738 / 1,325
第七章 冠婚葬祭
27 いっしょ 成人
しおりを挟む
「あ、成人さま。いた!」
「見可。いらっしゃったと言いなさい」
「はーい、兄上。末良、成人さまの横で食べよう」
「あーい」
末良が右手を上げて返事をした。すっかり見可と仲良しだ。可愛い。
今日は、末良がいるから、おやつは白玉だんご。だんごも大好き。
たこ焼きの鉄板は、見可くらい大きくなってもうっかり触ってしまいそうになるのだから、小さい末良は絶対触っちゃうだろうと出さないことになった。火傷したら大変だもんね。
暑くなってきたから、とろんと冷えただんごが美味しい。俺の前には、一番好きなフルーツのシロップに浸かった白玉が置いてある。緋色のは醤油。砂糖は入ってないからしょっぱい。でも、緋色はこれが美味しいんだって。俺は砂糖も入れて、みたらしにした方が好き。
見可も俺とおんなじフルーツのを机に置いて、末良を隣に座らせた。末良は背が低くて机に届かないな。抱っこしようか?
「ん?下りるのか?」
緋色の膝から下りないと、末良のこと抱っこできない。うんうんと頷くと、ちょっと寂しいって緋色が小さな声で言った。俺の聞こえやすい右の耳に。うう。そんなこと言われると悩むけど。でも。このままじゃ末良がおやつを食べれないし。
「末良」
俺が緋色の膝で悩んでいたら、にこにこの広末が来てお膝の上に乗せた。
ああ、出遅れた。
「良かったなあ、見可さまと灯可さまに遊んでもらったのか。お二人とも、ありがとうございます」
「いいよー。末良、賢いもんな」
見可、お兄さんみたい。今日は見可も賢いな。
ふふ、と笑って見てたら、末良がこっちを向いてにま、と笑った。
「いっしょ」
何が?
「ああ。お膝に乗ってるのが成人さまと一緒だな」
「…………」
見可の言葉に、うわあってなった。さっき、俺はお兄さんだからくっつくのはお部屋だけにしようと思ったのに、また緋色にくっついてた。
そっと下りようとしたけれど、緋色がお腹をぎゅっと押さえている。
「緋色お……」
「まあまあ。いいじゃないか、今更だ」
「うう……」
嫌じゃないけど。これでいいんだけど。でも、ちょっとだけ。ちょっとだけ恥ずかしいんだよ……。
「見可。いらっしゃったと言いなさい」
「はーい、兄上。末良、成人さまの横で食べよう」
「あーい」
末良が右手を上げて返事をした。すっかり見可と仲良しだ。可愛い。
今日は、末良がいるから、おやつは白玉だんご。だんごも大好き。
たこ焼きの鉄板は、見可くらい大きくなってもうっかり触ってしまいそうになるのだから、小さい末良は絶対触っちゃうだろうと出さないことになった。火傷したら大変だもんね。
暑くなってきたから、とろんと冷えただんごが美味しい。俺の前には、一番好きなフルーツのシロップに浸かった白玉が置いてある。緋色のは醤油。砂糖は入ってないからしょっぱい。でも、緋色はこれが美味しいんだって。俺は砂糖も入れて、みたらしにした方が好き。
見可も俺とおんなじフルーツのを机に置いて、末良を隣に座らせた。末良は背が低くて机に届かないな。抱っこしようか?
「ん?下りるのか?」
緋色の膝から下りないと、末良のこと抱っこできない。うんうんと頷くと、ちょっと寂しいって緋色が小さな声で言った。俺の聞こえやすい右の耳に。うう。そんなこと言われると悩むけど。でも。このままじゃ末良がおやつを食べれないし。
「末良」
俺が緋色の膝で悩んでいたら、にこにこの広末が来てお膝の上に乗せた。
ああ、出遅れた。
「良かったなあ、見可さまと灯可さまに遊んでもらったのか。お二人とも、ありがとうございます」
「いいよー。末良、賢いもんな」
見可、お兄さんみたい。今日は見可も賢いな。
ふふ、と笑って見てたら、末良がこっちを向いてにま、と笑った。
「いっしょ」
何が?
「ああ。お膝に乗ってるのが成人さまと一緒だな」
「…………」
見可の言葉に、うわあってなった。さっき、俺はお兄さんだからくっつくのはお部屋だけにしようと思ったのに、また緋色にくっついてた。
そっと下りようとしたけれど、緋色がお腹をぎゅっと押さえている。
「緋色お……」
「まあまあ。いいじゃないか、今更だ」
「うう……」
嫌じゃないけど。これでいいんだけど。でも、ちょっとだけ。ちょっとだけ恥ずかしいんだよ……。
1,344
あなたにおすすめの小説
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
【完結】愛されたかった僕の人生
Kanade
BL
✯オメガバース
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
お見合いから一年半の交際を経て、結婚(番婚)をして3年。
今日も《夫》は帰らない。
《夫》には僕以外の『番』がいる。
ねぇ、どうしてなの?
一目惚れだって言ったじゃない。
愛してるって言ってくれたじゃないか。
ねぇ、僕はもう要らないの…?
独りで過ごす『発情期』は辛いよ…。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
✻改稿版を他サイトにて投稿公開中です。
【完結】最強公爵様に拾われた孤児、俺
福の島
BL
ゴリゴリに前世の記憶がある少年シオンは戸惑う。
目の前にいる男が、この世界最強の公爵様であり、ましてやシオンを養子にしたいとまで言ったのだから。
でも…まぁ…いっか…ご飯美味しいし、風呂は暖かい…
……あれ…?
…やばい…俺めちゃくちゃ公爵様が好きだ…
前置きが長いですがすぐくっつくのでシリアスのシの字もありません。
1万2000字前後です。
攻めのキャラがブレるし若干変態です。
無表情系クール最強公爵様×のんき転生主人公(無自覚美形)
おまけ完結済み
すべてを奪われた英雄は、
さいはて旅行社
BL
アスア王国の英雄ザット・ノーレンは仲間たちにすべてを奪われた。
隣国の神聖国グルシアの魔物大量発生でダンジョンに潜りラスボスの魔物も討伐できたが、そこで仲間に裏切られ黒い短剣で刺されてしまう。
それでも生き延びてダンジョンから生還したザット・ノーレンは神聖国グルシアで、王子と呼ばれる少年とその世話役のヴィンセントに出会う。
すべてを奪われた英雄が、自分や仲間だった者、これから出会う人々に向き合っていく物語。
悪役令息を改めたら皆の様子がおかしいです?
* ゆるゆ
BL
王太子から伴侶(予定)契約を破棄された瞬間、前世の記憶がよみがえって、悪役令息だと気づいたよ! しかし気づいたのが終了した後な件について。
悪役令息で断罪なんて絶対だめだ! 泣いちゃう!
せっかく前世を思い出したんだから、これからは心を入れ替えて、真面目にがんばっていこう! と思ったんだけど……あれ? 皆やさしい? 主人公はあっちだよー?
ユィリと皆の動画をつくりました!
インスタ @yuruyu0 絵も動画もあがります。ほぼ毎日更新
Youtube @BL小説動画 アカウントがなくても、どなたでもご覧になれます。動画を作ったときに更新
プロフのWebサイトから、両方に飛べるので、もしよかったら!
名前が * ゆるゆ になりましたー!
中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー!
ご感想欄 、うれしくてすぐ承認を押してしまい(笑)ネタバレ 配慮できないので、ご覧になる時は、お気をつけください!
【完結】伴侶がいるので、溺愛ご遠慮いたします
* ゆるゆ
BL
3歳のノィユが、カビの生えてないご飯を求めて結ばれることになったのは、北の最果ての領主のおじいちゃん……え、おじいちゃん……!?
しあわせの絶頂にいるのを知らない王子たちが、びっくりして憐れんで溺愛してくれそうなのですが、結構です!
めちゃくちゃかっこよくて可愛い伴侶がいますので!
ノィユとヴィルの動画を作ってみました!(笑)
インスタ @yuruyu0
Youtube @BL小説動画 です!
プロフのwebサイトから飛べるので、もしよかったらお話と一緒に楽しんでくださったら、とてもうれしいです!
ヴィル×ノィユのお話です。
本編完結しました!
『もふもふ獣人転生』に遊びにゆく舞踏会編、完結しました!
時々おまけのお話を更新するかもです。
名前が * ゆるゆ になりましたー!
中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー!
片想いの相手が「そろそろ恋愛したい」と言ったので、用済みの俺はニートになることにしました。
はぴねこ
BL
高校生の頃、片想いの親友に告白した。
彼はノンケだったから玉砕して友人関係も終わるものだと思っていた。
もしかすると気持ち悪いと軽蔑される覚悟までしていたのに、彼は「今は恋愛をしている時間がないんだ」と自分の夢を語ってくれた。
彼は会社を興した祖父のことをとても尊敬していて、自分も起業したいと熱く語ってくれた。
そして、俺の手を握って「できれば親友のお前には俺の右腕になってほしい」と言われた。
同性愛者の俺のことを気持ち悪いと遠ざけることもせずに、親友のままでいてくれた彼に俺は感謝して、同じ大学に進学して、大学の頃に彼と一緒にゲームを作成する会社を起業した。
あれから二十年間、本当に二人三脚で駆け抜けてきた。
そして、昨年売り出したVRMMOが世界的に大ヒットし、ゲーム大賞を取ったことを祝うパーティーで親友が語った言葉に俺の覚悟も決まった。
「俺もそろそろ恋愛したい」
親友のその言葉に、俺は、長年の片想いを終わらせる覚悟をした。
不憫な拗らせアラフォーが”愛”へと踏み出すお話です。
人族は一人で生きられないらしい――獣人公爵に拾われ、溺愛されて家族になりました
よっちゃん
BL
人族がほとんど存在しない世界に、
前世の記憶を持ったまま転生した少年・レオン。
獣人が支配する貴族社会。
魔力こそが価値とされ、
「弱い人族」は守られるべき存在として扱われる世界で、
レオンは常識の違いに戸惑いながらも必死に生きようとする。
そんな彼を拾ったのは、
辺境を治める獣人公爵アルト。
寡黙で冷静、しかし一度守ると決めたものは決して手放さない男だった。
溺愛され、守られ、育てられる日々。
だが、レオンはただ守られるだけの存在で終わることを選ばない。
学院での出会い。
貴族社会に潜む差別と陰謀。
そして「番」という、深く重い絆。
レオンは学び、考え、
自分にしかできない魔法理論を武器に、
少しずつ“並び立つ覚悟”を身につけていく。
獣人と人族。
価値観も、立場も、すべてが違う二人が、
それでも選び合い、家族になるまでの物語。
溺愛×成長×異世界BL。
読後に残るのは、
「ここに居場所があっていい」と思える、あたたかな幸福。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる