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そうきたか……。
一番後から注文したのに一番始めに呼ばれてカウンターへ品物を取りに行った一太が手にしたトレイを見て、晃も安部も岸田も絶句してしまった。
一番安価な厚みのないハンバーガーが一つ、大きなトレイに乗っている。
「あれ? 俺が先だった? 水を取って座っておくね」
先ほどまで不安な顔で震えていたのが嘘のように、笑顔の一太が言う。
「あ、うん」
座る場所は、フードコートに着いた時に空いた場所を見つけて、ハンカチや汗拭きのタオルで確保してあった。松島の返事に、流石に迷わず進んでいく一太の後ろ姿を見送る。
「あれは、レベルが違うわ」
「ああ。金がないってののレベルが違うな」
岸田と安部の言葉に、呆然としていた晃が我に返った。
「あ、安部くん、どのくらい買った? お腹一杯食べるくらい買った?」
「いや。村瀬とはレベルが違うけど、俺もまじでバイトの給料が入る明後日まで金がねえから一人前のセット。一応五十円足してLLサイズにしたけど、全然足りん。いつもはもう一つバーガー食べて、ナゲットも食べる」
「岸田さんは?」
「私も一人前のセット。ナゲットとかデザート食べたいけど、エプロンを一番安いのじゃなく可愛い絵柄のちょっと高いのにしたから我慢した」
「分かった。僕、買い足してくる。ナゲットの三箱セットが三割引きだからそれを皆で分けて食べよう。後、もう一つバーガーのセット買うから、バーガーを安部くんが食べて。それでポテトとジュースを村瀬くんに渡す」
「俺は嬉しいけど……。あいつ、受け取るか?」
「大丈夫。僕が差し出した食べ物は口を開くから」
晃は、話しながらさっさと列に並び直した。
「僕のトレイを運んでおいて」
「ナゲットはまとめ買いが安いって言えるけど、ポテトとジュースはどう言い訳するんだよ」
「買ってから考える」
「はあ? 作戦、穴だらけだぞ」
「残すことはできないはずだからきっと食べてくれる」
この作戦を譲る気のない晃は、あっという間に注文を始めてしまった。
「あ、バーガー、何がいいの? 村瀬くんのジュース、何にしよう」
「俺のバーガーなら、安いチキンのでいい」
「ジュース、炭酸は苦手な人いるからオレンジにしておきなよ」
晃を止めることを諦めた安部と岸田は、晃の分のトレイも持って一太が一人で座る席に向かう。にこにこと嬉しそうにハンバーガーを眺めている姿が目に入って、もしかして、と気付いてしまった。
「初めてのハンバーガー……」
「のような気がするな……」
一番後から注文したのに一番始めに呼ばれてカウンターへ品物を取りに行った一太が手にしたトレイを見て、晃も安部も岸田も絶句してしまった。
一番安価な厚みのないハンバーガーが一つ、大きなトレイに乗っている。
「あれ? 俺が先だった? 水を取って座っておくね」
先ほどまで不安な顔で震えていたのが嘘のように、笑顔の一太が言う。
「あ、うん」
座る場所は、フードコートに着いた時に空いた場所を見つけて、ハンカチや汗拭きのタオルで確保してあった。松島の返事に、流石に迷わず進んでいく一太の後ろ姿を見送る。
「あれは、レベルが違うわ」
「ああ。金がないってののレベルが違うな」
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「あ、安部くん、どのくらい買った? お腹一杯食べるくらい買った?」
「いや。村瀬とはレベルが違うけど、俺もまじでバイトの給料が入る明後日まで金がねえから一人前のセット。一応五十円足してLLサイズにしたけど、全然足りん。いつもはもう一つバーガー食べて、ナゲットも食べる」
「岸田さんは?」
「私も一人前のセット。ナゲットとかデザート食べたいけど、エプロンを一番安いのじゃなく可愛い絵柄のちょっと高いのにしたから我慢した」
「分かった。僕、買い足してくる。ナゲットの三箱セットが三割引きだからそれを皆で分けて食べよう。後、もう一つバーガーのセット買うから、バーガーを安部くんが食べて。それでポテトとジュースを村瀬くんに渡す」
「俺は嬉しいけど……。あいつ、受け取るか?」
「大丈夫。僕が差し出した食べ物は口を開くから」
晃は、話しながらさっさと列に並び直した。
「僕のトレイを運んでおいて」
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「買ってから考える」
「はあ? 作戦、穴だらけだぞ」
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晃を止めることを諦めた安部と岸田は、晃の分のトレイも持って一太が一人で座る席に向かう。にこにこと嬉しそうにハンバーガーを眺めている姿が目に入って、もしかして、と気付いてしまった。
「初めてのハンバーガー……」
「のような気がするな……」
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