ソフィーGradation 〜我に誓いしその力〜

えーしろ

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オンズ(11)「魔術師と遣いの戦い」

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「ソフィー、神黒翡翠を奪うんだ」


 隼と私は、悪魔使いのルシフェルを何とか撃退させる事に成功したわ。

 だけどその時、私達遣いの戦いに感化された神黒翡翠が、その姿を出現させる事になったの。そして隼は手にしようとしたのだけれど、そこにある者が現れ、私に指示を出して来たのだけれど、そのある者とは……。


「何故、貴方がここにいるの……アグリッタっ」

「まさか、魔術師が出て来るとはな」

 そこには、私を遣いにした魔術師アグリッタがいたの。アキナは、私の行動を監視していた様なのだけれど、それをアグリッタに伝えたらしいわ。そして想定せれていた通り、私は土壇場で神黒翡翠を隼に譲ってしまおうとしていた為、緊急事態として姿を現したらしいの。

 だけど、魔法の国での基本的なルールは、遣いに行動させる事で、魔術師が現場に赴く事はあまり無い筈だわ。だって敵遣いと会ってしまった場合、戦闘になりうる可能性があるからよ。

 勿論魔術自身も戦う事は出来るのだけれど、戦闘時における魔力の消費が激しい事と、もし魔術師対魔術師の戦いになってしまうと、魔法の国自体が破壊されてしまう事になるかも知れない為、各々の魔術師は滅多な事で動く事は無い様なの。

 でも今回は、神黒翡翠が出現している事と、遣いである私が裏切ろうとしていた為、アグリッタはその姿を現した様ね。


「鈴本 隼、良くルシフェルを倒せたな」

「それは……ソフィーを救う為だ」

 アグリッタは少し考え、隼に告げたわ。もし、私と一緒にいたいのであれば、一般世界で一緒にいられる様にしようと。アグリッタの魔力を使い、隼と私の魔力は失われるのだけれど、今までと変わらぬ思いでいられる様にすると言ったの。


「待って、アグリッタ。確かに私は
……隼といたぃ。でも……」

 私にとって魔法の国は、己の存在を示す場所であり、魔法はその思いを表現してくれる力なのだと告げたの。だけどアグリッタは、その願いを叶えたくば神黒翡翠を手にしろと、当然の如く指示を出して来たわ。

 私は元々、その約束を果たす為に遣いとして認められたのだから。

 それに今回、隼が来なければ私は、ルシフェルに負けていであろうとアグリッタは言ったわ。それもまた約束であった、他の遣い達に勝ち続けるという事に関して、守れなかったと言う事になってしまっていたの。そしてその時は、私を消すともアグリッタは言っていたのだから、これ以上はまた私の我儘になってしまうわね……。


「ソフィー、己の為だけに欲を叶えてはいけないんだ」

 魔法の国に残りたい願い。隼と一緒にいたいと言う願い。だけど約束を果たせず、その2つの願いだけは叶えたいと言う事は、確かに我儘に聞こえて当然な事だわ。

 でも……私が出してしまった答えは。


「なら……貴方を倒して、神黒翡翠を手に入れるわっ!」

 その考えは、私らしからぬ行いであったわ。私に魔力を供給している魔術師はアグリッタであり、アグリッタが魔力供給を遮断してしまえば、私は魔法の国にいると言うだけの存在になってしまうのだから。


「天使達よ、ソフィーに真実を教えてあげなさい」

 アグリッタの支持に対し、私は天使達の名を叫んだの。だけど変身は疎か、天使達の姿、能力は当然使えない状況であったわ。

 そしてアグリッタは私に近付き、告げてしまったの。


  『お前を、遣いの任から解く』 と。


「まっ、待って……お願いっ!!」

 遣いで無くなってしまった私は、そのまま倒れ込んでしまったわ。だけどこの姿は、まだ魔法の国から消えてい無かったの。それはこれから、アグリッタが隼を消す場面を、私の身に焼き付けさせる意味でもあったらしいわ。

 私は今まで、自分本位の行動を多々行って来ていた。時には頭痛がすると言い、神黒翡翠の探索中であっても一般世界へ帰ってしまっていたわ。時にはアキナの指示を聞かず、一般世界での仕事に集中してしまっていた。

 私の自分勝手な行動は、アグリッタの思想と真逆であり、その結果がどうなるかと言う事を知らしめる意味でもあった様ね。


「ソフィーっ!!」


「さあ鈴本 隼、次は君に消えて貰う番なんだけれど……」

 アグリッタは、折角外に出て来たので、少し運動でもするかと言い出したの。

 だけど隼は、ルシフェルとの戦い、更にはカイリーとも戦っていた様なので、体力を消耗していた筈だったわ。そこでアグリッタは何を考えたのか、隼の体力を回復させる事にしたの。


「なっ、何で……」

「今の君を倒しても、後でヤマトに叱られそうだからな」

 とは言われたものの、魔術師のアグリッタに、どう戦えば良いか考えていた隼。

 勿論、私が戦えなくなってしまった理由は、魔術師と遣いと言う関係であったからだけれど、隼自身も魔術師との戦いは初めてであった為、策など思い付く筈も無いのだと、私も気付いていたわ。

 だけど、元々、感覚で戦って来た隼は、1歩前へ足を踏み出し戦闘を開始したの。


「スカイフィッシュ、アグリッタの視界を眩ませろっ!」

 スカイフィッシュは未確認生物の一種(実は虫だと言う節もあるらしいのだけれど) で、空中を超高速飛行(肉眼で捉えられないスピード) 出来る能力を持つそうだわ。

 そして隼は、大量のスカイフィッシュをアグリッタの周囲に発生させ、自分の動きを読ませない様にしていたの。だけどアグリッタにとって、その程度の攻撃を打ち消す事など容易い事であったわ。


「ザリ、この鬱陶しい生き物を払ってくれ」

 ザリエルは基本、厄除けの能力を持っているわ。そしてアグリッタはその応用魔法である、『生き物払い』 としてスカイフィッシュを追い払ってしまったの。

 だけど、隼はルシフェルの時と同様、アグリッタの視界を奪っている間に、頭上から日本刀を揮り下ろしていたわ。

 でも隼は一刀を放つ瞬間、その動きを止めてしまったの。それは、私の性だわ……。


「……クソっ」

「どうしたんだ? 今の一撃が決まれば、私とてかなりのダメージを受けていた筈だぞ」

 隼はアグリッタの言葉で、迷いが確信に変わっていた様だわ。もしそのまま日本刀を揮り下ろしたとしても、多分避けられていたでしょうね。

 そして何より、アグリッタを倒してしまうと、私は完全に消えてしまうと言う事を咄嗟に気が付いた様なの。

 現時点で、既に私は魔法を使えない状態だわ。たけどその姿は存在していた為、ヤマトに頼めば私を遣いにしてくれるのではないかと、隼は考えていた様なの。

 それは私が完全に、一般人へと戻ってしまってからでも可能な事なかも知れないのだけれど、隼はそこまで頭が回らなく、攻撃を中断してしまったらしいわ。


「ソフィーを消さずに、あんたを倒す方法を考えてるんだよ」

 多分、いや絶対的に隼は、アグリッタに勝てないでしょう。

 だけど、私は隼と共に助かる方法があるかも知れないの。それは、隼がヤマトを呼び出す事により、アグリッタの行いを止めて貰えば良いと言う方法なのだけれど。

 でも隼も、それはしてはいけない事だと気付いていた様だわ。冒頭に述べた通り、もし魔術師同士が戦う事になってしまうと、魔法の国自体が破壊されてしまうかも知れなのだから。


「……終わりにするか、鈴本 隼」

 アグリッタの言葉に、たじろいでしまっていた隼。既に打つ手は無いのだから。だけどもし、私を諦め降参したのであれば、隼だけは助けて貰えるかも知れないの。隼が魔法を使えるのであれば、また私を探し出して貰い、会える事も出来るのだから。

 でも……隼はそんな事など微塵も考えず、勝てないと承知している戦いに挑んでいたの。

 隼は学生の頃、見ず知らずである他人の為に、自分が傷付こうがその身を投じて来たそうだわ。その事で事態が解決しようが、無かろうが関係無かった様なの。只々、困っている人を見捨てる事が出来なかったのでしょうね。そんな隼が、私を見捨て自分だけ助かろうなどと考える訳が無いのだと、私は思い知らされていたわ。

 そして、例え目の前でうずくまっている相手が私で無くとも、隼はアグリッタに挑んで行ける勇気を持っているの。


「ヤマト、悪いな。魔力放出全開で行くから、使い切っちまうかも知れないぜっ」

 隼はレイヨウに跨り、その跳躍力を使いながらアグリッタの魔法を受けない様にしていたわ。

 続いてプロングホーンに光を放たせ、先程のスカイフィッシュとは違い、完全にアグリッタの視界を奪っていたの。そして右腕にライオンの頭部、左腕にはガゼルの角を武装し突進していたわ。

 この隼の攻撃には、流石のアグリッタも後退りしていたの。


「くっ。アユ、バビル、防御壁を張れっ!」

「まだだっ。スプリングボック、壁を突き破るんだっ!!」

 アグリッタは天使達の能力に魔力を注ぎ、防御壁を厚くして行っていたわ。

 だけど隼も、ヤマトの魔力を最大限に吸収し速獣達に集中させ、その壁を突破する事が出来たの。


「馬鹿なっ!? 私の魔法が砕かれただとっ?」

「ハヤブサっ、俺に同化するんだっ!!」

 ハヤブサと化した隼は、その鋭いクチバシでアグリッタの胸部を貫いていたわ。そして間髪入れず、アグリッタの身体を穿って行ったの。


「何だ、この力は…………だがっ!」

 アグリッタはその身を消されて行きながら、隼に話し掛けていたわ。

 『お前は本当に強く、魔法の使用もさる事ながら、その負けんとする精神も大したものだ』 と。

 そしてその雄姿を称えて、己に宿る最大の魔力で打ち砕くと告げたの。


「ヤマトっ、あと少しだけ……魔力をっ!!」

「さらばだ……鈴本 隼っ!!」


 …………足りなかったわ。隼がアグリッタを消す前に身体は再生してしまい、逆に隼はトドメの一撃を与えられてしまっていた……の。


「あっ…………」

「隼…………隼ーーっっ!!!」


 アグリッタは隼が完全に沈黙した事を確認し、私に話し掛けて来たわ。これで分かってくれたと思うが、私の我儘で他人に迷惑を掛かる事があるのだと。もし私が神黒翡翠を手にしていれば、もしも隼を巻き込まなければ、こんな結末にはならなかっであろうと告げたていたわ。

 そしてアグリッタは神黒翡翠に近付き、その手に掴み取ってしまったの。だけどその瞬間、神黒翡翠は崩れ落ちてしまっていたわ。

 以前、マリーナがその姿を出現させ様と、遣い達を用い強引な方法を試みていたのだけれど、その結果、神黒翡翠は余分な魔力を出し続けてしまい、その寿命を削ってしまっていたらしいの。


「何と言う事だ……。しかしこれもまた、私の宿命か」

 アグリッタは、あっさりと事態を受け止めていたわ。神黒翡翠の存在は1つでは無く、今までに何度も出現していたらしいの。だけど、先に告げた通り神黒翡翠には寿命があり、願いを叶える前に消えてしまう場合もあるわ。

 それを知っていたアグリッタは、また探せば良いと考えた為、諦めが付いた様ね。

 そしてアグリッタは、私の元へ近付き告げたわ。


「……良いわ。隼がやられてしまったのは私の性。ここに留まる権利は無いわね」

「ソフィー、遅かれ早かれ別れは来るものだ。しかしもし、君が敵になった時は、私の新たな遣いで出迎えるよ」

 私に手の平を向け、完全に魔法の国から消そうとしたアグリッタ。

 だけどその時、その身の魔力も尽きかけていた筈の隼が立ち上がったの。そして一言だけ、私に告げて消えて行く事になってしまったわ……。


「ソフィー……必ずまた、会おう」

「隼……ええ。その約束は、私の全身全霊を掛けて絶対に守るから」


 隼と私の姿は、魔法の国から消えてしまったわ。

 だけどその半年後、私は再び魔法の国へと舞い戻る事になるの。その時は、アグリッタが新たに選定する遣いの敵としてね……。

 そしてその後、私達のはどうしているかと言うと。


「記憶喪失だあっ!? 隼、いい加減にしろよっ」

 先輩に冗談だと思われてしまっていた隼。だけど隼の記憶は、4年分が消されていた状態であったらしいわ。

 一方、私は。


「ソフィー、おはよう。今日は早めに終わろうね」

「えぇとぉ、手帳に書いてあったからここに来たんだけれど……貴女、誰?」

 やはり私も、4年分の記憶を消されていたわ。

 だけど隼は先輩に、私は同僚の助けにより、何とか日常生活を過ごす事が出来ていたの。

 そしてその日はクリスマスであったのだけれど、互いの家にて。


「何だこれ。誰からの届け物だ?」

「何よこの荷物。何で国際便なの?」

 私達は小包を開封したわ。その中に入っていた物は隼が革製の手袋で、私は手作りであろう指輪だったの。

 そして、互いに1枚の手紙が添えられていて、その内容にはこう書かれていたわ。


『ソフィー、メリークリスマス。その指輪のデザインは、俺が作ったんだ。サイズは感だから、合わなかったらゴメン。

んで次会う時は、新商品の売り込みをするから覚悟しておいてくれ。じゃあ、またな』


 隼らしい、ぶっきら棒な内容であったわ。そして私が書いた手紙は。


『貴方は今、どの様にお過ごしでしょうか? 私は悩みに悩み、その手袋を選びました。と、言いうか、もし使わなかったら魔法で確実に呪います。

では、またお会い出来る事を楽しみに、していなさい。……隼、メリークリスマス』


 と言った感じで、隼に送り付けていたの。だけどその時の私達に、この内容の意味がサッパリ理解出来ずにいた事は、言うまでも無いわね。


「へ~、温かいじゃん」

「左手の薬指しか合わないじゃない」



 でもその贈り物は、いつか私達の運命を繋ぎ止める物となるの。
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