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その九
しおりを挟むD,Eクラス委員の協力関係が結ばれて数日・・・
「おーい、隼間!」
事ある毎に皇作は俺のもとへ来るようになった
D,Eクラスの委員が仲いいということを見せることが必要なんだといっていたが、ほんとの所はシンプルに俺とこいつは気が合うんだと思う。
しかし、皇作の様子はいつもとは違っていた。「こっち来い」と手を引くと、普段はおどけて見せる表情が心なしかキリっとしている。と思ったら、すれ違う女子を見てニヤニヤと手を振っている。どうやら気のせいだったようだ。
そんなこんなで、人気の無い校舎裏で二人きりになった。
「実はな、お前にだけは言っておきたいことがあんねん」
皇作は、先程のような真剣な顔で切り出した。
「この前の話では一つ嘘というべきか、言えなかったことがあるんや。いーか。これはあくまで仮説やが、クラス間の差が本のちょっとだという話。あれな、順位でみれば嘘じゃない。例えば、1~5(位)で区切って、1位をAに割り振った時(2位⇒B・・・)に、6位からもAに割り振られているとか、その程度の差やと思っとる。ただな、そのほんのちょっとでも大きくバランスを崩してしまう存在がいる。1~10の超上位者達や。こいつらは、その他の有象無象と圧倒的に差がある。学力で見てもそれ以外で見ても、や。家柄だってそうや。なにもかもが違う、選ばれるべくして選ばれた10人や。一クラスに2人ずつの配置は合ってるはずや。ただ、もし予想のような選定方法、もしくはそれ以上の優遇だった場合、上位クラスと下位クラスの差は想像も絶する程のもんになる。」
皇作からの話は、衝撃だった。選定方法が確定とは言えないまでも、十分に信憑性のある話だ。
「どうしてそれを俺だけに?」
シンプルな疑問だった。あの場で話せない内容だったのか。それにしたって俺だけに言う理由は何なのか。
それから、少し間が開いて、皇作は少し考え込んでいる。でも、すぐに顔を前に向けて口を開く。
「それは・・・隼間、お前がその超上位者だからや。逆に言えば、鹿野はそうじゃない。クラス委員のほとんどは超上位者が担当している。これは学校生活を送る中でで自然とそうなるだけのカリスマ性や、超上位者であることを知る担任がそう仕向けるからや。あの場で鹿野がこの話を聞けば傷つくかもしれへんかった。それは本意じゃない。Eクラスとは仲良うしたいからな。」
そう言うと、皇作はにかっと笑う。
ただ、もう一つ気になることがある。
「なんで、分かるとでも言いたげやな。悪いけど、俺の情報筋は企業秘密や。それにこれはあくまで推測や。ある程度の情報とこの前のお前の態度を見て、推察したに過ぎん。まあ、外れてたら笑い話にでもして忘れてくれ。まあ、伝えるべきことは伝えたから俺は戻るで。これ以上の質問は禁止や。じゃあな。」
そう言うと、足早に皇作は校舎の方へ戻って行った。
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