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第四話『笑顔を照らせ! カーニバルラバー誕生!』
その1 星野愛歌の夢
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★魔闘少女ハーツ・ラバーズ!
第四話『笑顔を照らせ! カーニバルラバー誕生!』
その1 星野愛歌の夢
teller:星野愛歌
あたしは、星野愛歌は、昔から身長が他の子よりもずっとずっとおっきかった。
おまけに眩しいくらいの金髪は、外国の血を引いているのがはっきりわかるこの容姿は、やたらと目立って。
だからと言って、あたしは外国語が話せるわけじゃない。
外国の文字が読めるわけでもない。
じゃあ漢字はちゃんと読めるのか?
答えは、ノーだ。
文字を覚えるのにはすっごく時間がかかったし、九九もまともに覚えられなかった。
あたし、バカなんだ。
すっごくすっごくバカなんだ。
だったらスポーツはできるのか。
それも、ううんと首を傾げたくなる。
全くできないわけではないけど、運動神経抜群かどうかと言われればそれも違う気がする。
特に取り得なんて何もなかった。
おバカでおっちょこちょいでちょっとズレてる、それがあたし。
そんなあたしが、ただおっきいというだけで周りからはみ出て、変な目で見られて。
昔はからかわれてばっかりだった。
感情がそのまま表に出やすいあたしはいつも泣いてばかりだった。
こんなあたしとまともに遊んでくれる子はいなかった。
パパとママはそのころお仕事で忙しくて、相談なんてできなかった。
そのくせあたしは寂しがり屋で、やっぱり家でもしくしく泣いていた。
涙と溜息で溢れた日々のある日のこと。
テレビの中で輝く女の子達に、泣き虫のあたしは一瞬で目を奪われた。
その子たちはすっごく可愛くて、すっごく朗らかで、笑顔を振りまいていて、一生懸命歌って踊って、みんなを笑顔にさせていた。
あたしが夢中になったのは、『アイドル』だった。
どうしてこんなに笑えるんだろう、どうしてこんなにきらきらしてるんだろう。
テレビに釘付けになった幼いあたしの頭の中は、『どうして』で溢れていた。
やがて、『どうして』が『すごい』に、確かな憧れに変わった。
あたしも、あんな風に笑えたら。
あたしも、あんな風に元気いっぱいになれたら。
あたしも、誰かを笑顔にできたら。
そんな希望が、ぽんぽんと頭の中に降ってきた。
その時、気付いた。
愛歌。
あたしの名前に、『歌』の字が入っていることに。
歌。
アイドル達が、紡ぐもの。
それが、あたしの存在も紡いでいる。
あたしにも、歌が歌えるのだろうか。
あの可愛い女の子達みたいに。
あたしも――笑えるのだろうか。
「るったたー……るったたーん……」
テレビの前で、幼いあたしは即興のメロディを口ずさんだ。
何となくの行為だったけれど、心が弾むのがわかった。
あたしの名前は、歌。
他にあたしの名前には、何かないだろうか。
「きっらきら……おほしさま……ふりそそーいでー……」
ほしの。
星野。
それってお星さまのことだよね。
きらきらしてて、アイドルみたい。
あたしも、なれるのかな。
きらきらできるのかな。
「あいのうた……きらっと、ぴかっと……せかいに、ひびけ……」
まなか。
愛の歌。
もしかして、これって、凄く素敵な名前なんじゃないかな。
アイドルが自分達の想いを世界に発信しているように、あたしもあたしの愛をぜんぶに届けられたら、響かせられたら。
気付けば、涙はいつの間にか止まっていた。
ただ、笑顔で歌うことが楽しくて楽しくてしょうがなかった。
あたしは、アイドルになりたいと強く願うようになって。
その日から、あたしはいっぱい笑うようになった。
そしたら世界のぜんぶが楽しく感じられるようになった。
背がおっきいのも、自分の長所だと思えるようになった。
こんな身長ならいっそ、もっともっとおっきくなって史上初のでっかいアイドルになっちゃえばいいんだ。
からかわれるのも気にならなくなった。
むしろ、色んな子ともっと仲良くなりたいと思うようになった。
アイドルは可愛くなくちゃなれないと思ったから、おしゃれや女の子らしいことにも関心を持って、そしたら女の子の友達がたくさんできた。
毎日が楽しかった。
相変わらずおバカなのは変わらなかったけれど、それでも良かった。
あたしが楽しく生きているこの気持ちを、誰かに伝えたい。
そして、かつてのあたしがアイドルに救われたように、あたしも誰かをアイドルとして救いたい。
そう、思ったんだ――。
第四話『笑顔を照らせ! カーニバルラバー誕生!』
その1 星野愛歌の夢
teller:星野愛歌
あたしは、星野愛歌は、昔から身長が他の子よりもずっとずっとおっきかった。
おまけに眩しいくらいの金髪は、外国の血を引いているのがはっきりわかるこの容姿は、やたらと目立って。
だからと言って、あたしは外国語が話せるわけじゃない。
外国の文字が読めるわけでもない。
じゃあ漢字はちゃんと読めるのか?
答えは、ノーだ。
文字を覚えるのにはすっごく時間がかかったし、九九もまともに覚えられなかった。
あたし、バカなんだ。
すっごくすっごくバカなんだ。
だったらスポーツはできるのか。
それも、ううんと首を傾げたくなる。
全くできないわけではないけど、運動神経抜群かどうかと言われればそれも違う気がする。
特に取り得なんて何もなかった。
おバカでおっちょこちょいでちょっとズレてる、それがあたし。
そんなあたしが、ただおっきいというだけで周りからはみ出て、変な目で見られて。
昔はからかわれてばっかりだった。
感情がそのまま表に出やすいあたしはいつも泣いてばかりだった。
こんなあたしとまともに遊んでくれる子はいなかった。
パパとママはそのころお仕事で忙しくて、相談なんてできなかった。
そのくせあたしは寂しがり屋で、やっぱり家でもしくしく泣いていた。
涙と溜息で溢れた日々のある日のこと。
テレビの中で輝く女の子達に、泣き虫のあたしは一瞬で目を奪われた。
その子たちはすっごく可愛くて、すっごく朗らかで、笑顔を振りまいていて、一生懸命歌って踊って、みんなを笑顔にさせていた。
あたしが夢中になったのは、『アイドル』だった。
どうしてこんなに笑えるんだろう、どうしてこんなにきらきらしてるんだろう。
テレビに釘付けになった幼いあたしの頭の中は、『どうして』で溢れていた。
やがて、『どうして』が『すごい』に、確かな憧れに変わった。
あたしも、あんな風に笑えたら。
あたしも、あんな風に元気いっぱいになれたら。
あたしも、誰かを笑顔にできたら。
そんな希望が、ぽんぽんと頭の中に降ってきた。
その時、気付いた。
愛歌。
あたしの名前に、『歌』の字が入っていることに。
歌。
アイドル達が、紡ぐもの。
それが、あたしの存在も紡いでいる。
あたしにも、歌が歌えるのだろうか。
あの可愛い女の子達みたいに。
あたしも――笑えるのだろうか。
「るったたー……るったたーん……」
テレビの前で、幼いあたしは即興のメロディを口ずさんだ。
何となくの行為だったけれど、心が弾むのがわかった。
あたしの名前は、歌。
他にあたしの名前には、何かないだろうか。
「きっらきら……おほしさま……ふりそそーいでー……」
ほしの。
星野。
それってお星さまのことだよね。
きらきらしてて、アイドルみたい。
あたしも、なれるのかな。
きらきらできるのかな。
「あいのうた……きらっと、ぴかっと……せかいに、ひびけ……」
まなか。
愛の歌。
もしかして、これって、凄く素敵な名前なんじゃないかな。
アイドルが自分達の想いを世界に発信しているように、あたしもあたしの愛をぜんぶに届けられたら、響かせられたら。
気付けば、涙はいつの間にか止まっていた。
ただ、笑顔で歌うことが楽しくて楽しくてしょうがなかった。
あたしは、アイドルになりたいと強く願うようになって。
その日から、あたしはいっぱい笑うようになった。
そしたら世界のぜんぶが楽しく感じられるようになった。
背がおっきいのも、自分の長所だと思えるようになった。
こんな身長ならいっそ、もっともっとおっきくなって史上初のでっかいアイドルになっちゃえばいいんだ。
からかわれるのも気にならなくなった。
むしろ、色んな子ともっと仲良くなりたいと思うようになった。
アイドルは可愛くなくちゃなれないと思ったから、おしゃれや女の子らしいことにも関心を持って、そしたら女の子の友達がたくさんできた。
毎日が楽しかった。
相変わらずおバカなのは変わらなかったけれど、それでも良かった。
あたしが楽しく生きているこの気持ちを、誰かに伝えたい。
そして、かつてのあたしがアイドルに救われたように、あたしも誰かをアイドルとして救いたい。
そう、思ったんだ――。
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