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172 間違いなく人生最高の一日
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朝から、誕生日おめでとう、というたくさんの言葉に包まれて幸せいっぱいだ。一太は、うきうきと起き出して、からりとベランダへ繋がる窓を開ける。網戸から、涼しい風が吹いてきた。昼間はすでに暑いが、朝晩は窓を開けてちょうどいい。
留守の間に望が訪ねて来ていた、と聞いた日から、一太は恐ろしくて窓が開けられなかった。洗濯物を干しに出ることも取り込むことも足がすくんでできなくて、情けなくて仕方なかった。
何でだろう。
ずっと一緒に暮らしていて、殴られたり理不尽なことを言われるのなんて日常だった。いちいち気にしていたら生きていけない。そういうものだと飲み込んで、なるべくひどい怪我をしないように上手に身を守って暮らしていた筈なのに、あっという間にできなくなっていた。
できなくなってから受けた暴力と暴言は、すごくすごく恐ろしかった。その気持ちがどうしても抜けなくて、また来るかもしれない、と考えただけで震えてしまう。
当たり前だと思っていたことは当たり前ではなくて、こんなに恐ろしいことだった。
引っ越した日。
「一太くんの住民票に閲覧制限をかけてあるから、家族や調査機関の者でも簡単には見られないからね。ここに、弟くんはたどり着けない。先日の件も、児童相談所の職員へ連絡をして抗議しておいた。まあ、あちらとしたらもう、家庭へ返した子どもだから筋違いだろうが、抗議した、という事実が大切だからね。こちらは非常に迷惑している、と伝えておいたから、ご家庭への様子伺いくらいは行ってくれたと思う。周りの大人へ伝わることが大切だ。だからね、一太くん」
誠は、はっきりと言い切ってくれた。
「もう大丈夫。安心して、暮らしなさい」
一太が、どんなにほっとしたか。喉が詰まって、碌々お礼も言えなかったが、誠は、頭を撫でて笑ってくれた。
そして、新しい家は最高だった。
一太は、二階、というだけで、階段のある入り口からしか部屋に侵入できない、と格段に安心した。更に、建物が一軒家のような造りになっているから一階には小さな庭があって、その分、ベランダと裏手の家との間に距離がある。その距離がとても安心で、広めのベランダでのんびりと洗濯物を干すことができた。もう、震えることなく窓を開けることもできる。
それだけでなく、広い風呂やキッチン、新しく置いたソファ、何もかもが暮らしやすくて最高だったのだ。
寝室の戸を閉めてしまえば、寝ている晃を気にすることなく家事ができるという所も、大変に気に入っている。
一太は、鼻歌交じりに洗濯機を回し、キッチンで朝食を作り始めた。コンロが二つあると、スクランブルエッグを作る横でスープが作れて、大変によろしい。
やがて寝室から、晃の携帯電話の目覚ましの音が鳴る。一度止まって、五分後にもう一度。あと十分起きてこなければ起こしてあげようか、と思っていたら、がらっと戸が開いた。
眠そうに、目をぱしぱしと瞬いて晃がキッチンへ歩いてくる。
「おはよう、晃くん」
「いっちゃん、誕生日おめでとう」
ぎゅうう、と抱きしめられて、一太は、わあと幸せな悲鳴を上げた。
「あ、ありがと。メッセージも、ありがとう」
「もー。起きたらすぐ言おうと思ってたのに、先に起きないでよ」
「ふふ。一番にメッセージもらったから、嬉しかった。ありがとね」
「一番だった? やったね」
「ふふ。たくさんもらって驚いた。夜に送るものなの?」
「いやー、なんとなく? 日付けが変わって最初に言いたかったからさ」
「ふーん。俺も、今度の晃くんの誕生日にやってみようかな」
「眠たかったら寝なよ?」
「ふふ。うん」
でも、一番のりはしたいかも。
「じゃ、こっち向いてー」
晃は一太にキスをする。
「二十一歳最初のちゅー」
昨日寝る前に晃くんは、二十歳最後のちゅーって言いながらキスしてきたなあ。じゃあ、さっきのハグは、二十一歳最初のぎゅって抱っこだ。
二十一歳最初の日は、ただただ幸せな一日として始まった。
誕生日って、最高だ。
*
「おはよう」
「おはようー、村瀬くん。誕生日おめでとう」
「あ、ありがと。メッセージも、ありがとう」
朝。大学はいつも通り。仲良し四人で固まって座る。岸田と安倍と一太と晃。遠巻きに見ている人たちは、気にしない事にした。こちらは何とも思っていないんだから気にしなければいい、とは岸田の弁だ。
「ふふん。私、早かったでしょ? 一番だった?」
「あ、ううん。一番は晃くんで、岸田さんは二番目だった」
「えええー。ええー。日付変わってすぐに送ったつもりだったのに」
「あ、あ、うん?」
「あ、危ない……。カウントダウンしてて良かったよ」
「カ、カウントダウン?」
そんなに? と一太が驚いているのに、岸田はとても悔しがっている。
「次は私も、しっかりカウントダウンしよう」
「いや、早織、何でそんなにガチなんだよ? 別に、彼氏が一番でいいじゃん。むしろ、譲ってやれよ」
「あは。なんか、負けたのが悔しくて、つい」
「ったくもう。あ、村瀬、誕生日おめでとうな」
「あ、ありがとう。あの、俺、もう寝ててごめん」
「いいの、いいの。あんなのは送る方の自己満足なんだから」
「うん。でも、ら、来年は起きて待ってようかな。その、初めてあんなメッセージとかもらって、こんな風に口でもお祝いしてもらって、俺、すごい、すごい嬉しくって。誕生日って、こんな嬉しいって知らなくってさ……。もう、もうさ。たくさん言ってもらってさ。いっぺんにたくさん歳とった気分」
にこっと一太が笑うと、安倍は、ん? と首を傾げた。
「初めて? え? 何が? メッセージ? あ、大学入るまで携帯電話とか持ってなかった感じ?」
「あ、ええっと。持ってたけど、隠してて。あ、その、友達とかいなかったし、メッセージのやり取りとかしたことなかったし。あ、いや、違う。ええっと。誕生日をお祝いとか、してもらうのが初めて……あ、いや」
安倍の顔が複雑な表情になっていくのをみて、慌てて一太は口を噤んだ。しまった。油断した。この面子でいると、ついうっかりしてしまう。たぶん、かなり普通でないことを言ったのだ。
「じゃ、じゃあ、やっぱり早織はカウントダウンしなくて正解だったんだ」
安倍は、口ごもった一太に気付いて、あっという顔をしてから笑顔を作った。すぐに明るい声を張り上げる。一太が申し訳ない気持ちでうつむきそうになると、その目の前に、可愛い包装紙に包まれた何かが差し出された。
「生まれて初めてのメッセージは、松島からもらって正解だろ? な?」
と、言っている安倍の横から、岸田の手が一太の方へ伸びている。
「プレゼントは、一番のりだったりして?」
「は? はあ? さ、お、りぃ! おま、俺のフォローを何だと思ってんの?」
「え? プレゼント?」
「うん。誕生日プレゼント。どうぞ」
「え、えええ。な、なんで?」
「なんでって。友達だから」
「え。友達にもあげるの? ぷ、プレゼント? 誕生日に? 誕生日の? え。どうしよう。俺、誰にもあげてない」
「去年、僕にケーキとご馳走作って、歌ってくれたじゃん。ハンバーガーを一緒に食べるチケットももらったよ?」
晃が、ふふんと嬉しそうに言う。
「でも。でもそれだけ……。あ、エプロン。去年、晃くんにエプロンもらったのに」
「あー、つまり。初めての誕生日プレゼントはもう、去年受け取ってるってことだな。早織、残念だったなー」
何故か安倍は、わははと楽しそうに笑っている。
「む。いいのよ。今年の一番は私。それとも、朝、松島くんにもらっちゃった?」
「え? ええっと、今日の朝は……」
二十一歳最初のちゅーとハグをもらいました、という言葉はさすがに飲み込んだ。
「今日渡すか、明日の誕生日パーティの時に渡すか悩んで、まだ渡してない」
晃が憮然と言って、岸田はにっこり満面の笑みを見せた。
「明日は、ケーキ買っていくね。新居も楽しみ」
「うん。あの、ありがとう」
受け取ったプレゼントは、促されて早速開ける。一太の大好きな絵本のキャラクターであるあおむしの絵がカラフルに描いてあるペンケースだった。
「わ。可愛い」
「いいでしょー」
「うん!」
一太の好きなキャラクターを覚えてくれていたことも、百円で買って使っていたペンケースの限界が近いことに気付いてくれていたことも嬉しい。一太のことを考えて買ってくれた贈り物。
「じゃ、俺のも」
同じ包装紙の袋が、安倍からも差し出された。同じくあおむしのシャーペンや赤青黒の三色ボールペン、定規が入っていた。
「ありがとう!」
絶対、二人にお返ししよう。友達には、誕生日プレゼントを渡すもの。なら、一太から二人へも渡したい。
今日も、たくさんのことを知ることができた。それだけで一太は嬉しかった。
誕生日という最高の一日は、まだまだ終わらないらしい。
留守の間に望が訪ねて来ていた、と聞いた日から、一太は恐ろしくて窓が開けられなかった。洗濯物を干しに出ることも取り込むことも足がすくんでできなくて、情けなくて仕方なかった。
何でだろう。
ずっと一緒に暮らしていて、殴られたり理不尽なことを言われるのなんて日常だった。いちいち気にしていたら生きていけない。そういうものだと飲み込んで、なるべくひどい怪我をしないように上手に身を守って暮らしていた筈なのに、あっという間にできなくなっていた。
できなくなってから受けた暴力と暴言は、すごくすごく恐ろしかった。その気持ちがどうしても抜けなくて、また来るかもしれない、と考えただけで震えてしまう。
当たり前だと思っていたことは当たり前ではなくて、こんなに恐ろしいことだった。
引っ越した日。
「一太くんの住民票に閲覧制限をかけてあるから、家族や調査機関の者でも簡単には見られないからね。ここに、弟くんはたどり着けない。先日の件も、児童相談所の職員へ連絡をして抗議しておいた。まあ、あちらとしたらもう、家庭へ返した子どもだから筋違いだろうが、抗議した、という事実が大切だからね。こちらは非常に迷惑している、と伝えておいたから、ご家庭への様子伺いくらいは行ってくれたと思う。周りの大人へ伝わることが大切だ。だからね、一太くん」
誠は、はっきりと言い切ってくれた。
「もう大丈夫。安心して、暮らしなさい」
一太が、どんなにほっとしたか。喉が詰まって、碌々お礼も言えなかったが、誠は、頭を撫でて笑ってくれた。
そして、新しい家は最高だった。
一太は、二階、というだけで、階段のある入り口からしか部屋に侵入できない、と格段に安心した。更に、建物が一軒家のような造りになっているから一階には小さな庭があって、その分、ベランダと裏手の家との間に距離がある。その距離がとても安心で、広めのベランダでのんびりと洗濯物を干すことができた。もう、震えることなく窓を開けることもできる。
それだけでなく、広い風呂やキッチン、新しく置いたソファ、何もかもが暮らしやすくて最高だったのだ。
寝室の戸を閉めてしまえば、寝ている晃を気にすることなく家事ができるという所も、大変に気に入っている。
一太は、鼻歌交じりに洗濯機を回し、キッチンで朝食を作り始めた。コンロが二つあると、スクランブルエッグを作る横でスープが作れて、大変によろしい。
やがて寝室から、晃の携帯電話の目覚ましの音が鳴る。一度止まって、五分後にもう一度。あと十分起きてこなければ起こしてあげようか、と思っていたら、がらっと戸が開いた。
眠そうに、目をぱしぱしと瞬いて晃がキッチンへ歩いてくる。
「おはよう、晃くん」
「いっちゃん、誕生日おめでとう」
ぎゅうう、と抱きしめられて、一太は、わあと幸せな悲鳴を上げた。
「あ、ありがと。メッセージも、ありがとう」
「もー。起きたらすぐ言おうと思ってたのに、先に起きないでよ」
「ふふ。一番にメッセージもらったから、嬉しかった。ありがとね」
「一番だった? やったね」
「ふふ。たくさんもらって驚いた。夜に送るものなの?」
「いやー、なんとなく? 日付けが変わって最初に言いたかったからさ」
「ふーん。俺も、今度の晃くんの誕生日にやってみようかな」
「眠たかったら寝なよ?」
「ふふ。うん」
でも、一番のりはしたいかも。
「じゃ、こっち向いてー」
晃は一太にキスをする。
「二十一歳最初のちゅー」
昨日寝る前に晃くんは、二十歳最後のちゅーって言いながらキスしてきたなあ。じゃあ、さっきのハグは、二十一歳最初のぎゅって抱っこだ。
二十一歳最初の日は、ただただ幸せな一日として始まった。
誕生日って、最高だ。
*
「おはよう」
「おはようー、村瀬くん。誕生日おめでとう」
「あ、ありがと。メッセージも、ありがとう」
朝。大学はいつも通り。仲良し四人で固まって座る。岸田と安倍と一太と晃。遠巻きに見ている人たちは、気にしない事にした。こちらは何とも思っていないんだから気にしなければいい、とは岸田の弁だ。
「ふふん。私、早かったでしょ? 一番だった?」
「あ、ううん。一番は晃くんで、岸田さんは二番目だった」
「えええー。ええー。日付変わってすぐに送ったつもりだったのに」
「あ、あ、うん?」
「あ、危ない……。カウントダウンしてて良かったよ」
「カ、カウントダウン?」
そんなに? と一太が驚いているのに、岸田はとても悔しがっている。
「次は私も、しっかりカウントダウンしよう」
「いや、早織、何でそんなにガチなんだよ? 別に、彼氏が一番でいいじゃん。むしろ、譲ってやれよ」
「あは。なんか、負けたのが悔しくて、つい」
「ったくもう。あ、村瀬、誕生日おめでとうな」
「あ、ありがとう。あの、俺、もう寝ててごめん」
「いいの、いいの。あんなのは送る方の自己満足なんだから」
「うん。でも、ら、来年は起きて待ってようかな。その、初めてあんなメッセージとかもらって、こんな風に口でもお祝いしてもらって、俺、すごい、すごい嬉しくって。誕生日って、こんな嬉しいって知らなくってさ……。もう、もうさ。たくさん言ってもらってさ。いっぺんにたくさん歳とった気分」
にこっと一太が笑うと、安倍は、ん? と首を傾げた。
「初めて? え? 何が? メッセージ? あ、大学入るまで携帯電話とか持ってなかった感じ?」
「あ、ええっと。持ってたけど、隠してて。あ、その、友達とかいなかったし、メッセージのやり取りとかしたことなかったし。あ、いや、違う。ええっと。誕生日をお祝いとか、してもらうのが初めて……あ、いや」
安倍の顔が複雑な表情になっていくのをみて、慌てて一太は口を噤んだ。しまった。油断した。この面子でいると、ついうっかりしてしまう。たぶん、かなり普通でないことを言ったのだ。
「じゃ、じゃあ、やっぱり早織はカウントダウンしなくて正解だったんだ」
安倍は、口ごもった一太に気付いて、あっという顔をしてから笑顔を作った。すぐに明るい声を張り上げる。一太が申し訳ない気持ちでうつむきそうになると、その目の前に、可愛い包装紙に包まれた何かが差し出された。
「生まれて初めてのメッセージは、松島からもらって正解だろ? な?」
と、言っている安倍の横から、岸田の手が一太の方へ伸びている。
「プレゼントは、一番のりだったりして?」
「は? はあ? さ、お、りぃ! おま、俺のフォローを何だと思ってんの?」
「え? プレゼント?」
「うん。誕生日プレゼント。どうぞ」
「え、えええ。な、なんで?」
「なんでって。友達だから」
「え。友達にもあげるの? ぷ、プレゼント? 誕生日に? 誕生日の? え。どうしよう。俺、誰にもあげてない」
「去年、僕にケーキとご馳走作って、歌ってくれたじゃん。ハンバーガーを一緒に食べるチケットももらったよ?」
晃が、ふふんと嬉しそうに言う。
「でも。でもそれだけ……。あ、エプロン。去年、晃くんにエプロンもらったのに」
「あー、つまり。初めての誕生日プレゼントはもう、去年受け取ってるってことだな。早織、残念だったなー」
何故か安倍は、わははと楽しそうに笑っている。
「む。いいのよ。今年の一番は私。それとも、朝、松島くんにもらっちゃった?」
「え? ええっと、今日の朝は……」
二十一歳最初のちゅーとハグをもらいました、という言葉はさすがに飲み込んだ。
「今日渡すか、明日の誕生日パーティの時に渡すか悩んで、まだ渡してない」
晃が憮然と言って、岸田はにっこり満面の笑みを見せた。
「明日は、ケーキ買っていくね。新居も楽しみ」
「うん。あの、ありがとう」
受け取ったプレゼントは、促されて早速開ける。一太の大好きな絵本のキャラクターであるあおむしの絵がカラフルに描いてあるペンケースだった。
「わ。可愛い」
「いいでしょー」
「うん!」
一太の好きなキャラクターを覚えてくれていたことも、百円で買って使っていたペンケースの限界が近いことに気付いてくれていたことも嬉しい。一太のことを考えて買ってくれた贈り物。
「じゃ、俺のも」
同じ包装紙の袋が、安倍からも差し出された。同じくあおむしのシャーペンや赤青黒の三色ボールペン、定規が入っていた。
「ありがとう!」
絶対、二人にお返ししよう。友達には、誕生日プレゼントを渡すもの。なら、一太から二人へも渡したい。
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誕生日という最高の一日は、まだまだ終わらないらしい。
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