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冒険者見習いの話
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俺はこの街で最近評判の喫茶”テンダリー”という店で妹を治療してくれている医者と話をしていた。
「必ず用意するんでもう少しだけ待ってくれませんか」
「それはもう何度も聞いたよ。でもまだ用意できてないじゃないか」
俺の妹は病を患っており、医者に治療をしてもらっている。なのでその治療費を払わなければならないのだが・・・俺はその治療費を用意できずにいた。
「今度こそは必ず用意します」
「それも何度も聞いた」
普通の怪我やモンスターの毒なら回復魔法やポーションで治すことができるのだが、病気となるとその原因を取り除かないといけないので専門の知識を持った医者に治療を頼むのだ。なので普通よりも多くお金が掛かる。とは言っても一般的な家庭なら用意できない額ではない。しかし俺の家庭は一般的ではなかった。
冒険者だった父は数年前に依頼を受けてモンスターを狩りに出てそれっきり行方不明。母は元々体が弱く、あまり働くことはできない。なので俺が生活費を稼ぐことになったのだが・・・未成年でなんの後ろ盾も無い俺がまともな働き口を得られるはずはなかった。かろうじて出来たのは冒険者見習いとかいう最低ランク未満のもはや冒険者と呼ぶのすらおこがましい職業だった。受けられる依頼と言えば薬草採取や木の実採取、他には急に人手が必要になった商店の雑用などでモンスター退治や護衛などの危険な依頼は受けられない。なのでもちろん大したお金になんてなりやしない。なんとか稼いだお金でギリギリの生活を送っていたそんな折、妹が病気になってしまった。
それから俺は治療費を払うために以前にも増して必死で働いたのだが、焼け石に水だった。
「私も患者を見捨てたいわけではない、それはわかってほしい。でもね?お金が無ければ治療に必要な薬や道具も用意できなくなる。結果として君の妹も診れなくなることになるんだよ」
医者の先生が言っていることは痛いほどよくわかる。だから俺は覚悟を決めた。もうこれしか方法はない。この方法なら冒険者見習いの俺でもそれなりのお金を稼ぐことができるはずだ。多少危険ではあるけど・・・。
「そこで相談なんだが、この店の店主が私の昔馴染みでね。もしよかったら・・・」
「先生!次こそはお金を用意してきます!このショートケーキ?とかいうの、ごちそうさまでした!それじゃ!」
「うんうん、それじゃ・・・え?」
俺は店を飛び出した。お金を稼ぐために。妹の命がかかってるんだ、兄の俺が命を賭けなくてどうするんだ。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「行ってしまった・・・」
私は走り去っていった少年を見届けながら呆けていた。
彼の妹が罹っている病は決して重いものではないのだが、長期間放置すると命にかかわるものであったので医者である私が治療に当たっている。その際に家の事情も聞いているので支払いを待ってあげたかったのだが、彼だけを特別扱いすると周りから反発が出る可能性があるので出来なかった。なのでせめて少しでも助けになればと思い、彼の働き口としてこの店の店主に話を通してあったのだが・・・それを聞く前に店を飛び出してしまった。無茶をしなければいいが・・・あの様子だとするんだろうなぁ。無茶ばかりしていた昔馴染みそっくりだ。
「なぁカインズ、今の話なんだが・・・」
私はこちらの様子を窺っていた店主に声を掛けた。
「ああ、良いよ。話を聞いてて俺も心配になっていたところだ」
「さすがはカインズだ、話が早くて助かる」
「ああ、まかせとけ」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
俺は街の近くの森に来ていた。この森の浅いところには何種類かの低ランクモンスターがいる。俺の目的はそいつらだ。そいつらを狩って素材を売る。これなら依頼を受けられなくてもお金を稼ぐことができるはずだ。俺は気合を入れて森に入っていった。
森に入って少し経つとさっそく角兎を見つけた。角兎はその名の通り角の生えた兎で、草食の癖に動くものを見つけると突進してくるというはた迷惑なモンスターだ。その上繁殖能力が高いせいなのか、よく森から餌を求めて出てきては畑の作物を食い荒らすのでギルドでは常に討伐依頼が出ている。討伐報酬は大した金額ではないが、毛皮と肉はそれなりの金額で買い取ってもらえるので低ランクにしては中々に”おいしい”モンスターだろう。俺は見つからないように背後に回り込み、持っていた剣を振り下ろした。
「ギピィ!」
剣に切り裂かれた角兎は鳴き声を上げ、そのまま動かなくなった。角兎は目の前にいる物にはすぐ気付くのだがそれ以外には鈍いようで、後ろから攻撃をすれば簡単に倒せるのだ。
「教えてもらった通りだ。これなら俺でもなんとかなる」
こういったモンスターについての知識は父に一通り教えてもらっていた。さすがに正式な冒険者になる前に活用する時が来るとは思っていなかったが・・・。
それから更に角兎を数匹倒し、あと1匹倒したら帰ろうと考えていたその時、キョロキョロと周囲を見まわしている1匹のゴブリンを見つけた。
ゴブリンは小さな子供くらいの大きさをした人型のモンスターだ。1匹1匹は弱いのだが多少の知能があるようで、複数匹で徒党を組んで獲物を狩るらしい。徒党を組んだゴブリンは冒険者の最初の壁と言われ、冒険者ギルドランクCに上がるためには規定数以上のゴブリンの集団の討伐が必須となっている。そんなゴブリンだが、たまに集団からはぐれた個体が森の浅いところに出現することがあるのだ。素材としては小さいながらも魔石を体内に保有しているため、結構な金額になる。
俺は角兎の時と同様に気付かれないようにゴブリンの背後へと回り込み剣を振り下ろした。しかし、ゴブリンはまるで見えていたかのように横に飛び出して剣を回避した。
「なっ!?」
完全に不意打ちが決まったと思っていた俺は勢い余ってバランスを崩し、倒れ込んでしまった。すぐさま起き上がったのだが気が付けば俺は10匹近くのゴブリンに周囲を囲まれていた。どうやら俺はゴブリンたちの罠にかかってしまったらしい。
「父さん、こんなの聞いてないんだけど・・・?」
思わずつぶやいた通り多少の知能があるとは聞いていたが、このような罠を張ることがあるとまでは聞いたことが無かった。このままだとやられてしまう、どうにかしないと・・・しかしいい案は思いつかなかった。
そうこうしているうちにゴブリンたちは一斉に飛び掛かってきた。母さん、エミリーごめん。俺ここまでみたいだ・・・俺は死を覚悟して目を瞑った。
だが痛みも衝撃も一向に来なかった。恐る恐る目を開けると倒れたゴブリンたちと一人の男が目に入った。
「大丈夫か?少年」
男はそう声を掛けてきた。この人がゴブリンたちをやっつけてくれたのか?・・・あれ?この人、どこかで見たことがあるような・・・?
「大丈夫だけど・・・おじさんは?」
「おじっ・・・いやまぁ俺も結構いい歳だけどさ・・・」
おじさんは何かボソボソ言っているがよく聞こえなかった。
「まぁいいや俺はカインズ、サージからの依頼でお前を追いかけてきた。思いつめた様子で飛び出していったから心配だってんでな」
サージって・・・妹を診てくれているお医者様のことか。心配をかけてしまったようだ。
「それにしても運が悪かったな。あいつらはたぶん生き残りだ」
「生き残り?」
「ゴブリンは知っての通り多少だが知能がある。だが相手の力量を察することができるほど頭はよくないから格上の相手でも全員で突っ込んですぐ全滅するんだ。でもこいつらにも個体差があるのか他の個体に比べて慎重だったり頭がいい奴が居たりする。そういうやつらが生き残って自分がやられた戦法を真似しやがるんだ」
「じゃあこいつらのどれかが・・・」
「おう、お前みたいに罠に引っかかって壊滅した群れの一員だったんだろう」
そんなこと初めて聞いた。父さんは知らなかったのだろうか。
「ちなみにゴブリン討伐数4桁を超える俺でも遭遇したのは1回か2回だからほとんどのやつは知らないと思うぜ」
そうなのか・・・じゃあ俺はどれだけ運が無かったんだ。
「さぁ帰ろう、サージが待ってる」
そう言うカインズさんに連れられて俺は街に帰った。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「お、無事に帰って来たか」
喫茶店に戻るとお医者様が出迎えてくれた。
「おう無事だぜ。ちょっとばかし危なかったけどな?」
「う・・・ごめんなさい」
そう言われると何も言い返せない。カインズさんが来なければ俺は間違いなく死んでいただろうから。
ちなみに店に戻ってくる前に冒険者ギルドに寄って素材を買い取ってもらおうとしたが、冒険者見習いは素材の買い取りが認められていないとのことだった。俺のような奴が出ないようにするための措置らしい。一応冒険者見習いとして登録するときに説明はしていたらしいが全く記憶になかった。だが、今回はカインズさんが代わりに対応をしてくれたのでなんとか買い取ってもらえた。しかしカインズさんのギルドカードを見た職員さんがすごいびっくりしてたけど何があったんだろうか。
「はっはっは、まぁ無事で何よりだ。で、さっき話し損なったことなんだが・・・」
話によるとお医者様とカインズさんは昔馴染みらしく、俺がカインズさんが経営するこの店で働けるように話をつけてくれたというのだ。
「え!?いいんですか!?」
カインズさんがこの店の店主だったとは・・・どうりで見たことがあると思ったわけだ。
「ああ、うれしいことに最近客が増えてきてな、ちょうど新しく店員を雇おうと思ってたところなんだ。こちらとしても働いてくれるとありがたい、新しく探す手間も省けるしな。もちろん給料は他の店員と同じように払うから心配しなくていいぞ?」
願ってもない話だ。これで治療費を払うことができる。
「ぜひよろしくお願いします!」
こうして俺は喫茶店の店員になった。
「必ず用意するんでもう少しだけ待ってくれませんか」
「それはもう何度も聞いたよ。でもまだ用意できてないじゃないか」
俺の妹は病を患っており、医者に治療をしてもらっている。なのでその治療費を払わなければならないのだが・・・俺はその治療費を用意できずにいた。
「今度こそは必ず用意します」
「それも何度も聞いた」
普通の怪我やモンスターの毒なら回復魔法やポーションで治すことができるのだが、病気となるとその原因を取り除かないといけないので専門の知識を持った医者に治療を頼むのだ。なので普通よりも多くお金が掛かる。とは言っても一般的な家庭なら用意できない額ではない。しかし俺の家庭は一般的ではなかった。
冒険者だった父は数年前に依頼を受けてモンスターを狩りに出てそれっきり行方不明。母は元々体が弱く、あまり働くことはできない。なので俺が生活費を稼ぐことになったのだが・・・未成年でなんの後ろ盾も無い俺がまともな働き口を得られるはずはなかった。かろうじて出来たのは冒険者見習いとかいう最低ランク未満のもはや冒険者と呼ぶのすらおこがましい職業だった。受けられる依頼と言えば薬草採取や木の実採取、他には急に人手が必要になった商店の雑用などでモンスター退治や護衛などの危険な依頼は受けられない。なのでもちろん大したお金になんてなりやしない。なんとか稼いだお金でギリギリの生活を送っていたそんな折、妹が病気になってしまった。
それから俺は治療費を払うために以前にも増して必死で働いたのだが、焼け石に水だった。
「私も患者を見捨てたいわけではない、それはわかってほしい。でもね?お金が無ければ治療に必要な薬や道具も用意できなくなる。結果として君の妹も診れなくなることになるんだよ」
医者の先生が言っていることは痛いほどよくわかる。だから俺は覚悟を決めた。もうこれしか方法はない。この方法なら冒険者見習いの俺でもそれなりのお金を稼ぐことができるはずだ。多少危険ではあるけど・・・。
「そこで相談なんだが、この店の店主が私の昔馴染みでね。もしよかったら・・・」
「先生!次こそはお金を用意してきます!このショートケーキ?とかいうの、ごちそうさまでした!それじゃ!」
「うんうん、それじゃ・・・え?」
俺は店を飛び出した。お金を稼ぐために。妹の命がかかってるんだ、兄の俺が命を賭けなくてどうするんだ。
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「行ってしまった・・・」
私は走り去っていった少年を見届けながら呆けていた。
彼の妹が罹っている病は決して重いものではないのだが、長期間放置すると命にかかわるものであったので医者である私が治療に当たっている。その際に家の事情も聞いているので支払いを待ってあげたかったのだが、彼だけを特別扱いすると周りから反発が出る可能性があるので出来なかった。なのでせめて少しでも助けになればと思い、彼の働き口としてこの店の店主に話を通してあったのだが・・・それを聞く前に店を飛び出してしまった。無茶をしなければいいが・・・あの様子だとするんだろうなぁ。無茶ばかりしていた昔馴染みそっくりだ。
「なぁカインズ、今の話なんだが・・・」
私はこちらの様子を窺っていた店主に声を掛けた。
「ああ、良いよ。話を聞いてて俺も心配になっていたところだ」
「さすがはカインズだ、話が早くて助かる」
「ああ、まかせとけ」
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俺は街の近くの森に来ていた。この森の浅いところには何種類かの低ランクモンスターがいる。俺の目的はそいつらだ。そいつらを狩って素材を売る。これなら依頼を受けられなくてもお金を稼ぐことができるはずだ。俺は気合を入れて森に入っていった。
森に入って少し経つとさっそく角兎を見つけた。角兎はその名の通り角の生えた兎で、草食の癖に動くものを見つけると突進してくるというはた迷惑なモンスターだ。その上繁殖能力が高いせいなのか、よく森から餌を求めて出てきては畑の作物を食い荒らすのでギルドでは常に討伐依頼が出ている。討伐報酬は大した金額ではないが、毛皮と肉はそれなりの金額で買い取ってもらえるので低ランクにしては中々に”おいしい”モンスターだろう。俺は見つからないように背後に回り込み、持っていた剣を振り下ろした。
「ギピィ!」
剣に切り裂かれた角兎は鳴き声を上げ、そのまま動かなくなった。角兎は目の前にいる物にはすぐ気付くのだがそれ以外には鈍いようで、後ろから攻撃をすれば簡単に倒せるのだ。
「教えてもらった通りだ。これなら俺でもなんとかなる」
こういったモンスターについての知識は父に一通り教えてもらっていた。さすがに正式な冒険者になる前に活用する時が来るとは思っていなかったが・・・。
それから更に角兎を数匹倒し、あと1匹倒したら帰ろうと考えていたその時、キョロキョロと周囲を見まわしている1匹のゴブリンを見つけた。
ゴブリンは小さな子供くらいの大きさをした人型のモンスターだ。1匹1匹は弱いのだが多少の知能があるようで、複数匹で徒党を組んで獲物を狩るらしい。徒党を組んだゴブリンは冒険者の最初の壁と言われ、冒険者ギルドランクCに上がるためには規定数以上のゴブリンの集団の討伐が必須となっている。そんなゴブリンだが、たまに集団からはぐれた個体が森の浅いところに出現することがあるのだ。素材としては小さいながらも魔石を体内に保有しているため、結構な金額になる。
俺は角兎の時と同様に気付かれないようにゴブリンの背後へと回り込み剣を振り下ろした。しかし、ゴブリンはまるで見えていたかのように横に飛び出して剣を回避した。
「なっ!?」
完全に不意打ちが決まったと思っていた俺は勢い余ってバランスを崩し、倒れ込んでしまった。すぐさま起き上がったのだが気が付けば俺は10匹近くのゴブリンに周囲を囲まれていた。どうやら俺はゴブリンたちの罠にかかってしまったらしい。
「父さん、こんなの聞いてないんだけど・・・?」
思わずつぶやいた通り多少の知能があるとは聞いていたが、このような罠を張ることがあるとまでは聞いたことが無かった。このままだとやられてしまう、どうにかしないと・・・しかしいい案は思いつかなかった。
そうこうしているうちにゴブリンたちは一斉に飛び掛かってきた。母さん、エミリーごめん。俺ここまでみたいだ・・・俺は死を覚悟して目を瞑った。
だが痛みも衝撃も一向に来なかった。恐る恐る目を開けると倒れたゴブリンたちと一人の男が目に入った。
「大丈夫か?少年」
男はそう声を掛けてきた。この人がゴブリンたちをやっつけてくれたのか?・・・あれ?この人、どこかで見たことがあるような・・・?
「大丈夫だけど・・・おじさんは?」
「おじっ・・・いやまぁ俺も結構いい歳だけどさ・・・」
おじさんは何かボソボソ言っているがよく聞こえなかった。
「まぁいいや俺はカインズ、サージからの依頼でお前を追いかけてきた。思いつめた様子で飛び出していったから心配だってんでな」
サージって・・・妹を診てくれているお医者様のことか。心配をかけてしまったようだ。
「それにしても運が悪かったな。あいつらはたぶん生き残りだ」
「生き残り?」
「ゴブリンは知っての通り多少だが知能がある。だが相手の力量を察することができるほど頭はよくないから格上の相手でも全員で突っ込んですぐ全滅するんだ。でもこいつらにも個体差があるのか他の個体に比べて慎重だったり頭がいい奴が居たりする。そういうやつらが生き残って自分がやられた戦法を真似しやがるんだ」
「じゃあこいつらのどれかが・・・」
「おう、お前みたいに罠に引っかかって壊滅した群れの一員だったんだろう」
そんなこと初めて聞いた。父さんは知らなかったのだろうか。
「ちなみにゴブリン討伐数4桁を超える俺でも遭遇したのは1回か2回だからほとんどのやつは知らないと思うぜ」
そうなのか・・・じゃあ俺はどれだけ運が無かったんだ。
「さぁ帰ろう、サージが待ってる」
そう言うカインズさんに連れられて俺は街に帰った。
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「お、無事に帰って来たか」
喫茶店に戻るとお医者様が出迎えてくれた。
「おう無事だぜ。ちょっとばかし危なかったけどな?」
「う・・・ごめんなさい」
そう言われると何も言い返せない。カインズさんが来なければ俺は間違いなく死んでいただろうから。
ちなみに店に戻ってくる前に冒険者ギルドに寄って素材を買い取ってもらおうとしたが、冒険者見習いは素材の買い取りが認められていないとのことだった。俺のような奴が出ないようにするための措置らしい。一応冒険者見習いとして登録するときに説明はしていたらしいが全く記憶になかった。だが、今回はカインズさんが代わりに対応をしてくれたのでなんとか買い取ってもらえた。しかしカインズさんのギルドカードを見た職員さんがすごいびっくりしてたけど何があったんだろうか。
「はっはっは、まぁ無事で何よりだ。で、さっき話し損なったことなんだが・・・」
話によるとお医者様とカインズさんは昔馴染みらしく、俺がカインズさんが経営するこの店で働けるように話をつけてくれたというのだ。
「え!?いいんですか!?」
カインズさんがこの店の店主だったとは・・・どうりで見たことがあると思ったわけだ。
「ああ、うれしいことに最近客が増えてきてな、ちょうど新しく店員を雇おうと思ってたところなんだ。こちらとしても働いてくれるとありがたい、新しく探す手間も省けるしな。もちろん給料は他の店員と同じように払うから心配しなくていいぞ?」
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「ぜひよろしくお願いします!」
こうして俺は喫茶店の店員になった。
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