5日間ホテルに滞在して大阪・関西万博のボランティア活動をしてみた

夏目碧央

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迷子・ベビーセンターの仕事というより……

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 今度は入り口付近に立つ事になった。とはいえ、もう夜なのに今更リストバンドを配布するのもなんだかおかしい。
 と、そこでチーフからお声が掛かる。今から東ゲートへ行ってベビーカーを運んで来てもらいたいそうだ。ベビーカーは西で借りて東で返したり、その逆もある。数を合わせるのだろうか。そのベビーカーを運ぶ際、ちょっとおつかいもあって50分くらい歩く事になるけれど、大丈夫ですかと聞かれた。ここに留まりたければ留まっていいとも言われた。
 正直迷った。連日の活動で、毎日歩き回ると疲れるからエリア活動とベビーセンターとを交互に入れたのだ。ベビーセンターの時に歩き回ってしまっては体が持たない。今日は頭も痛くてちょっとしんどい。が、ちょっと変わった仕事は是非やってみたい。夜シフトでなければ出来ない仕事だし、ブログネタとして美味しい。
 ということで、大丈夫ですと答えた。行きますよと。
 もうCチームの休憩開始時間は過ぎているのだが、Cチームの2人がベビーカーを2台ずつ持って帰ってきた。そうか、もう彼らはこれをやっていたのか。で、休憩に入っていいよと大阪のおばちゃんが言ったそうなのだが、チーフに言われてからでいいと言って休憩に行かなかった。20時頃にようやく休憩に入ったが、もう最後までという事になる。まあ、それでも会場内を回ってくればいいしね。楽しんで来て!と送り出した。
 さて、いよいよ東ゲートまで行くのかと思ったら、スタッフさん同士で話し合って、おつかいを含めると1時間以上かかるという話になった。我々ボランティアの活動は21時までと決まっている。もう20時なので、1時間以上かかったら時間を過ぎてしまう。
 という事なので、おつかいはスタッフさんが2人で行く事になった。我々はこの場に留まる事になった。ブログネタとして美味しいと思ってはいたものの、行かなくていいとなってホッとしたのであった。あまりにも疲れている。観光している私がいけないのだが。
 さて、出入り口に立っていたら、スタッフの若い女の子がけっこう色々しゃべってくれた。このくらい研修をしたとか、こんな事を覚えさせられたとか。しゃべりたいのだね。面白かった。
 一方、暇かと思ったらそうでもなかった。入口にいると色々とお客さんから質問されるのだ。チケット関係の事や地図を買いたいなどはインフォメーションへどうぞと伝えるが、他にも、「TAX FREEはどこか」「スタンプはどこか」「車いすはどこで借りられるのか」「トイレはどこか」などなど。外国人のお客さんが半分くらいだった。特に消費税を返してもらうTAX FREEがね。車いすの話は、今後の為に聞きたいという事だろう。あと、車いすは西ゲートで借りたら西ゲートに返すように言われたけれど、東ゲートから帰りたいからどうのこうの、という話もあった。ベビーカーはどちらで返してもいい事にしているのだから、車いすだって同じようにすればいいのにと思ってしまったが、やっぱり運ぶのが大変だからなのだろうか。車で運べばいいのでは?
 質問には大抵スタッフさん、とくにチーフが答えていた。しかしそれを聞いていた私はだんだん覚えていって、同じ事を聞かれたら自分で答えるようになった。なんかこう、すごく楽しかった。ボランティア冥利に尽きるというのかな、いっぱい予習したりして(全然充分ではなかったが)準備してきたのはこの為だから。
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