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バイト最終日
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一週間のバイトがもうすぐ終わろうとしている。だいぶ仕事に慣れたと思ったら終わりだ。しかし、我が家に早く帰りたいという思いは強い。とにかくゆっくり寝たい。
最後の夜。仕事が終わって部屋に戻ってくると、井村が俺にこっそりと言った。雪哉がシャワー中に。
「今夜、二人きりにしてやるよ。俺はワッシー達の部屋で寝るから。」
「え・・・マジで?でも、あいつらがそれを認めるかな。」
鷲尾と牧谷が、俺と雪哉の二人きりを許すとは思えないが。
「この部屋にまず呼んで、酔わせてから俺が二人を送っていって、そのまま戻って来ないってのはどうだ?」
「ナイスアイディア。」
俺は親指を立てた。
事は順調に運んだ。鷲尾と牧谷は、こっちに呼べば当然来る。雪哉がいるからな。そして、あいつらは酒に弱い。
「お前ら、そろそろ自分の部屋で寝ろ。しょうがねえなあ、俺が連れていってやるよ。」
井村はそう言うと(ちょっとわざとらしい気がしたが)、二人の背中を押して部屋を出て行った。サンキュー、井村。恩に着るぜ。
さて、俺と雪哉は二人きりだ。ベッドは隣同士。でも、この間誓った通り、俺はこの数日雪哉に手を出さないようにしてきた。普通の友達として接した。それでも、毎日同じ部屋で寝起き出来たので、俺は満足だった。
まだ、俺たちは缶ビールを飲んでいた。それぞれのベッドに腰かけて、向かい合っていた。
「もっと飲む?缶ビール買って来ようか?」
俺が言うと、雪哉は首を横に振った。
「もう十分。3缶目でしょ、飲み過ぎなくらいだよ。」
「可愛い事言うじゃん。」
俺が笑って言うと、雪哉の顔の赤みが急に増した気がした。
「あ、あのさ。」
「何?」
「涼介、最近あんまり・・・何て言うか。何もしてこないよね。」
雪哉は、ちょっとろれつが回っていない感じだ。
「何もって、何を?」
「またまた~、とぼけちゃって。前は二人きりになれば、すぐに色々してきたでしょ。」
「色々って、例えば?」
意地悪く、俺は聞く。
「例えば~、手をこう、ぎゅっとしたりぃ、頭をポンポンってしたりぃ、あとぉ、チュウとかぁ。」
目が半分据わっている。こりゃ、後で記憶がないやつだな。
「して欲しいの?」
俺は、笑いながらビールを飲む。
「そ、そういう訳じゃないけどぉ、急にしなくなるとぉ、嫌われたのかなぁとかぁ、思ったりぃ。」
「え?」
ちょっと、笑っても居られなくなる俺。俺が諦めたのだと思われては、元の木阿弥。努力の甲斐無しだ。我慢した意味が無くなる。
「そんな事ないよ。俺は、雪哉の事が好きだよ。好きだから、もっと大切にしようと思ったんだ。でも、雪哉がして欲しいなら、もちろんしてあげるよ。」
俺はビールを小机に置き、雪哉の片手を両手で掴んだ。
「雪哉は?俺の事、好き?」
じっと雪哉の顔を見る。今や真っ赤な顔の雪哉。
「僕はぁ、涼介の事・・・好き・・・になっちゃいけないからぁ。」
ぐさっ。マジか。俺は手を離した。すると、雪哉は明らかに悲しそうな顔をした。そして、体ごと横を向き、足を抱えてお山座りをした。
「涼介はぁ、モテるじゃん。もう、彼女とか出来たのかなーって、電話もかかって来てたしぃ。それに、支配人なんていっつも涼介の事見てるしぃ、涼介がもし誘ったら、絶対にOKしそうだしぃ、だからぁ・・・。」
「雪哉?何言ってるんだ?」
電話って、何の事?支配人が何だって?
「だからぁ、僕の事なんて、もう辞めたのかと思ったんだよ。涼介は、その気になればいくらだって恋人作れるしぃ、僕なんて・・・。」
雪哉は片手に持っていたビールをグビグビっと飲み干し、空の缶を小机の上に、手を伸ばして置いた。その後、雪哉はお山座りの膝小僧の所に顔を埋めた。なんだか、可愛そう。俺の事で悩んでいたのだろうか。俺ならいつだってOKなのに。それでもやっぱり、神田さんに恩義を感じているのか。どっちなんだよ、雪哉。俺の事が好きなんだろう?違うのか?
俺は雪哉のベッドに乗り、雪哉の後ろに座った。そして、後ろからそっと抱きしめた。
「悩ませちゃって、ごめんな。」
雪哉が言うような、俺が「その気」になるなんてのは、雪哉以外には考えられないのに。雪哉だけを待っているのに。
そうして、俺はいつまでも雪哉を後ろから抱きしめていた。いつの間にか、眠りの淵に追いやられ、気がついたら雪哉のベッドの上に倒れていた。まだ、腕の中には雪哉の背中があった。一晩中、後ろから抱きしめていた。雪哉もそのまま倒れて眠っていた。
「お前らもしかして、ずっとその状態だったん?」
いきなり声が降ってきて、びっくりして飛び起きた。井村が自分のベッドに座ってこちらを見ていた。
「うん?あれ、もう朝?寝落ちしちゃったんだ、僕。」
雪哉が目を擦りながら起き上がった。しまったー、せっかく二人きりだったのに。もう少し何かこう、ロマンティックな事が出来ただろうに。ほとんど眠っていたなんて・・・不覚。
「僕、シャワー浴びてくるね。」
雪哉がシャワールームへ入っていった。
「まあ、そう落ち込むな。酒が入りすぎたか?」
井村が俺を慰める。慰める割に、ちょっと笑っている。俺は何も言わずに井村を軽く睨んだ。
合宿の帰りもバスだった。今度は日中を新宿へ走る。みんな疲れが溜まっていて、バスの中ではほとんどの人が寝ていた。
それにしても、やっぱり雪哉は俺を受け入れてはくれなかった。酔っていたのに、俺を好きになってはいけないと言って。雪哉は今、俺の斜め前の席に座っている。手を伸ばせば届く距離にいるのに、顔は見えない。いつも、俺たちはそんな距離にいる気がする。
最後の夜。仕事が終わって部屋に戻ってくると、井村が俺にこっそりと言った。雪哉がシャワー中に。
「今夜、二人きりにしてやるよ。俺はワッシー達の部屋で寝るから。」
「え・・・マジで?でも、あいつらがそれを認めるかな。」
鷲尾と牧谷が、俺と雪哉の二人きりを許すとは思えないが。
「この部屋にまず呼んで、酔わせてから俺が二人を送っていって、そのまま戻って来ないってのはどうだ?」
「ナイスアイディア。」
俺は親指を立てた。
事は順調に運んだ。鷲尾と牧谷は、こっちに呼べば当然来る。雪哉がいるからな。そして、あいつらは酒に弱い。
「お前ら、そろそろ自分の部屋で寝ろ。しょうがねえなあ、俺が連れていってやるよ。」
井村はそう言うと(ちょっとわざとらしい気がしたが)、二人の背中を押して部屋を出て行った。サンキュー、井村。恩に着るぜ。
さて、俺と雪哉は二人きりだ。ベッドは隣同士。でも、この間誓った通り、俺はこの数日雪哉に手を出さないようにしてきた。普通の友達として接した。それでも、毎日同じ部屋で寝起き出来たので、俺は満足だった。
まだ、俺たちは缶ビールを飲んでいた。それぞれのベッドに腰かけて、向かい合っていた。
「もっと飲む?缶ビール買って来ようか?」
俺が言うと、雪哉は首を横に振った。
「もう十分。3缶目でしょ、飲み過ぎなくらいだよ。」
「可愛い事言うじゃん。」
俺が笑って言うと、雪哉の顔の赤みが急に増した気がした。
「あ、あのさ。」
「何?」
「涼介、最近あんまり・・・何て言うか。何もしてこないよね。」
雪哉は、ちょっとろれつが回っていない感じだ。
「何もって、何を?」
「またまた~、とぼけちゃって。前は二人きりになれば、すぐに色々してきたでしょ。」
「色々って、例えば?」
意地悪く、俺は聞く。
「例えば~、手をこう、ぎゅっとしたりぃ、頭をポンポンってしたりぃ、あとぉ、チュウとかぁ。」
目が半分据わっている。こりゃ、後で記憶がないやつだな。
「して欲しいの?」
俺は、笑いながらビールを飲む。
「そ、そういう訳じゃないけどぉ、急にしなくなるとぉ、嫌われたのかなぁとかぁ、思ったりぃ。」
「え?」
ちょっと、笑っても居られなくなる俺。俺が諦めたのだと思われては、元の木阿弥。努力の甲斐無しだ。我慢した意味が無くなる。
「そんな事ないよ。俺は、雪哉の事が好きだよ。好きだから、もっと大切にしようと思ったんだ。でも、雪哉がして欲しいなら、もちろんしてあげるよ。」
俺はビールを小机に置き、雪哉の片手を両手で掴んだ。
「雪哉は?俺の事、好き?」
じっと雪哉の顔を見る。今や真っ赤な顔の雪哉。
「僕はぁ、涼介の事・・・好き・・・になっちゃいけないからぁ。」
ぐさっ。マジか。俺は手を離した。すると、雪哉は明らかに悲しそうな顔をした。そして、体ごと横を向き、足を抱えてお山座りをした。
「涼介はぁ、モテるじゃん。もう、彼女とか出来たのかなーって、電話もかかって来てたしぃ。それに、支配人なんていっつも涼介の事見てるしぃ、涼介がもし誘ったら、絶対にOKしそうだしぃ、だからぁ・・・。」
「雪哉?何言ってるんだ?」
電話って、何の事?支配人が何だって?
「だからぁ、僕の事なんて、もう辞めたのかと思ったんだよ。涼介は、その気になればいくらだって恋人作れるしぃ、僕なんて・・・。」
雪哉は片手に持っていたビールをグビグビっと飲み干し、空の缶を小机の上に、手を伸ばして置いた。その後、雪哉はお山座りの膝小僧の所に顔を埋めた。なんだか、可愛そう。俺の事で悩んでいたのだろうか。俺ならいつだってOKなのに。それでもやっぱり、神田さんに恩義を感じているのか。どっちなんだよ、雪哉。俺の事が好きなんだろう?違うのか?
俺は雪哉のベッドに乗り、雪哉の後ろに座った。そして、後ろからそっと抱きしめた。
「悩ませちゃって、ごめんな。」
雪哉が言うような、俺が「その気」になるなんてのは、雪哉以外には考えられないのに。雪哉だけを待っているのに。
そうして、俺はいつまでも雪哉を後ろから抱きしめていた。いつの間にか、眠りの淵に追いやられ、気がついたら雪哉のベッドの上に倒れていた。まだ、腕の中には雪哉の背中があった。一晩中、後ろから抱きしめていた。雪哉もそのまま倒れて眠っていた。
「お前らもしかして、ずっとその状態だったん?」
いきなり声が降ってきて、びっくりして飛び起きた。井村が自分のベッドに座ってこちらを見ていた。
「うん?あれ、もう朝?寝落ちしちゃったんだ、僕。」
雪哉が目を擦りながら起き上がった。しまったー、せっかく二人きりだったのに。もう少し何かこう、ロマンティックな事が出来ただろうに。ほとんど眠っていたなんて・・・不覚。
「僕、シャワー浴びてくるね。」
雪哉がシャワールームへ入っていった。
「まあ、そう落ち込むな。酒が入りすぎたか?」
井村が俺を慰める。慰める割に、ちょっと笑っている。俺は何も言わずに井村を軽く睨んだ。
合宿の帰りもバスだった。今度は日中を新宿へ走る。みんな疲れが溜まっていて、バスの中ではほとんどの人が寝ていた。
それにしても、やっぱり雪哉は俺を受け入れてはくれなかった。酔っていたのに、俺を好きになってはいけないと言って。雪哉は今、俺の斜め前の席に座っている。手を伸ばせば届く距離にいるのに、顔は見えない。いつも、俺たちはそんな距離にいる気がする。
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