今日までのことを。
カラスの子と過ごした日々。
こっこちゃんと過ごした日々。
すべてがアヒルさんの大切な思い出です。
優しい眠りの中でアヒルさんはとても、幸せでした。
カラスの子はアヒルさんへの今までの感謝の気持ちを込めて、彼にナイトの称号と〝ブロン〟という名前を与えました。またカラス以外がカラスの国のナイトになったのは初めてのことでした。そしてナイトになったアヒルさんはいつまでもカラスの子と一緒にいて、公私ともにカラスの子を支えました。
さてひよこのこっこちゃんも立派なにわとりになりました。そして熱烈な求婚をへてアヒルさんと結婚しました。にわとりになったこっこちゃんは毎日カラスの国に朝を伝えるお仕事をすることになりました。
そんなたいへんながらも楽しい日々は過ぎていき、アヒルさんはかつてカラスの子と過ごしたアヒル帝国の家に帰ってきていました。アヒルさんは重い重い病気になってしまったからです。
アヒルさんはかつてカラスの子と一緒に寝た思い出のベッドで、ぐったりと横になっていました。その周りにはカラスの子とこっこちゃん、そしてアヒルさんとこっこちゃんの子どもがいました。
「かあ……死なないでアヒルさん……」
「……もう、おまえはひとりぼっちじゃないからだいじょうぶくわ」
「そんなこと言わないでかあ……父さん……」
カラスの子はずっと呼びたかった呼び方でアヒルを呼びました。「父さん」と呼ばれたアヒルは少しだけ微笑みました。
「……ノワール、こっこ、そしてくわ子よ。楽しかったぞ」
そういってアヒルは目を閉じました。カラスの子やこっこちゃんたちが泣いているような気がしましたが、アヒルさんにはもうどうすることもできませんでした。
そしてアヒルさんは永い永い夢をみるのでした。生まれてから、今日までのことを。
カラスの子と過ごした日々。
こっこちゃんと過ごした日々。
すべてがアヒルさんの大切な思い出です。
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