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ほっとけーき
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一緒にお風呂に入って、ドライヤーで髪の毛を乾かしてもらった。
ぶおーってあったかい風とともに頭を撫でられて、何度してもらっても気持ちがいい。
黒焦げになっちゃったホットケーキも食べなくていいって言ったのに、全部食べてくれた。
「夏空様が一生懸命俺のために作ってくださったことが何よりも嬉しいです」って、絶対にまずいはずなのに、すごく美味しいケーキを食べてるんじゃないかと思うような表情で喜んでくれた。
数時間前までのあれが夢だったみたいに、多少の名残を残しながらも普通の日常に戻った。
……現在先日の着せ替えドールと同様の状況、…しかし少し違うのは鏡の前にいるってことだ。
途中からもうどれでもいい心境になってきて、さっくんに任せようとしたらこういうのは自分で考えるものだと珍しく断られてしまった。
だから、なんとかこんな感じかなって適当に選んでみたけど……これでいいのか全然わからない。
「美少年な夏空様の今の御姿を見たら、いつにも増して、誰もが連れて帰りたいと思うでしょう」
「……それは褒めてるのか」
どういう意味だとさっくんを見上げれば、優しく眩しそうに目を細める。
「どのような女性でも、見惚れて虜になるという意味ですよ」
「、む」
褒められてるらしい。
面と向かって、殺し文句?みたいな台詞をいわれて気恥ずかしながらも照れてしまった。
うまく脳内処理できずに変な返事になってしまう。
「きっと、彼女もそうなります」
「……なる、かな」
僅かに、不安が零れ落ちる。
俯けば、肯定を示す言葉とともにゆっくりと後ろから抱きしめられた。
行為自体はよくあるいつものことだ。
けど、目の前の鏡に映る見慣れないその光景に、……少し、息を呑む。
「夏空様」
「……っ、」
スーツを身に纏う、オレより背の高い彼に閉じ込めるように抱き竦められて。
「明日のデート、楽しんできてくださいね」
耳元で、艶気を滲ませた低い声が囁いた。
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