月夜にまたたく魔法の意思

ag_harukawa

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第6章 試しの門

2話

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 空を追いかけて上空に舞い上がった東條が、優にはとても聞きなれない呪文の言葉を唱えた。
 すると、東條の周りにいくつもの白く光る円盤が現れた。
 最初はビー玉ほどの大きさしかなかった円盤は、東條のさらなる魔法の呪文を受けて等身大ほどにまで成長した。そのクルクル回る円盤の中に、人の顔が浮かび上がっているのが見えたので、優はゾっとした。
「何なのあれは……?」
「ルミーナよ! ルーマニアの光の精霊を呼び出したんだわ。気をつけて、標的だけを狙うとは限らない」
 流和が警戒しながら、優と永久をかばう様に前に立った。
「ルミーナですって!? 本で読んだことがある。別名、光の鬼とも呼ばれる、すごい、初めて見た……」
 上空を見上げる永久が興奮した様子で、優の手と、流和の制服の裾を掴んだ。

「精霊って、この世のものではないんだよね。気味が悪いよ」
「そう、精霊は妖精とは違って、霊界に存在するもの。万物に宿る、意思を持った霊のことね。この世には本来、実体を持たないものだけど、魔法使いの中には、精霊を召喚して自分のために利用することを得意とする者がいる。とても危険なことよ……、私には、東條がルミーナを制御できるとは思えないんだけど」

 円盤はそれ自体が意思を持つかのように、宙を切り裂きながら空に向かって飛んで行った。
 ルミーナは、鈴の音が鳴るような、キリキリする音を発していた。

 空はエメラルドの杖をスケボーのように駆って、襲い来る光の円盤を交わし、突き出る岩の間を飛びまわっている。

「やれぇ、東條! 東雲家の鼻っ柱を折ってやるんだ!」
 野次馬たちが東條を応援している。不思議なことに、空を応援する者は誰もいない。
 流和が見物人たちを軽蔑するように見回して優に教えてくれた。
「空の一族である東雲家は、血統と一族の掟を何より大切にするの。だから、例えこの中に東雲家の魔法使いがいたとしても、誰も一族同士の争いであるこのデュエルで、空を応援したりしない。そもそもこのデュエルは硬く禁じられているものだから。でも、自ら東雲家から分裂した東條家はそんなこと、何とも思わないでしょうね。血の気が荒く、高慢で無礼な東條家は、本家の人間に堂々と立ち向かえる機会を得て喜んでいるのよ」

 禁じられた一族争い。
 それは、優が生まれ育った人間社会とは別の、遠い世界の話のように思われた。

「龍崎家の落ちこぼれが偉そうに分かったような口を! ぶっとばしてやろうか?」
 野次馬たちの中の一人が、水晶の杖を抜いていきなり流和に迫って来た。
 辺りには異常な殺気が満ちていて、みんな、自分の力を見せつけたくてうずうずしているみたいだ。
 優たちに喧嘩を吹っ掛けたいと思っているダイナモンの生徒が、他にも何人かいるのが、優たちに注がれる舐めるような視線から察することができた。
 皆、デュエルに興奮し、次の獲物を探しているのだ。

 優は、流和に喧嘩を吹っ掛けて来た水晶の杖の青年を睨みつけた。東條家の人間なのだろうか?その男の子の面影は、今まさに空と戦っている東條晃のそれに似ていた。鼻が尖っていて、唇が薄く、人をバカにするような笑みを浮かべている。

 流和に向かって水晶の杖を構えた男の子に、優はすかさず、一撃を加えた。男の子の脛を足で蹴飛ばしたのだ。
「どけ!」
 男の子が、優の胸をど突いたので、優は後ろによろけて転びそうになった。
 ダイナモン留学初日にして、どうしていきなり喧嘩を売られるのか、優には納得がいかなかった。しかも、相手は男の子で、こちらは蚊弱い女の子なのだから性質が悪い。
 彼らは、こちらがやめてと言っても聞きそうになかった。
 争いは避けられないのか、と思えたその時、
「決闘には敬意を払え!」
 と、抑揚のあるキリリとした声が両者の間に割って入って来た。

 背が高く、髪を清潔に切りそろえた容姿のはっきりした九門吏紀が、優たちの前に姿を現した。吏紀は腕組して水晶の青年を見下ろした。

「この場所は今、東雲家の正統後継者である空と、東條の決闘の場だ。デュエルの場は、いかなる理由があっても他の決闘によって汚されてはならないことは、お前も知っているだろう。下品な喧嘩ごっこじゃないんだ……、分を弁えろ、東條一(ハジメ)」
 感情をまるで感じさせない、学級委員のような吏紀の物言いだった。
 水晶の青年、東條一は、吏紀に睨まれて不愉快そうな顔をしたが、それでもすぐにおずおずと引き下がって行った。
「ありがとう、吏紀」
 流和がホッとしたように吏紀を見上げた。
「礼を言われることじゃない。秩序を守っただけだ」
 吏紀はその場で淡々と応えると、上空を見上げた。空を心配しているのか、それとも応援しているのか、吏紀の眼差しからは何も読みとることができなかった。

 空が空中でバック転をし、ブーメランのように迫りくるルミーナを交わした。標的を外したルミーナは円盤ごと空の背後の壁にぶち当たり、岩石を破壊した。
 その瞬間、雷が轟くような恐ろしい音が響き渡り、砕かれた岩が上から落ちて来たので、何人かの野次馬たちが悲鳴を上げながら逃げだした。
「悪い、大丈夫か? ったく、数打ちゃ当たるってもんじゃないだろう……」
 空が上空から心配そうにダイナモンの生徒たちを見下ろした。その隙をついて、東條が再び杖を振るう。
「バカ、よそ見するな」
 空の無防備な様子に、吏紀が眉をしかめた。

「空を応援してるの?」
「まさか、俺はどちらも応援しない」
 と、吏紀が驚いた顔で優を見下ろしてきた。
「でも、友だちでしょう? 友だちなら応援するんじゃないの」
「確かに空は親友だ。だが、応援はしない。デュエルは本来、互いの力量を示すプロセスに過ぎないんだ。実力を発揮するための手段であって、本来は勝ちも負けも関係ない。だから、応援なんて意味がない」
 吏紀の言葉に優は首を傾げた。『本来は』という吏紀の前置きが、実際のデュエルが本来の在り方とは逸脱しているということを表しているのだろうが、いづれにしても、空を応援しているわけではないという吏紀の理屈に、優は納得がいかなかった。
 なぜなら、優には吏紀が、当然、空を応援しているように見えたからだ。

「じゃあ、どっちが勝つと思う?」
 優が質問を変えると、吏紀がフンと鼻で笑ってまた上空を見つめた。
「空が勝つに決まってるよ」
 空を見上げる吏紀の横顔が、どこか誇らしげだった。

 そうか、と、優は納得した。どうやら、「応援しない」という吏紀の言葉は本当らしい。吏紀はこのデュエルで、どちらが勝つかを知っているに過ぎないのだ。
 だから「応援する」と言うよりも、吏紀は「空が勝つことを信じている」と言った方が正しい。

 上空に強い風が巻き起こった。空が両手を広げて、風を呼び集めている。
 東條が最初に放った幾重もの光の円盤は、空の強い風に揉まれてなかなか標的に近づくことができず、キンキンと唸りながら宙を旋回している。
「危ない、こっちに来るぞ!」
 吏紀がいきなり優の頭を押して、地面に伏せさせた。その横で、流和も永久を引き寄せて同じように地面に伏せるのが見えた。
 ギーン! という鋭い音が、優たちのすぐ上をすり抜けて行き、優たちの近くに切り立っていた岩の障害物を粉々に砕いた。
 ドカーン! ビリビリッ
 青白く光る電気の筋が、蛇のように床を伝って、優たちの体に襲いかかった。軽い電撃を受けて、優たちは体をビクッとさせて飛び上がった。
「あいつめ、ルミーナをコントロールできてないな……」
 吏紀が、呆れたように上空の東條を見つめた。
「体中が、痺れる感覚だわ……」
 不安に声を震わせながら、永久が流和と一緒に起きあがった。
 吏紀が応える。
「ルミーナは、衝撃の瞬間に電撃を発し、物体を粉々に砕く性質があるんだ。俺たちも、直撃してたらマズかった」

 優の髪の毛がチリチリと跳ね上がった。普段から毛糸玉のような優の髪の毛がより一層、ボリューミーになる。体中にまとわりつく静電気の波を両手で払おうと、優があたふたしていると、離れた所で腹を抱えて笑っている朱雀と目が合った。
 優は無言で朱雀を無視した。

 今、風は竜巻のように渦を巻いて、広間の中央にうねりを上げる。その真ん中に空がいた。

 強い風でスカートが巻き上がるのを両手で押さえながら、優がまた吏紀に質問した。
「誰かが言ってたけど、ダイヤモンドとエメラルドの戦いでは、エメラルドの方が不利なんじゃないの?」
「石はすべてじゃない。力の強さは、惜しみない鍛練と、厳しい実践訓練と、その力を扱う魔法使いの意思によって、決まるものだ。その3つのどれにおいても、空は東條のバカ息子よりも優れている」
 と、吏紀が断言した。

 空の竜巻の前に、東條晃が次々に繰り出す光の円盤ルミーナはパラパラと粉砕して、妖精の粉のように力なく散っていった。
 東條の顔に、明らかな狼狽が浮かび始める。
「わ、わかった、降参する!」
 自分の力が空に通用しないと悟ってか、ついに東條が叫んだ。だが、空はそれを受け付けなかった。
「もう、遅い」
 薄笑いを浮かべながら、空がパッと右手を東條にかざした。すると、それまで空の周りでうねりを上げていた竜巻の勢いが、凄まじい轟音を上げて一点に集中し、一瞬にして東條晃を吹き飛ばした。
 東條晃は虫けらのように岩壁にぶち当たり、砕かれた岩と共に力なく地面に転がり落ちて行った。
 それまで、東條晃を応援していた野次馬たちが一変、急に静かになって、唖然と見つめる。

 空は間髪いれずに地面に舞い降りると、うつ伏せに倒れて動かなくなった東條晃の体を、足で蹴って仰向けにした。
 空の手にしているエメラルドの杖が、強い輝きを帯びている。それとは対照的に、東條晃のダイヤモンドの杖は持ち主の手を離れて埃をかぶり、地面に転がっている。
「勝負ありだ。降参するなら、流和に手を出す前にしておくんだったな」
「う……、こんなことして、ただですむと……」
 意識の戻った東條が、負け犬のように空にすごむと、空は東條の胸ぐらを乱暴に摑み上げ、低い声で唸った。
「ただですまないのはお前の方だ、屑野郎。この次、流和に手出ししたら、その時は五体満足でいられると思うなよ。俺は必ずお前の右腕を切り落とし、それから左足をもぎ取ってやる。それでも分からないなら、俺はお前の左手を潰し、右足を烏の餌にしてやるからな!」
「わ、わかった!」
 両手をバタバタさせてもがき始める東條に、空はさらに念を押すように言った。
「俺ならいつでもデュエルの相手になる。いいか、流和に手出しするな。彼女にデュエルを申し込むな、分かったな」
「……」
 空の言葉に、一瞬ではあるが、東條の瞳が鈍く、悪意を帯びて光った。
 空はそれを見逃さなかった。

 東條の沈黙を不服従とみなした空は、容赦なく東條の頭を地面に叩きつけると、その鳩尾(みぞおち)に強烈な蹴りを入れた。
「わ、ッ…わかった、ゴホッ、龍崎流和には手を出さない!」
「その言葉、忘れるな」
 ようやく、空は満足げにほほ笑むと、東條の肩を叩いて、立ち上がった。
 そしてエメラルドの杖を回転させて宙にしまい、乱れた制服の襟を正してから、優たちのいる方へ真っすぐに歩いて来た。

 東條の取り巻きたちが、空に対して敵意を剥き出しにしながらも、道を開ける。
 すれ違いざま吏紀が空に、「時間をかけすぎだ」とぼやいた。
 空は吏紀を無視して、流和の手を取った。このとき、空はやっと流和とちゃんと向き合うことが出来た。流和が怒ったような、心配しているような、微妙な顔で空を見上げる。
「空、こんなことして……」
 と、流和が言いかけたのを、空は唇で塞いだ。

「俺、強くなったよ」
 空がギュッと流和を抱きしめた。
「空は昔から強かったわよ」
 流和が困ったように笑った。
「もっと強くなった、流和を守るために」
「ありがとう、空。私も強くなりたい、大切なものを守れるように。でも……」
 瞬間、空がまた流和にキスをした。
 その後、東條に対して空がやったことはいささかやり過ぎだということを、流和はとくとくと空に言い聞かせようとしたが、空は聞く耳持たずだった。

 何度も流和にキスをして、流和から離れようとしない空を、傍から永久が嬉しそうに見守っていた。
 対照的に優は、「キスしすぎで気持ち悪い」とか、「その辺にしたら?」と文句を言い始める。

「いい加減にしなよ、みんな見てるよ! 恥ずかしいね」
 優が地団太踏んで空と流和を引き離した。
「硬いこと言うなよ、小学2年のときに初キスを済ませた早咲きのくせに」
 と、背後から朱雀が優に近付いて来た。
 空が流和から引き離されて、恨めしそうに優を見下ろし、
「そのくせ胸薄だけどな」
 と口出しすると、すぐに吏紀が、
「胸薄というよりも、痩せすぎているんだ」
 と、冷静な分析を付け加えた。

 優が舌打ちして朱雀、空、吏紀を睨む。
「妬くなよ、流和は俺のだ」
 空は流和の手を取ると、医務室に連れて行くと言って、そのまま流和を連れて石壁の間を出て行ってしまった。ついでに、医務室で寝ている美空の様子も見て来るそうだ。暁美空の意識も、そろそろ戻る頃だろうか。そうすれば、沈黙の山で聖羅との間に何があったのかを聞きだせるかもしれない。

 優は目を細めて、朱雀をねめつけた。
「それはそうと、遠くから見てるだけなんて悪趣味だよね。助けてくれれば良かったのに」
「どうして俺がお前たちを助けなきゃならない? 甘えるな」
 朱雀が冷たく優をあしらうので、優はムっとした。確かに、朱雀が優たちを助ける義理はないわけだが、これまでは何度も、朱雀が優のことを助けてくれた。
 だから、優はなんだかがっかりした気持ちになった。
「もういい! 冷たい人だね」
「俺のことをイイ人だと思ってたわけか? さっきはドラゴンに、俺のことを嫌な奴だと紹介したくせに」
「まさか! 行こう、永久。私たちだけで先に部屋に戻ってよう」
「あ、うん。じゃあ吏紀くん、朱雀くん、また」
 肩を怒らせる優に引かれて、永久がパタパタと石壁の間を後にした。

 そんな二人の姿が完全に見えなくなってから、朱雀が呟いた。
「ヒステリーな奴だな。何怒ってるんだろう」
「助けなかったことを怒ってるんだろう。ベラドンナから来た優たちにいきなりデュエルを申し込むなんて、東條のやり方は汚かったしな」
「言っただろ、東條のかなう相手じゃない」
「まあ確かに、ライトニングを杖も呪文もなしに無効化したのには驚いたけど、優には魔力封じの後遺症が残っている。東條の攻撃を受けた時、優が魔力を上手く使えないという可能性もあったんじゃないのか」
「俺にはお見通しさ」
「なるほど、炎の魔法使いだから、か。優があのとき魔力を解放できるって、朱雀は気づいてたんだな」
「そういうこと。本当は、アイツが杖を出すのを見たかったんだが……、東條じゃ力不足だったな。しかも空が邪魔に入ったせいで……」

「流和が絡んでたんじゃ、空が出て行くのも無理なかったさ。空は変わったよ。本当に、強くなったと思う」
「親の脛をかじらない放蕩の道を選択したのは褒めてやりたいところだが、俺に言わせれば、女のためにそこまでするなんて馬鹿げてる」
 朱雀が不機嫌に両手を制服のポケットに入れて歩き始めたので、吏紀がかすかに口元をゆるめた。

「優に、杖を見せてくれって頼んでみたらどうだ?」
「頼むのはイヤだ。アイツ多分、素直に出さないぜ」
 朱雀が焦る気持ちを抑えるように、小さく溜め息をついた。
 杖は魔法使いの姿を現す、分身のようなものだ。それを見た時、朱雀は優のことが分かるような気がした。
――優のことを知りたかった。
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