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第四章 西からの迷い人
4 重大な間違い 成人
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「彼女って何?」
「気になったのってそこ?」
「うん。」
商店街から少しずつ離れて行く。後ろから何人か付いてきてるからね。人が少ない場所に行くのかな。
「好き同士の付き合ってる相手のことだよ。」
村次の言葉にびっくりしてしまう。
「えー!俺、力丸の彼女じゃないよ!」
珍しく大きな声を出してしまった。
「知ってるよ。」
うわあ。あの女の人、変なことばっかり言ってると思ってたけど、本当に変なこと言ってるじゃん。
「落ち着けって。他の誰もそんなこと思ってないから。」
何か、何かもう、本当に、なんなんだー。
「俺は力丸の彼女じゃなくて、親友!好き同士は、」
「はいはい。」
人通りが無くなった辺りで力丸が足を止める。三人で振り返ったら、さっき警備隊が来る前に話しかけてきた男の人と他に三人の男の人が、にやにやと笑って立っていた。
「警備隊に敬礼されるほどの坊っちゃん達が、護衛も無しでふらふらと出歩いてるなんて、何てついてるんだ。」
嬉しそうに話しかけてくるけど、護衛、いるよ?力丸がいらいらしてるから、譲ってくれただけ。
こんなところに連れてこられても、おかしいと思わないって、変なの。
もちろん、あっという間に力丸に倒された。
「食前の運動にもなりゃしねえ。」
「当たり前でしょ!」
村次が呆れたように言う。
「緋色殿下にバレたらまた、怒られるよ?」
「は?俺、今回は何もしてねえぞ。あと、またって何だ、またって。」
すぐにさっきの警備隊の人が一人現れて、倒れている四人の男を縄でぐるぐると縛っていった。まったく、手間ばかりかけて、とぶつぶつ言っている。
「よし、商店街に戻ろう。」
と、歩きだした力丸から離れて、俺は男たちに近付いた。
これだけは言っておかなくちゃ。
「成人?」
「俺は力丸の彼女じゃないからね!」
びっくりと目を見開いた警備隊の人が、
「ぞ、存じ上げております……。」
と言った。
存じ上げております?
「知ってるってさ。」
首を傾げてたら、村次が教えてくれた。
知ってるんだね。
よし。
そこで倒れている人と、さっきの女の人にも言っておいてね。
ぶはっと力丸が笑って俺を抱き寄せる。俺の服に付けていた緋色印のバッジを外してバッグに戻した。
自分の近衛兵バッジもポケットに放り込んでいる。
「気にしすぎだろ。」
「だって違うもん。」
好き同士は緋色だから!
「気になったのってそこ?」
「うん。」
商店街から少しずつ離れて行く。後ろから何人か付いてきてるからね。人が少ない場所に行くのかな。
「好き同士の付き合ってる相手のことだよ。」
村次の言葉にびっくりしてしまう。
「えー!俺、力丸の彼女じゃないよ!」
珍しく大きな声を出してしまった。
「知ってるよ。」
うわあ。あの女の人、変なことばっかり言ってると思ってたけど、本当に変なこと言ってるじゃん。
「落ち着けって。他の誰もそんなこと思ってないから。」
何か、何かもう、本当に、なんなんだー。
「俺は力丸の彼女じゃなくて、親友!好き同士は、」
「はいはい。」
人通りが無くなった辺りで力丸が足を止める。三人で振り返ったら、さっき警備隊が来る前に話しかけてきた男の人と他に三人の男の人が、にやにやと笑って立っていた。
「警備隊に敬礼されるほどの坊っちゃん達が、護衛も無しでふらふらと出歩いてるなんて、何てついてるんだ。」
嬉しそうに話しかけてくるけど、護衛、いるよ?力丸がいらいらしてるから、譲ってくれただけ。
こんなところに連れてこられても、おかしいと思わないって、変なの。
もちろん、あっという間に力丸に倒された。
「食前の運動にもなりゃしねえ。」
「当たり前でしょ!」
村次が呆れたように言う。
「緋色殿下にバレたらまた、怒られるよ?」
「は?俺、今回は何もしてねえぞ。あと、またって何だ、またって。」
すぐにさっきの警備隊の人が一人現れて、倒れている四人の男を縄でぐるぐると縛っていった。まったく、手間ばかりかけて、とぶつぶつ言っている。
「よし、商店街に戻ろう。」
と、歩きだした力丸から離れて、俺は男たちに近付いた。
これだけは言っておかなくちゃ。
「成人?」
「俺は力丸の彼女じゃないからね!」
びっくりと目を見開いた警備隊の人が、
「ぞ、存じ上げております……。」
と言った。
存じ上げております?
「知ってるってさ。」
首を傾げてたら、村次が教えてくれた。
知ってるんだね。
よし。
そこで倒れている人と、さっきの女の人にも言っておいてね。
ぶはっと力丸が笑って俺を抱き寄せる。俺の服に付けていた緋色印のバッジを外してバッグに戻した。
自分の近衛兵バッジもポケットに放り込んでいる。
「気にしすぎだろ。」
「だって違うもん。」
好き同士は緋色だから!
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