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07 再来の魔
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巨大な足が、大地を踏み鳴らす。
鋭い角を光らせ、手当たり次第に破壊の限りを尽くす一つ目の巨人。
「あれは……サイクロプス!?」
ありえない、僕はそう心の中で叫ぶ。
全てのモンスターは魔王から魔力を供給されなければその命を維持できないはずだからだ。
そう、友の手によって5年前に倒されたはずの、あの――
だが、考えている暇などない。
今やるべきこと。それは皆を助けること。
例え仲間を追い出されたとはいえ、僕のすべきことに変わりはない。
「落ち着いて、あっちへ!」
散り散りに逃げ惑う人々へ、森の奥へ向けて避難するよう促す。
※
(助けて……!)
あらかた避難誘導を終えたその時。突如として頭の中に声が響き、次にビジョンが浮かんだ。
どこか狭く、暗い場所――家の中だろうか。少女の姿が、確かに見えた。
「こっちか!」
僕は走り出した。迫りくる悪鬼の股を潜り抜けつつ、声のする方向へと向かう。
目指す場所は――三階建ての家だ。
※
柱という柱がきしむ音がする。所々が崩れてしまった家の中に駆け込んだ僕は、声を張り上げた。
「誰かいるのか!」と。
(助けて……)
またも、頭の中へ声が届く。辺りを見回すうちに、ふと気が付いた。
「これは……?」
僕が――否、僕の懐にしまっていたあの短剣が、強い光を放っていたのだ。それを取り出すと――
「うわっ!」
剣先から三階へと向かって、まっすぐに閃光が伸びた。驚きつつもそれを追う。
「う、うう……」
ドアを開けると、瓦礫と瓦礫の間から僕を見つめる視線を感じた。
か細いうめき声をあげる少女の姿が、そこにあった。
「今助ける!」
僕はすぐさま駆け寄り、瓦礫に手をかける。が――
「ッ!」
地響きが僕らを襲う。窓の外へと目をやると、巨大な眼と目が合った。
まずい!僕は慌てて彼女を助け出そうとするも、もう遅い。
僕の体が宙に浮く。見ると、窓が足の下にあった。家ごと持ち上げられていたのだ。
僕は咄嗟に折れた柱を掴み、落ちまいとする。
「危ないっ!」
しかし、それだけでは済まなかった。僕のすぐ横を、意識を失った少女が落ちてゆく。僕は咄嗟に片手を離し、そのまま彼女の手を掴む。
なかなか落ちてこない僕らにいらついたのか、家を揺さぶる大鬼。
「ぐうぅぅ……っ!」
玉のような汗を拭きだしながら、僕は必死に耐えた。だが――
「しまっ……!」
バキリ!乾いた音を立て、柱が折れた。手を伸ばせど、空を切るばかり。
落下してゆく僕と少女。眼下には、大きく開かれた口。
ああ、僕には誰も守れやしないのか!
嫌だ、そんなのは絶対に嫌だ!
僕は、僕は!皆を助けたいんだ!
様々な感情が爆発した――その時。
再び、懐の短剣が一層強く光を放つ。
僕は導かれるようにそれを取り出し、
「うおぉぉぉぉぉ――ッ!」
鍔のすぐ下にあるトリガーを、力いっぱいに押し込んだ――!
鋭い角を光らせ、手当たり次第に破壊の限りを尽くす一つ目の巨人。
「あれは……サイクロプス!?」
ありえない、僕はそう心の中で叫ぶ。
全てのモンスターは魔王から魔力を供給されなければその命を維持できないはずだからだ。
そう、友の手によって5年前に倒されたはずの、あの――
だが、考えている暇などない。
今やるべきこと。それは皆を助けること。
例え仲間を追い出されたとはいえ、僕のすべきことに変わりはない。
「落ち着いて、あっちへ!」
散り散りに逃げ惑う人々へ、森の奥へ向けて避難するよう促す。
※
(助けて……!)
あらかた避難誘導を終えたその時。突如として頭の中に声が響き、次にビジョンが浮かんだ。
どこか狭く、暗い場所――家の中だろうか。少女の姿が、確かに見えた。
「こっちか!」
僕は走り出した。迫りくる悪鬼の股を潜り抜けつつ、声のする方向へと向かう。
目指す場所は――三階建ての家だ。
※
柱という柱がきしむ音がする。所々が崩れてしまった家の中に駆け込んだ僕は、声を張り上げた。
「誰かいるのか!」と。
(助けて……)
またも、頭の中へ声が届く。辺りを見回すうちに、ふと気が付いた。
「これは……?」
僕が――否、僕の懐にしまっていたあの短剣が、強い光を放っていたのだ。それを取り出すと――
「うわっ!」
剣先から三階へと向かって、まっすぐに閃光が伸びた。驚きつつもそれを追う。
「う、うう……」
ドアを開けると、瓦礫と瓦礫の間から僕を見つめる視線を感じた。
か細いうめき声をあげる少女の姿が、そこにあった。
「今助ける!」
僕はすぐさま駆け寄り、瓦礫に手をかける。が――
「ッ!」
地響きが僕らを襲う。窓の外へと目をやると、巨大な眼と目が合った。
まずい!僕は慌てて彼女を助け出そうとするも、もう遅い。
僕の体が宙に浮く。見ると、窓が足の下にあった。家ごと持ち上げられていたのだ。
僕は咄嗟に折れた柱を掴み、落ちまいとする。
「危ないっ!」
しかし、それだけでは済まなかった。僕のすぐ横を、意識を失った少女が落ちてゆく。僕は咄嗟に片手を離し、そのまま彼女の手を掴む。
なかなか落ちてこない僕らにいらついたのか、家を揺さぶる大鬼。
「ぐうぅぅ……っ!」
玉のような汗を拭きだしながら、僕は必死に耐えた。だが――
「しまっ……!」
バキリ!乾いた音を立て、柱が折れた。手を伸ばせど、空を切るばかり。
落下してゆく僕と少女。眼下には、大きく開かれた口。
ああ、僕には誰も守れやしないのか!
嫌だ、そんなのは絶対に嫌だ!
僕は、僕は!皆を助けたいんだ!
様々な感情が爆発した――その時。
再び、懐の短剣が一層強く光を放つ。
僕は導かれるようにそれを取り出し、
「うおぉぉぉぉぉ――ッ!」
鍔のすぐ下にあるトリガーを、力いっぱいに押し込んだ――!
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