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第七章 冠婚葬祭
18 俺の部屋の宝物たち 成人
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俺の部屋に着くと、末良が目をきらきらさせて本棚を見た。
「はわあ」
と、声も漏れている。手を伸ばして一冊。ばさっと下に落ちた。にこにこで、もう一冊、と手を伸ばした所で斑鹿乃がその手をぎゅっと掴む。
「末良、めっ」
「やん」
「ぽいしたら、めっ」
ああ、そうか。
俺は本棚から本を出されても平気だけど、ばさっと落としたのが駄目だったんだな。傷むもんな。末良には重くて持てなかったのかもしれないから、下に並べて置いてやろう。
「やー!」
斑鹿乃の手から逃れようとばたばたする末良の前に、絵本を一冊ずつ取り出して並べる。何か読みたいのあるかな?
俺はこの、ぞうが色んな仕事して、上手くいかなくてしょんぼりするけど、最後には子どもの遊び場を作って大人気になる絵本が好きだよ。お勧め。
それとこれ。食べようと思って市場で買ってきたどじょうを金魚と一緒に飼い始めて、可愛くて食べられなくなっちゃうやつ。ぱくぱく餌を食べるからって、どじょうにぱくちゃんって名前付けるとこ、いいよね!俺も、どじょうを飼いたい。本当に金魚みたいに餌を食べに上がって来るのかな、と疑っている。だって、図鑑で調べたどじょうは、いつも川の中の砂や土に潜ってるって書いてあるのに。
もうしない、の言葉に頷いて斑鹿乃に手を離してもらった末良は、並べた絵本も表紙だけ見てぽい、とまた横に避けていった。
「こら、末良。成人さま、すみません。大切なご本を乱暴にして」
「いいよー。絵本だもん」
絵本は、丈夫に作ってある。小さい子は、力加減が分からなくてうっかり破ったりするから、分厚い破れにくい紙で作ってあるんだって。青葉に教えてもらった。俺は、力加減には自信があるから、薄い紙でも平気だけどね!
「あ」
やっと止まって見てると思ったら、ちょっとお兄さん向けの文字ばっかりの冒険小説の表紙だ。よく取り出せたなあ、重たいのに。それ、格好いいよね。竜を探しに行くんだって。剣を空に掲げているのが格好いい。主人公が、子どもなのに強いんだ。だいぶ鍛えたんだろうなあ。
「末良、それを読むの?」
ちょっと早いんじゃない?
その本は薄い紙で作ってあるから、破れるかもしれない。ごめんごめん、と言いながら持ち上げて、末良の手の届かない本棚の上に置いた。他にも興味がある本があったみたいで、泣かれなかった。ほっ。
斑鹿乃が、はらはらしながら末良を見てる。
「斑鹿乃。大丈夫だよ」
「はい、でも……」
乙羽が飲み物とおやつを持って部屋に入ってきた。
「斑鹿乃、久しぶり。こっちで話そう」
「はい、あの……」
乙羽は、本棚の上に飲み物や食べ物を置いて、ソファに座る。机に置いたら、末良に溢されちゃうからな。
「お話してていいよ。俺は末良と遊ぶから」
うちには積み木もある。パズルもある。でも、玩具を出さなくても末良は楽しそうだ。新しい場所の探検って、楽しいよね。
「あい!」
絵本を持ってこちらに差し出してくるのは、読んで欲しいとき。やっと、好きなの見つかった?
あ、色んなお野菜が走って競争するやつ。これ、面白いよ!読みやすいし、絵が面白くて俺も好き。
おいでってしたら、ちょこんと俺の膝に座った。膝の上、いいよね。俺も、緋色の膝の上に座るの、すごく好きだから一緒だ。
親子は似るって聞いたけど、食べ物の絵本が好きなんて、末良はやっぱり広末の子どもだね。
「はわあ」
と、声も漏れている。手を伸ばして一冊。ばさっと下に落ちた。にこにこで、もう一冊、と手を伸ばした所で斑鹿乃がその手をぎゅっと掴む。
「末良、めっ」
「やん」
「ぽいしたら、めっ」
ああ、そうか。
俺は本棚から本を出されても平気だけど、ばさっと落としたのが駄目だったんだな。傷むもんな。末良には重くて持てなかったのかもしれないから、下に並べて置いてやろう。
「やー!」
斑鹿乃の手から逃れようとばたばたする末良の前に、絵本を一冊ずつ取り出して並べる。何か読みたいのあるかな?
俺はこの、ぞうが色んな仕事して、上手くいかなくてしょんぼりするけど、最後には子どもの遊び場を作って大人気になる絵本が好きだよ。お勧め。
それとこれ。食べようと思って市場で買ってきたどじょうを金魚と一緒に飼い始めて、可愛くて食べられなくなっちゃうやつ。ぱくぱく餌を食べるからって、どじょうにぱくちゃんって名前付けるとこ、いいよね!俺も、どじょうを飼いたい。本当に金魚みたいに餌を食べに上がって来るのかな、と疑っている。だって、図鑑で調べたどじょうは、いつも川の中の砂や土に潜ってるって書いてあるのに。
もうしない、の言葉に頷いて斑鹿乃に手を離してもらった末良は、並べた絵本も表紙だけ見てぽい、とまた横に避けていった。
「こら、末良。成人さま、すみません。大切なご本を乱暴にして」
「いいよー。絵本だもん」
絵本は、丈夫に作ってある。小さい子は、力加減が分からなくてうっかり破ったりするから、分厚い破れにくい紙で作ってあるんだって。青葉に教えてもらった。俺は、力加減には自信があるから、薄い紙でも平気だけどね!
「あ」
やっと止まって見てると思ったら、ちょっとお兄さん向けの文字ばっかりの冒険小説の表紙だ。よく取り出せたなあ、重たいのに。それ、格好いいよね。竜を探しに行くんだって。剣を空に掲げているのが格好いい。主人公が、子どもなのに強いんだ。だいぶ鍛えたんだろうなあ。
「末良、それを読むの?」
ちょっと早いんじゃない?
その本は薄い紙で作ってあるから、破れるかもしれない。ごめんごめん、と言いながら持ち上げて、末良の手の届かない本棚の上に置いた。他にも興味がある本があったみたいで、泣かれなかった。ほっ。
斑鹿乃が、はらはらしながら末良を見てる。
「斑鹿乃。大丈夫だよ」
「はい、でも……」
乙羽が飲み物とおやつを持って部屋に入ってきた。
「斑鹿乃、久しぶり。こっちで話そう」
「はい、あの……」
乙羽は、本棚の上に飲み物や食べ物を置いて、ソファに座る。机に置いたら、末良に溢されちゃうからな。
「お話してていいよ。俺は末良と遊ぶから」
うちには積み木もある。パズルもある。でも、玩具を出さなくても末良は楽しそうだ。新しい場所の探検って、楽しいよね。
「あい!」
絵本を持ってこちらに差し出してくるのは、読んで欲しいとき。やっと、好きなの見つかった?
あ、色んなお野菜が走って競争するやつ。これ、面白いよ!読みやすいし、絵が面白くて俺も好き。
おいでってしたら、ちょこんと俺の膝に座った。膝の上、いいよね。俺も、緋色の膝の上に座るの、すごく好きだから一緒だ。
親子は似るって聞いたけど、食べ物の絵本が好きなんて、末良はやっぱり広末の子どもだね。
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