9 / 12
一年生編
第8話 事件
しおりを挟む
文化祭も終わり、俺はバスケ部の練習に力を入れるようになり、しんどいながらも平穏な日々を過ごしていた
だが、そんな日々は長くは続かない
ある日、俺が所属しているバスケ部は近所の中学と練習試合をする事になっていた
近所と言っても、この街は田舎なので、電車で15分ほど揺られた場所にある中学だった
練習試合の際には、相手校のボールを借りて、もしもの事があってはいけないので、自分の中学から、ボールをいくつか持っていく。そのボールを持つのは基本一年であり、一年2人で持てない分は先輩たちに持ってもらう
ボールを持つといっても、多くて一人6個なので、それほどの重労働ではない
なんなら、俺が普段学校に担いでいるリュックの方が重たいとさえ感じる
「しゃあないから、俺が持ってあげるわ!よかったな!優しい先輩で!」
「ありがとうございます!脩斗先輩!」
言葉は強いが、実際に先輩たちの中では面倒見がよく、俺もよくお世話になっているので、脩斗先輩には俺も頭が上がらない気持ちだ
「なんで、俺もボール持たなあかんねん。面倒くさっ」
隣で正樹は文句を言いながらボールを担いでいる
(一年だし、別に試合に出るわけでもないからいいやん)
俺は正樹のその態度に辟易しつつ、黙ってボールを運ぶ
相手校に到着し、挨拶をすますと、各校でアップ練習が始まる
基本、アップ練習は全員参加で、いつ試合に呼ばれてもいいように準備をしておく
稀に、経験として一年生でも試合に出させてもらえるので、俺も入念にアップをしておく
試合五分前になると、スタメンがシュート練習を始めるので、ベンチ組でボール出しを行う。ボールが少ないのでスタメンしかシュート練習は出来ない
「おい、大輝ボール取ってくれ!」
そんな中、正樹はさも当然かのようにシュート練習をしながら、俺に指示してきた
その態度にイラついた俺は、正樹を無視しながら他の先輩にボールを出す
「おい!俺にも渡せよ!」
「いや、なんでスタメンでもない一年にボールを渡してあげらなあかんねん」
「はあ?別にいいやろ」
「いや、大輝の言う通りやろ、お前もボール出ししろよ、お前のせいでボールこっちに回らんのやけど」
俺達が言い合っていると脩斗先輩が仲裁に入ってくれた
正樹は不満たらたらの顔で
「・・・わかりました」
と言いながら、ボール出しへと戻っていった
練習試合は俺たちのチームは一勝もすることなく終了した
元々俺達のチームは強いわけでは無く、それに加えて今回の練習試合の相手はこの周辺地区で最も強い中学でもあったので、結果は当たり前でもあった
練習試合を終えて地元に帰って来てから30分後、俺は人に投げ飛ばされ地面に横たわっていた
「ちっ、お前がいらんこと言うから悪いんやぞ!」
俺を投げ飛ばした相手はそんなことを言いながらその場を立ち去っていく、一方俺はというと、投げ飛ばされた時に膝を強打しており、しばらくは動けない状態だった。当たり前だ、俺は格闘技を習っているわけでは無いので、受け身の取り方なんて知らない。対する相手は少林寺拳法を習っていたらしい、自分で声高々に宣言していた
「痛すぎ、正樹のやろう本当のこと言われて逆切れで投げ飛ばすとか終わってるやろ!」
そう、俺を投げた相手は正樹だった。原因は俺が正樹に対してサボりを指摘したことによる逆上だ
練習試合が終わり、地元の駅に着くと、正樹は用事があると言いボールを放置して帰っていった
俺は正樹の分のボールも運び、ほぼ一人でボールの片づけを行った。様子に気づいた先輩が最後は手伝ってくれたが、意外と重労働で俺はそれなりに疲れていた
家に帰っている途中、北区にある公園の中で正樹の姿を見つけた
「あれ、正樹用事があるんじゃなかったん?」
「げっ大輝、なんでこんなところにおるねん」
「いや、俺の家この辺やし、で、用事は?」
「はあ?何を言ってんの?」
「いや、お前駅で用事があるって帰ったやんけ」
「あ~、あれ面倒だっただけw用事なんてないよw」
「はあ?お前のせいで俺は一人で片づけせなあかんかったんやけど」
「知らんがな」
「まあいいわ、明日先輩たちにもサボりの事は報告するから」
「なんでそんなこと言われなあかんの?」
「いや、先輩に正樹がサボってたら教えろって言われてるし」
「いらんこと言わんでいいから黙っとけや!」
俺が、指摘していっていると、正樹は段々と機嫌が悪くなり、最後の方はほとんどキレている状態だった
「そんなに言われるの嫌やったら最初からサボるなよ」
「うるせえ!お前俺にそんなこと言ってていいんか?俺少林寺拳法習ってたから本気出せばお前なんか一発やぞ!」
「武術学んでるなら、他人に暴力振るったあかんとか習わんかったんか?」
「うっさいねん!黙っとけ!」
正樹はそういうと、俺に接近し、俺の腕を取ったと思ったらそのまま俺を投げた
それからはさっきの通りであった
ただ、俺にとっての不幸は投げ飛ばされたことではなく、その後の事だった
だが、そんな日々は長くは続かない
ある日、俺が所属しているバスケ部は近所の中学と練習試合をする事になっていた
近所と言っても、この街は田舎なので、電車で15分ほど揺られた場所にある中学だった
練習試合の際には、相手校のボールを借りて、もしもの事があってはいけないので、自分の中学から、ボールをいくつか持っていく。そのボールを持つのは基本一年であり、一年2人で持てない分は先輩たちに持ってもらう
ボールを持つといっても、多くて一人6個なので、それほどの重労働ではない
なんなら、俺が普段学校に担いでいるリュックの方が重たいとさえ感じる
「しゃあないから、俺が持ってあげるわ!よかったな!優しい先輩で!」
「ありがとうございます!脩斗先輩!」
言葉は強いが、実際に先輩たちの中では面倒見がよく、俺もよくお世話になっているので、脩斗先輩には俺も頭が上がらない気持ちだ
「なんで、俺もボール持たなあかんねん。面倒くさっ」
隣で正樹は文句を言いながらボールを担いでいる
(一年だし、別に試合に出るわけでもないからいいやん)
俺は正樹のその態度に辟易しつつ、黙ってボールを運ぶ
相手校に到着し、挨拶をすますと、各校でアップ練習が始まる
基本、アップ練習は全員参加で、いつ試合に呼ばれてもいいように準備をしておく
稀に、経験として一年生でも試合に出させてもらえるので、俺も入念にアップをしておく
試合五分前になると、スタメンがシュート練習を始めるので、ベンチ組でボール出しを行う。ボールが少ないのでスタメンしかシュート練習は出来ない
「おい、大輝ボール取ってくれ!」
そんな中、正樹はさも当然かのようにシュート練習をしながら、俺に指示してきた
その態度にイラついた俺は、正樹を無視しながら他の先輩にボールを出す
「おい!俺にも渡せよ!」
「いや、なんでスタメンでもない一年にボールを渡してあげらなあかんねん」
「はあ?別にいいやろ」
「いや、大輝の言う通りやろ、お前もボール出ししろよ、お前のせいでボールこっちに回らんのやけど」
俺達が言い合っていると脩斗先輩が仲裁に入ってくれた
正樹は不満たらたらの顔で
「・・・わかりました」
と言いながら、ボール出しへと戻っていった
練習試合は俺たちのチームは一勝もすることなく終了した
元々俺達のチームは強いわけでは無く、それに加えて今回の練習試合の相手はこの周辺地区で最も強い中学でもあったので、結果は当たり前でもあった
練習試合を終えて地元に帰って来てから30分後、俺は人に投げ飛ばされ地面に横たわっていた
「ちっ、お前がいらんこと言うから悪いんやぞ!」
俺を投げ飛ばした相手はそんなことを言いながらその場を立ち去っていく、一方俺はというと、投げ飛ばされた時に膝を強打しており、しばらくは動けない状態だった。当たり前だ、俺は格闘技を習っているわけでは無いので、受け身の取り方なんて知らない。対する相手は少林寺拳法を習っていたらしい、自分で声高々に宣言していた
「痛すぎ、正樹のやろう本当のこと言われて逆切れで投げ飛ばすとか終わってるやろ!」
そう、俺を投げた相手は正樹だった。原因は俺が正樹に対してサボりを指摘したことによる逆上だ
練習試合が終わり、地元の駅に着くと、正樹は用事があると言いボールを放置して帰っていった
俺は正樹の分のボールも運び、ほぼ一人でボールの片づけを行った。様子に気づいた先輩が最後は手伝ってくれたが、意外と重労働で俺はそれなりに疲れていた
家に帰っている途中、北区にある公園の中で正樹の姿を見つけた
「あれ、正樹用事があるんじゃなかったん?」
「げっ大輝、なんでこんなところにおるねん」
「いや、俺の家この辺やし、で、用事は?」
「はあ?何を言ってんの?」
「いや、お前駅で用事があるって帰ったやんけ」
「あ~、あれ面倒だっただけw用事なんてないよw」
「はあ?お前のせいで俺は一人で片づけせなあかんかったんやけど」
「知らんがな」
「まあいいわ、明日先輩たちにもサボりの事は報告するから」
「なんでそんなこと言われなあかんの?」
「いや、先輩に正樹がサボってたら教えろって言われてるし」
「いらんこと言わんでいいから黙っとけや!」
俺が、指摘していっていると、正樹は段々と機嫌が悪くなり、最後の方はほとんどキレている状態だった
「そんなに言われるの嫌やったら最初からサボるなよ」
「うるせえ!お前俺にそんなこと言ってていいんか?俺少林寺拳法習ってたから本気出せばお前なんか一発やぞ!」
「武術学んでるなら、他人に暴力振るったあかんとか習わんかったんか?」
「うっさいねん!黙っとけ!」
正樹はそういうと、俺に接近し、俺の腕を取ったと思ったらそのまま俺を投げた
それからはさっきの通りであった
ただ、俺にとっての不幸は投げ飛ばされたことではなく、その後の事だった
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。
ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。
真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。
引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。
偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。
ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。
優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。
大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。
クラスのマドンナがなぜか俺のメイドになっていた件について
沢田美
恋愛
名家の御曹司として何不自由ない生活を送りながらも、内気で陰気な性格のせいで孤独に生きてきた裕貴真一郎(ゆうき しんいちろう)。
かつてのいじめが原因で、彼は1年間も学校から遠ざかっていた。
しかし、久しぶりに登校したその日――彼は運命の出会いを果たす。
現れたのは、まるで絵から飛び出してきたかのような美少女。
その瞳にはどこかミステリアスな輝きが宿り、真一郎の心をかき乱していく。
「今日から私、あなたのメイドになります!」
なんと彼女は、突然メイドとして彼の家で働くことに!?
謎めいた美少女と陰キャ御曹司の、予測不能な主従ラブコメが幕を開ける!
カクヨム、小説家になろうの方でも連載しています!
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】
田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。
俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。
「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」
そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。
「あの...相手の人の名前は?」
「...汐崎真凛様...という方ですね」
その名前には心当たりがあった。
天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。
こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。
清掃員と僕の密やかな情状
MisakiNonagase
恋愛
都心のオフィスビルで働く会社員の26歳・高城蓮(たかぎれん)。彼の無機質な日常に唯一の彩りを与えていたのは、夕方から現れる70歳の清掃員・山科和子だった。
青い作業服に身を包み、黙々と床を磨く彼女を、蓮は「気さくなおばあちゃん」だと思っていた。あの日、立ち飲み屋で私服姿の彼女と再会するまでは――。
肉じゃがの甘い湯気、溶けゆく氷の音、そして重ねた肌の温もり。
44歳の年齢差を超え、孤独を分かち合った二人が辿り着いた「愛の形」とは。これは、一人の青年が境界線の向こう側で教わった、残酷なまでに美しい人生の記録。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる