愛してるから、君を×させたい

和泉奏

文字の大きさ
27 / 31
それは、愛ではなく、

4

しおりを挟む





全員が俺を知ってるわけではないらしいから、もしかしたらまだ逃げられるかもしれないのに。

なのに、自分の発言に確証を持ちたいらしいニヤニヤ笑いを張り付けた男と向き合わされ、じいっと獲物を見定め、食い入るように見つめられる。


「ほっぺたモチみてーにやわらけーし、…近くで見ると更にタイプすぎる…、ベロベロしてぇー」


振り払おうとすればするほど、「…っ゛、ぃ゛、痛…っ、やだ、…っ、やだ…っ、」頬を固定して撫でたりしてくる手は力を増して、硬くてざらついた指先の感触が、まるで粗い砂の粒のように肌に食い込む。


「やっぱ、るーくんだわ。はは、やっべ、かわいすぎ…っ、…これ男なんだぜ?」

「え?!男かよ!?」

「うっへぇ、どっから見ても女にしか見えねえ」

「マジで美人。いつも可愛がってンのに、なんですぐわからんかったかなー。るーくんへの愛が爆増ォ」


ジロジロ物珍しそうに感心したように口々に言って、…男だとわかったからか手を伸ばして肩や胸、腰に無遠慮にべたべた触れてきた。

「ははぁん、この感触、たしかに男だなぁ?まぁでもかわいすぎるからゆるす」「腰ほっそ、スカートもめっさカワイーじゃん。お、脚にはレースのストッキング、…っ、…うっはぁ…、…太腿ッ、真っ白…っ、ドエッロ…っ、」「っ、ぅ゛、…っ、やめ、触ら、な、」まるで自分のものだとでも言わんばかりに、距離感もへったくれもなく、しつこく舐めるように身体に触れてくる。

おぞましく鳥肌が立ち、どうにか奮い立たせて周りに壁のように立っている男達の間から抜け出そうとして、後ろから誰かに腕を回され、…腹を強く撫でまわされる。


「おぅ、紹介するわ、これ、”オレら”が定期的に可愛がってやってる性処理玩具の肉便器、”るーくん”」

「えっ、うそ、マジ?こんな可愛いのにそーゆう感じ?てかこの綺麗さで好き勝手にやりたい放題使っちゃってイイの?」

「はぁ?お前ら本気かよ。正直、男はイけねーんだけどなぁ、…セックス中にちんこ見たくねえし…。まぁ、でも便器代わりでいいっつーんなら、乱暴に扱えるし自分で後処理しなくていーから楽だし?是非っておねだりしてくれてるみてーだから、思う存分このカワイコちゃんのまんこ使って吐き出させてもらおーかなぁ」

「……ッ゛、違、…違う…っ、」


吐き気がするほどの恐怖に、それだけ言うのがやっとだった。

だけど、身体を抱えている腕はビクともせずに、手と足をじたばたさせるのが精いっぱいで。

震えすぎて涙さえ込み上げることができず、乾ききった喉を動かして必死に首を何度も何度も横に振る。


「ぁ゛…っ、ぅ゛、やめ…ッ、て…ッ、」

「…っ、はーー、良い匂い…たまらん…」


男が後ろから力強く抱擁したままにすんすん嗅ぎながら、髪に鼻を擦りつけて乱暴な手つきで身体をまさぐってくる。

あまりにも肌を揉むような耐えきれないといった荒い動きに上半身の服がずり上げられた。

スカートも乱れ、そのナカの素肌が晒される。

太腿をその形に撫でられ、スカートの中に入ったゴツゴツした手に下着越しに性器を揉みしだかれて「ぁ゛っ、は…っ、ぐ…っ、」ぶるぶる揺さぶられれば腰が引けて勝手に頬が熱を持つ。

それを目の前で見ている他の男達が驚いたような顔をしたのは一瞬で、…すぐに示し合わせたように目くばせをしていた。


「っ、や、嫌だ…っ、て、…ッ、…離せ…っ、離せよ…っ、やだ…っ、…ぅ゛、ッ、…ぇ゛、…誰か、…っ、だれか、助けて…っ、」


恐怖と絶望に染まった心が震え、声にならない叫びが喉の奥でこだました。

周囲を囲む男達のほんのわずかな隙間から期待を込めて外を見て、……その瞬間、涙が滲み出しそうになる。

……視界に入った場所に、人通りは全くなかった。


「……はァ……、…”るーくん”、オレ達と今からすぅっっごぉーく気持ちぃーこと、しに行こっかぁ」


羽交い絞めにされた状態で、ぞわっと寒気がするほどナメクジみたいに耳を舐めてきた湿った感触と声に、……この人数差で抵抗できる手段はない。

漫画や、ドラマのような奇跡は訪れない。
誰も来ない現実に気づき、声を失った。

愛しい人の名前を小さく呟いて、…震える唇をゆっくりと閉じた。



――――――――――


………

………………



おそらく、…ここにいる男達の誰かのマンションの一室。

敷き布団の上で永遠に輪姦して犯され続けている間、浅く短い間隔の呼吸を繰り返し、涙を流して嗚咽が漏れそうになるのを必死に堪えながら、ただただ空を見つめ続けた。

……あの後、連れ込まれた部屋で投げ捨てるように押し倒された。

そのうちの一人が覆いかぶさってきて、下着は破られ、股を広げさせられた。

「叫ばねーし、意外に従順じゃん?ま、暴れたり騒いだりすれば痛くなるだけし、気持ち良くないのはお互い嫌だもんなぁ?俺らにされたことを大好きな水瀬さんに知られたくなかったら大人しくしてろよ」って脅されて指で肚のナカを掻きまわされた。

両手を頭の上に、脚は大きく開いて閉じれないように押さえつけられたままの状態で、感触の変化を弄ぶように荒く硬いざらついた太い指が肚のナカでヌチュヌチュ卑猥な音を鳴らしながらスローに動かされる。

「うっわ。ヨガり声我慢してる顔…めっちゃ腰にクるー…ッ、指動かすたびになんか段々頬赤くなってんだけどぉ?今すぐ挿れてパコパコしてぇー」「男数人がかりで押さえつけてこの格好させてんの、なんか犯罪臭すげぇ。ハハッ、かわいそー」「何が『カワイソ~』だよ。お前のちんこズボン押し上げるぐらいガッチガチじゃん」そういう会話を、顔のすぐ近くでされて、聞きたくなくても嫌というほど鼓膜に響かされた。

不意に、左右上下に2本の指でくぱぁっ…と拡げられ、「え…、いや、…つーか、既にめっちゃナカ蕩けてるって。…お前らも指マンしてみろよ。指でこの感触はすげぇわ。気持ち良すぎ…、挿れたらぜってーやばいっしょこれ…」「っ、ぅ、…お、……マジで…女のまんこみてーにピンク色でとろっとろ。これぜってー普段から男誘ってんだろ。指軽く出し入れするだけで吸い付きやべーし、くぱくぱヒクついてて射精ねだってんじゃん。いつヤられてもいいように準備してんのマジ肉便器の鏡。しかも…」他にも、たくさん、思い出したくもないような言葉をいっぱい言われながら指で孔のナカを散々弄られて、…詰られて、嘲笑われて、……どこを、誰が使うとか、誰が最初とか、そういう声が聞こえて、

………ずっと、…心の奥底では、誰かが現れることを必死に願い続けていた。

だけど、その願いは虚しく、…空虚なだけで。

………きっと、来てくれる。

ドラマみたいに、漫画みたいに、小説みたいに、きっと、……ギリギリのところで来てくれる。

でも、現実には、…そんな夢みたいな話なんかなかった。

「…だれ、か…」優さん、ときっとここにいたとしても助けてくれることはない。けど、…震える声で呟いたその瞬間、涙が溢れ出し、止まらなくなった。

優さんのために。
優さんに見せて、…少しでも、褒めてもらいたかった。

俺自身の姿じゃなくても、…俺に対する優しさじゃないとわかっていても、可愛がってもらいたかった。

許されて、愛されたかった。

それだけのために、この格好をしたのに。
そのためだけに、買いに出かけたのに。

求めていた人ではない穢らわしい男達に悦ばれ、いやらしく触れられて、…”愛される”。

まるで恋人同士がするように無理矢理に唇を奪われて抱き込まれて、どれだけ泣いて嫌がってもやめてくれない。


(…怖い、……怖いよ、……優さん、…)

期待は崩れ、希望は消え去り、心は引き裂かれるように痛み続けた。
何度も何度も、助けを求める声を心の奥底で叫び続けても、…本当に望む相手からの返事はなかった。

その代わりにゴツゴツしたべたべたな手と繋がされ、開かされた股の間で捩じ込まれたペニスによって肚のナカを息が苦しくなるまでグチャグチャ擦り続けられる感覚に涙を流し続けた。 

数分前までされていた「種付けプレス」とかいう体位らしい嗤って教えられた行為の余韻で今も意思とは無関係に身体の奥深くを刺激され、…荒らされる体内の熱に犯されて、頭の芯がぼうっとしてくる。


「ハ、…ッ、ォ゛、お゛っ、…ハァ…っ!…ぐ…っ、るうっ!でる…っ!で…っ、」

「っ゛、!ぅ゛、ぅ゛、…っ、――ッ゛、ぃ゛、っ゛」


両足を荒々しく息をする相手の腰に回させられて、パンパンパンッと音が鳴るほど激しくペニスを穴に突き入れ、肚の奥に向けて出し入れされる。

汗で濡れた両手に腰を掴まれ、獣じみた声をあげて苦しげにうめきながら、結合部をメチャクチャにしてぶつかってくる腰の動きが速まる。

「は、ぁ゛、…っ、ぅ、ぐ、は、…っ、ぐ、ぅ…っ、ぐ…っ、ン゛ン゛…ッ、…は、ン゛…ッ、ぁ、…っ、ぁ゛、!」夢中で亀頭を叩き付けられ、自分本意すぎる動きに、奥が容赦ない暴力を受けて悲鳴を上げた。

男は両手で掴んでいる俺の腰を手前に引くと、自分の腰を隙間なく押し付け「ッ、ォ゛…ッ、出る…ッ、……す、げ…ッ、…イ゛…っ、……まだ、…出て、る…ッ、」俺の肚の奥に先端を擦りつけながら顎を突き出してガクガク気持ちよさそうに白目を剥く勢いで唾液を零し、半目で身震いしている。

腹の中でビクビク跳ねている男のモノ。

(………嫌だ、………やだ……)

もはや誰のものかもわからないほどこの場にいる全員の精液が混ざって重たくなり、肚内いっぱいに広がっている大量の精液をはっきりと感じる。

孔からグチョッと引き抜いたペニスを扱き、残り汁を臭くドロドロの白い粘液に塗れている上から上書きするように俺の髪や顔にかけてくる。

微かに開いた唇の隙間に待ち時間に射精していたらしい汚いコンドームを指ごと突っ込まれた。吐き気を催す感触と臭気のきつい匂いとぬめりにえずきながら舌で吐き戻そうとすればするほど汗で光る顔は満足そうに笑い、愉快そうに口腔内の粘膜を荒らされる。


「つあー、マッジで気持ち良かった…、えげつねー量出た…」

「うっ…わ、…すッげぇ光景。…ちんぽ抜かれてヒクつきながらパクパクちっちゃな口開けて物足りなさそうな流羽くんマンコ、次から次にネバネバザーメン溢れてくんだけどぉ?」

「…っ、ァ゛、あ゛…ッ、…ぅ゛…っ、」


床に倒れ込んで痙攣する俺の孔から肚に入れた指が好き放題に動き、アピールするようにわざと大きめにヂャブヂャブヌヂュヌヂュ卑猥な音を鳴らされる。


「てか、お前ら中に出した後、ちゃんと掻き出せって。純白まんこがえぐいほど精子くっせえし、野郎の精液塗れのまんこに突っ込みたくねーんだわ」


ついでにそこに残ってる精液を掻きだすように動かされ、腰が震える。

しおりを挟む
感想 4

あなたにおすすめの小説

灰かぶりの少年

うどん
BL
大きなお屋敷に仕える一人の少年。 とても美しい美貌の持ち主だが忌み嫌われ毎日被虐的な扱いをされるのであった・・・。

『これで最後だから』と、抱きしめた腕の中で泣いていた

和泉奏
BL
「…俺も、愛しています」と返した従者の表情は、泣きそうなのに綺麗で。 皇太子×従者

創作BL短編集

さるやま
BL
短編まとめました。 美形×平凡、ヤンデレ、執着・溺愛攻め多め

【完】君に届かない声

未希かずは(Miki)
BL
 内気で友達の少ない高校生・花森眞琴は、優しくて完璧な幼なじみの長谷川匠海に密かな恋心を抱いていた。  ある日、匠海が誰かを「そばで守りたい」と話すのを耳にした眞琴。匠海の幸せのために身を引こうと、クラスの人気者・和馬に偽の恋人役を頼むが…。 すれ違う高校生二人の不器用な恋のお話です。 執着囲い込み☓健気。ハピエンです。

あなたの隣で初めての恋を知る

彩矢
BL
5歳のときバス事故で両親を失った四季。足に大怪我を負い車椅子での生活を余儀なくされる。しらさぎが丘養護施設で育ち、高校卒業後、施設を出て一人暮らしをはじめる。 その日暮らしの苦しい生活でも決して明るさを失わない四季。 そんなある日、突然の雷雨に身の危険を感じ、雨宿りするためにあるマンションの駐車場に避難する四季。そこで、運命の出会いをすることに。 一回りも年上の彼に一目惚れされ溺愛される四季。 初めての恋に戸惑いつつも四季は、やがて彼を愛するようになる。 表紙絵は絵師のkaworineさんに描いていただきました。

放課後教室

Kokonuca.
BL
ある放課後の教室で彼に起こった凶事からすべて始まる

吊るされた少年は惨めな絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

オメガ修道院〜破戒の繁殖城〜

トマトふぁ之助
BL
 某国の最北端に位置する陸の孤島、エゼキエラ修道院。  そこは迫害を受けやすいオメガ性を持つ修道士を保護するための施設であった。修道士たちは互いに助け合いながら厳しい冬越えを行っていたが、ある夜の訪問者によってその平穏な生活は終焉を迎える。  聖なる家で嬲られる哀れな修道士たち。アルファ性の兵士のみで構成された王家の私設部隊が逃げ場のない極寒の城を蹂躙し尽くしていく。その裏に棲まうものの正体とは。

処理中です...