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魔法少女
筒抜け
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咲たちは、タクティカルベストに仕舞ってある予備のマガジンやグレネードの確認し、ブーツの紐を締め直し手袋を嵌める。
そして、ハンドガンを腰のホルスターに仕舞い、アサルトライフルのスリングを使って背中に回す。
藤十郎はゴーグルとヘルメットもかぶった。
「準備は出来たか?」
竜聖が小声で尋ねると3人は頷いた。
そして、一列になって100メートルを駆け抜ける。
先頭はSG550を持つ咲。その後ろにショットガンを抱えた藤十郎、聡里、竜聖の順に並んでいた。
校門までたどり着くと、つばきからの無線が入る。
『校舎近くに4人と1匹』
その情報をもとに咲が校庭を覗く。校舎の前には4人の少女がおり、全員が同じようなデザインのフリルとリボンが大量にあしらわれた衣装を着ていた。
ハロウィーンでもなければ見ないであろう衣装。それが夜中の学校で見る事には違和感しかない。
顔を引っ込め竜聖を振り返る。
《待機・確認》
彼がハンドシグナルで指示を出した。
咲はそれに従い、そこで留まり、もう一度のぞき込む。4人は落ち着かない様子で辺りを見回し、手に持つステッキを握りしめていた。
事前の打ち合わせで、彼女らが戦うであろう敵を彼女たちに倒させて、疲弊しきった所で突入。そしてウサギを始末する。というプランを組み立てていた。
咲は自身の左手首の内側にある時計を確認する。時刻は22時56分。敵が時間通りに現れるのかは不明だが、あと4分だ。
尚も学校全体を支配するのは、暗闇とそびえ立つ校舎とそれを背にする少女立ち。そしてそれを監視する男女。
残り3分。静かな空間を終わりに下のはウサギのチャッピーだった。
「もうそろそろ良いだろう。隠れていないで出てきたらどうだい?」
叫んだわけでは無く、ただ普通に。隣に話し掛けるくらいの気安さで喋り始めた。
「昼間に舞花の家に来て、おかしな機械を付ていただろう? 盗み聞をする機械だ。人間は面白いものを考える」
くつくつと苦しそうに笑う。
咲たちは背筋に寒いものを覚えた。自分たちのやっていたことが筒抜けだったのだから当然だ。
そして、ハンドガンを腰のホルスターに仕舞い、アサルトライフルのスリングを使って背中に回す。
藤十郎はゴーグルとヘルメットもかぶった。
「準備は出来たか?」
竜聖が小声で尋ねると3人は頷いた。
そして、一列になって100メートルを駆け抜ける。
先頭はSG550を持つ咲。その後ろにショットガンを抱えた藤十郎、聡里、竜聖の順に並んでいた。
校門までたどり着くと、つばきからの無線が入る。
『校舎近くに4人と1匹』
その情報をもとに咲が校庭を覗く。校舎の前には4人の少女がおり、全員が同じようなデザインのフリルとリボンが大量にあしらわれた衣装を着ていた。
ハロウィーンでもなければ見ないであろう衣装。それが夜中の学校で見る事には違和感しかない。
顔を引っ込め竜聖を振り返る。
《待機・確認》
彼がハンドシグナルで指示を出した。
咲はそれに従い、そこで留まり、もう一度のぞき込む。4人は落ち着かない様子で辺りを見回し、手に持つステッキを握りしめていた。
事前の打ち合わせで、彼女らが戦うであろう敵を彼女たちに倒させて、疲弊しきった所で突入。そしてウサギを始末する。というプランを組み立てていた。
咲は自身の左手首の内側にある時計を確認する。時刻は22時56分。敵が時間通りに現れるのかは不明だが、あと4分だ。
尚も学校全体を支配するのは、暗闇とそびえ立つ校舎とそれを背にする少女立ち。そしてそれを監視する男女。
残り3分。静かな空間を終わりに下のはウサギのチャッピーだった。
「もうそろそろ良いだろう。隠れていないで出てきたらどうだい?」
叫んだわけでは無く、ただ普通に。隣に話し掛けるくらいの気安さで喋り始めた。
「昼間に舞花の家に来て、おかしな機械を付ていただろう? 盗み聞をする機械だ。人間は面白いものを考える」
くつくつと苦しそうに笑う。
咲たちは背筋に寒いものを覚えた。自分たちのやっていたことが筒抜けだったのだから当然だ。
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