平凡な三つ子は平凡に暮らす...はずだった

月兎

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2章 恋ってこんなに難しい。

※長男の発情期3~ラン・アルテント~

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 まだ、気持ちの整理がつかない。
 また軽々と持ち上げられた悔しさと、さっきイレーク王子の手の中で達してしまった恥ずかしさと、これからするであろう行為に対する喜びと不安と…
 ちゃんと考えたいのに、頭がぼーっとして、上手くまとまらない。どうしよう…どうしよう!
 グルグルと考えていると、急に身体が下がる感覚がした。

   落ちる…っ!

 ぎゅっと目を閉じ、身体を固くすると、上からくすくすと笑う声が聞こえた。

「そんなに身構えなくてもいいのに…ほら、ベッドに着いたから、下ろすよ」

「は、はい…ありが、とう……ござ…」

 ん?ベッド?
 え!?もう着いたの!?早いよ!
 僕が慌てていると、ふわっとした感覚に身を包まれる。とうとう逃げ場が無くなった。

「ラン…」

 うぅ…そんな顔で、そんな声で、僕の名前を耳元で呼ばないで…!

「ふぁ…!」

「ふふっ。耳、やっぱり弱いんだ」

「分かって…る、なら……やめ……っ!」

 僕が言い終わる前に耳を舐めた。
 イレーク王子……僕で遊んでますよね!?

「やめ……ちょっ、はうぅっ…!」

「可愛い」

「あっ…!かま、ないで…!」

 やっぱり楽しんでますね!王子様は!
 僕が不満そうにしているのに気付いたのか、耳から顔を離し、代わりに唇に近付け、口元を重ねた。

「ふぁ…あっ…!んぅあ……んあぁ…っ!」

 口の中に侵入したイレーク王子の舌は、口内を舐めまわし、舌を絡ませ、軽く吸った。

   気持ちいい…もっとしていたい…

 と思っていると、イレーク王子がキスをやめ、僕の胸に触れた。

「え…?あっ…!いやっ、やめ……ひあぁっ!」

 今まで、胸でこんなにも感じたことはない。そもそも胸なんて、自分で触らない。これは全部発情期のせいだ。そうだ、きっとそう!決して僕の感度がいいとかじゃないし!

「すごく感じてるのに、いやなの?気持ちよくないのか?」

「きもち、いい……きもちいい、です…!きもち、よすぎて……おか、おかしく…なる…っ!」

「おかしくなっていいよ。ほら、ここもこんなになってる…」

「や…っ!みな、いで…!」

 風呂場から直接ベッドに来たから、服なんて着ていない。つまり、いろいろと丸見えなわけで…
 僕のものがたっているのも、イレーク王子にバレバレなわけで……

   恥ずかしい!

 僕は必死に前を隠そうと腕を伸ばす。しかし、未だに力の入らない腕は、イレーク王子によって阻止された。

「だーめ。隠すの禁止」

「そん、な…」

「さっきも見たし、隠してもムダだよ」

「でも……はずか、し……ひゃん!」

 イレーク王子がいきなり僕のを握り、そのまま上下に動かした。
 発情期も相まって、すごく気持ちいい。
 これじゃ、もたない…!

「や…!いや…っ!も、だめ…!やめ…っ!」

「いいから、だして?」

「や、だ…!今度は…一緒、に……あっ、あぁっ!」

 今度は一緒って言ったのに…!
 自然と涙が零れる。泣きたくないのに……なんで?

「泣かないで、ラン。ごめんね、嘘ついて…でもお願い、だして?」

「いや……うぅ…や、なのに、あっ!…いっちゃ…う…っ!」

 王子の手が、更に激しく動く。
 もうだめ…!でちゃう……!

「うっ…も、いっちゃ、う…っ!あっ、ああぁぁー…っ!」

   また、先にいってしまった…

 僕がズーンと沈んでいると、イレーク王子が僕に言った。

「四つん這いになって?」

「…?は、はい…」

 僕は言われた通りに四つん這いになる。
 すると、イレーク王子が僕のお尻に指を這わせた。

「ねえ、ここ…入れていい?」

 イレーク王子は、僕の精液の付いた指で穴のまわりをなぞった。
 いちいち聞かなくても……

「僕の、答え……分かって、る…でしょ…!」

「でも、ランの口から聞きたい。ねえ、ダメ?」

 くっそー!逆らえない!

「いい、です…よ…」

「ありがとう」

 ふわっと笑ってお礼を言うイレーク王子に、僕は顔が熱くなるのを感じた。
 あぁ、だめだ。イレーク王子のあの笑顔を見ると、なんでも許したくなる。
 僕が悶えている間に、イレーク王子は僕の穴に指を入れた。
 すると、中全体が一瞬ひんやりと冷たくなったような気がした。

「や…っ!なに…?」

「ごめんね。中にシールドを張ったんだ。そのまましたら、子供できちゃうでしょ?」

 そっか…
 子供が欲しくない訳じゃないけど、今はその時じゃないと思う。王子の気遣いが嬉しい。

「指、動かすよ」

「はい……んっ、あっ…!まって…!とま…っ!」

 イレーク王子の指が中で動くたびに、快感が身体を駆け巡る。
 イレーク王子は何かを探しているようで、探るように指を動かす。

「ひやぁ…っ!え…?なに…今の…」

 そこに指が当たった瞬間、今までにない快感が身体を襲う。
 僕の反応に満足したのか、王子が微笑んだ。

「前立腺と言うらしい。男性が気持ちよくなれるところらしい。ここ、いっぱい触ってやるからな」

「いや…っ!もう、触ら、ないで…あぁっ!」

 僕の言葉は届かず、イレーク王子は前立腺というところを容赦なくせめる。
 だめだ……抵抗できない…

「指、増やすね…」

 更に指が入ってくる。
 2本の指が、交互に前立腺を刺激する。
 絶え間なく押し寄せてくる快感の波に、耐えられなくなる。

「だめ…っ!も、いっちゃ……あぁぁー…っ!」

 また1人でいってしまった。
 いつの間にか指は3本に増え、先程よりも強い快感が押し寄せてくる。

「イレーク…王子…!」

「?どうした?」

「顔……見えない、の…いや、です…」

 顔が見えないからか、さっきから僕達を捕まえたあの2人の男の顔がチラチラと頭に浮かんだ。
 もし僕達が反応できていなければ、イレーク王子達が来ていなかったら…そう思うと、恐ろしくてたまらない。

「分かった。ほら」

 イレーク王子は僕の身体を回転させ、向かい合うように座ると、見えてしまった。

「あの…」

「ん?」

「その…イレーク、王子も……たって、ます…」

「!?いや!その、それは…」

 うろたえる王子を見て思った。

   仕返ししてやろう

 さっき散々嫌って言ってもやめず、先にいかされた恨み、晴らさせてもらう!

「王子…触って、いい…ですか?」

「え!?ちょっ!」

 少しばかり強引に王子のズボンに手を伸ばし、ベルトを緩める。そしてズボンを下着ごと下ろすと…

   おっきくないですかね?

 僕のより、絶対大きい。確かに体格差とかあるけど…

   なんか悔しくなってきた。

 僕は王子のそれを手で握った。

「お、おい!ラン!むりは…」

「むりじゃ、ない…!」

 僕はそのまま、手を上下に動かす。

「ラン…!も、でるから…手、離せ…!」

「いや、です…!」

 僕は構わず手を動かす。
 少しして、王子が僕の手で達した。
 その瞬間、甘い香りが鼻腔をくすぐる。

   なんだろう…すごく、おいしそう…

 僕は試しに、手に付いた王子の精液を舐める。

   甘い…

 精液がおいしいなんて、有り得ない。でも、王子もさっき舐めてたし…有り得るのかな…?

   もっと、欲しい…

 僕は王子の股間に顔を近づけた。
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