彼女のプール指導

小説好きカズナリ

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第1章

彼女とプールに

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僕には彼女がいる。
その彼女は泳げないのだ。

 あ、自分の名前はわたる。彼女は木下静(僕はしずかと呼んでいる)。
そのしずかに頼まれた。
「ねえ、わたる。プール教えてほしいの」
「プール?」

「私、泳げないでしょ? 授業でも練習だけでつまらないのよ」
「まあ、良いけど。プールがあるところに行かないとね」
「学校は?」
「学校はまずいよ」
「どこかのプールに行く?」
「それしかないよ」

 そうはいっても、プールは近くといっても結構距離がある。歩きでは難しい。
「電車に乗っていったところに、あったわよね?」
「そこを想像してたんだけど、毎回そこに行くのもな」
そう、電車賃だけでもお金が掛かるのだ。
「じゃあ、どうするの?」

 少し考えて、「小さいプールならあるかも」と言った。
「小さいプール?」
「ほら、あそこにある」
「あそこ? かなり古いわよ」
「でも、仕方ないさ。お金がかかるから電車に乗ってはね」

「じゃあ、プールに行くのは週に何回かであとはフォームの練習するとか」
「それなら大丈夫かも。いろいろ探してみよう」

 地図で探して、一駅離れたところにあるプールを見つけた。
「ここならあまり人もいないし、うってつけかもしれないよ」
「でも、きれいじゃないんでしょ?」
「係の人が一人しかいないしね。毎日掃除はしてるかもしれないけど」

「我慢するしかなさそうね」
「うん」

 わたるはしずかと一駅隣の小さなプールに来た。
「汚いと思ったけど、案外大丈夫そうね」
「うん。良かったよ」
「じゃあ、着替えましょ?」
「うん」

 着替えた二人はプールサイドに立つ。
 しずかの水着(スク水)姿はとても扇情的だった。普通の体型だと思っていたが、思いの外胸が大きかった。

 スク水のサイズが合わないのか、谷間がくっきり見えている。
「水もまあまあきれいね」
「替えたんだね」
「じゃあ、練習しましょうか」
「そうだね」
「まずはばた足からしてみようか?」
「こうかな?」

 しずかはプールサイドの端をつかんで足をバタバタさせた。プールサイドから見ると、おっぱいが揺れているのがわかる。




「うん。いい感じ。じゃあ、顔を水につけてみようか」
「……え、うん」
 しずかはプールの水に顔をつけてばた足を始めたが、すぐに顔を上げた。


「苦しいよ……」
「息していいからね。ずっとつけてなくていいよ」
「分かったわ」

 しずかは息継ぎをしながら、ばた足を続けた。次第に形になってきた。
「出来るようになってきたね」
「これでいいのかな?」
「うん。大丈夫だよ」
しずかが顔をあげてるので、おっぱいの形が良く分かる。

「今度は手をつかないでやってみようか?」
「えっ?」
「蹴伸びだよ」
「ああ、あれね」
「やってみる?」
「そうね」

 しずかが蹴伸びを始める。
なかなか様になっている。
「しずか、上手いよ」
「ありがとう」
 そして、しずかは半分くらい行って戻ってきた。

「どうだった?」
「なんかそこまで怖くなかったよ」
「それはよかった。もう少し、やってみる?」
「クロールやってみたいわ」
「大丈夫?」

「はじめは心配だけど、わたるが足を持っててくれれば」
「慣れるまではそうしないとねって、足じゃなくて手だよ」

「そうなの?」
「足もったら、水蹴れないよ?」
「あ、そうか」
「手、持っててあげるからやってみよう」
「うん」
 しずかは足をバタバタさせながら、泳ぎ始めたが、怖いのかわたるにしがみついてきた。




 腰の辺りにしずかのおっぱいの弾力が伝わってドキッとする。
「だ、大丈夫?」
「やっぱり怖いみたい」
「手を持ってても怖いとなると、まだ早いかもね。もう少し、蹴伸びを続けよう」
「そうね」




 2時間くらい練習し、その日は終わりにすることにした。
「疲れたでしょ?」
「うん。体がダルいわ」
「ちょっと、揉んであげるよ」
「えっ、揉むって?」
「肩をだよ」
「ああ」
(おっぱいだと思ったのかな?)

「ちょっと固くなってるね」
 肩を揉みながら下を見ると、しずかの水着に覆われていないおっぱいが目に入る。


(かなり、大きいな。ごくっ)
「あの、わたる。視線が気になるんだけど……」
「ごめん、つい」
「まあ、良いわよ」
「少しは楽になった?」
「ええ。体が軽くなったわ」
「じゃあ、帰ろうか」
「そうね」

 二人は着替えて帰路につく。
「明日もやるの?」
「ここだったら結構出来ると思うからね」
「分かったわ。明日もよろしくね」
「うん」

 その夜、しずかは自分の部屋で考えていた。
「わたる、私のおっぱい見てたわよね? 水着着てても恥ずかしいわ」
 しずかは自分の胸を触ってみた。いつからか胸が大きくなり、学校で一番大きくなっていた。
「わたるは私の胸好きかしら?」
 しずかはそう考えながら、眠りに就いた。
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