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始まり
あなたの力では人を殺せません
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「君が海斗くんだね。さあ座って」
その青年は穏やかな笑顔で椅子を引き、座面に手を差し出して海斗に座るように言う。
とても紳士的な青年だと思った。
「あ、じゃあ...失礼、します」
初対面の人にここまでもてなされるのは、なんとも歯がゆい感覚だった。
「そんなにかしこまらなくていいよ。イア、ミルディアと海斗くんにお茶を」
イヴァンが、海斗の正面に座っている茶髪の女性に向かって言った。
「はい」
ゆっくりと椅子から立つと、奥のカウンターの中に入っていき、慣れた手つきでお茶を入れ始めた。
「よいしょ、っと」
海斗の隣にミルディアも座った。
頭にかけていたいかにも魔法使いらしい帽子を取り、テーブルの上に置いた。
帽子に押さえつけられていたピンク色の髪は、重力に従い下に垂れていった。
海斗を含む3人が座ったところで、先ほどカウンターにいた女性がティーカップが2つ乗っているお盆を手に持ち、座っているカイトたちの方へ歩いてきた。
海斗とミルディアの前に順番にお茶が置かれる。
海斗は小さくお辞儀をする。
お茶を置き終わったところでお盆をテーブルの上置き、先ほど座っていた椅子に座った。
「さて、海斗くん。まずは自己紹介をしようか。僕の名前はイヴァン。イヴァン・リレーネ。イヴァンと呼んでくれて構わないよ」
青年に続き、隣の女性も喋り始めた。
「私はイアと申します。呼び方はイアで結構です。イヴァン様の従者を務めております」
青年に続き隣の女性も自己紹介を済ませた。
「もう知ってるぽっいけど一応。名前は浜野海斗。イヴァンさん、イアさん、その...よろしく」
親しげに接しようと試みたが、なんともぎこちない自己紹介になってしまった。
終わり側に片手を上げ、どうにかミスをカバーしようとする。
「あれ?ミルディア、坂本くんだと聞いていたんだけど」
イヴァンが熱そうにお茶を飲むミルディアに問いかけた。
質問をされた瞬間、弱点をつかれたかのように反応し、体は石のように固まった。
カップに唇をつけたまま、表情には焦りが見え、目が泳ぎ始めた。
「イ、イヴァン、間違いは誰にでもあるからさ、ほら」
流石に可哀想になったので、思わずフォローを入れた。
少し考えてみると無理やり自分を連れてきたミルディアに恩はなく、むしろ恨みしかないので、フォローを入れたことを少し後悔する。
「そうだね。普通に名前を呼んでくれて嬉しいよ。少しは緊張が解けたかな?ぜひイアにも僕と同じように親しく接してね」
そういうとイヴァンは優しく微笑んだ。
そこの魔法使いとは打って違って、とても好印象の青年だった。
「さて、自己紹介も終わったことだし話をしようか」
お茶を一口飲み、持っていったカップを皿の上に置くと、イヴァンが話を切り出した。
「海斗くんは、この世界についてどこまで知っているのかな」
「えっと、この街が世界の真ん中にある大きい街で、この世界の周りは魔境って呼ばれてるってところまではミルディアから聞いた。あとついでに帰れないってことも、な」
「ミルディア、まさかこれだけしか話してないのかい?」
とても含みのある言い方だった。
話しかけられたミルディアは飲んでいたお茶を置くと、質問に対して答えた。
「う、うん。大丈夫、イヴァン。私から言うから」
イヴァンが心配そうな顔でミルディアを見ている。
少しの間沈黙が続いた。
ぎこちなさそうに、ミルディアが話しを始める。
「まずこの世界に、魔法使いがいるのは知ってる...わよね?魔法使い達は、魔法を使うために空気中に満ちている魔力と自分の中にある魔原に蓄えられている魔力を掛け合わせて、それを魔源でコントロールして魔法を使っているの」
魔力。なんともファンタジーな響きだった。
やはり異世界には魔法というものが当たり前にあるらしい。
「それでね、元々こっちの世界に住んでいる私たちの中には魔源があるんだけど、ちがう世界から来た海斗には魔源がないの」
「ちょっといい?イヴァンは俺についてどこまで知ってるの?」
イヴァンは恐らくこの世界の住人だ。だとしたら街の人たちと同じように【異世界】という単語について過敏に反応するはずだ。だが、イヴァンは特に気にしている様子もなかったので、おそらく自分のことについて話は聞いてるのだと思う。
「そうだね、海斗くんがこことは違う世界から来ていることと、他のことに関して少しだけ。残念ながら質問には答えられないけどね」
また、含みのある言い方だった。
「話の続きいい?それでね、イヴァンとイアちゃんを含める私たちは、当然のように魔源を持ってるの。そして魔源の質と大きさで、魔法使いに向いているか向いていないか決まるの。でも、私達とは別の世界から来た海斗にはその魔源がないの。魔法を使うのには魔力と魔源が必要なんだけど、それが無いの。魔法を使うには、空気中に満ちている魔力と、自分の魔源から湧き出して蓄えらえている魔力を掛け合わせて、それを魔源でコントロールして魔法をつかっているの」
手のひらを広げ、その上に小さな光の粒を二つ作り、二つを混ぜ合わせ、膨れ上がった光をだんだんと小さくしていった。わかりやすく説明しようとしてくれているのだろうが、海斗の頭では理解が追いつかなかった。
「はは、ミルディア。海斗くんが混乱しているよ」
頭が混乱状態の海斗に気づいたイヴァンが、茶化すようにミルディアに言う。
「え、ええとね、もっとわかりやすく言うと、魔法を使うのに必要な材料を持ってないの」
「なるほど」
しかめっ面で頑張って話についていこうとしている海斗が面白かったのか、イヴァンとイアが顔を合わせて微笑する。
「でね、魔源がないと自分の中に魔力が蓄えられないから魔法すら使えないんだけど、海斗がきた世界の人たちだけ別でね、海斗の世界の人たちだけ、自分の中に魔源がなくても空気中から集めた魔力だけで魔法が使えてしまうの。さっき、魔源で力を抑えるって言ったでしょ?魔源で魔力を抑えてコントロール。もっと詳しく言うとね、空気中の魔力を固めて、それを自分が使える魔法にするために抑えるのが魔源なの。もう、わかるかな」
「抑えられてない状態の魔法を使えるってことか?」
「そう。はっきり言って海斗は、この世界を滅ぼすことだってできてしまうほどの力を持っているの。簡単な火を起こす魔法でさえ、海斗が使えば森を焼き払うことだってできちゃうの」
瞬間、背中に寒気のようなものが走った。
海斗は、自分が恐ろしかった、まさか異世界へ来てこのような力を手に入れてしまうとは、思ってもみなかった。
が、次に、別の思考が頭をよぎった。
「まさかお前達、俺を利用するために連れてきたのか?」
海斗の目つきが鋭くなった。
ミルディアも、イヴァンも、イアも、信用しているわけではない。
自分達の望みを叶えるために、兵器として連れてこられたのが海斗。
その可能性は十分にあった。
場の空気が凍りつく。
海斗は出口の場所を確認する。
椅子を少し引き、逃げる準備をした。
少しの間沈黙が続いた。
するとミルディアが口を開いた。
「違う。そんなことをするために呼んだわけじゃない。そんなこと目的じゃない。私も、イヴァンも。それだけはお願い、信じて」
その時のミルディアの顔は、海斗が初めて見る顔だった。
迷いのない口調、今まで見てきたミルディアを忘れてしまうくらい、真剣な表情だった。
その表情に、曇りは感じられなかった。
海斗も自然に、強張っていた表情を緩める。
「海斗くん、今のミルディアの言葉を信じておくれ。海斗くんを己の為に利用する気は無い。それだけは絶対に嘘じゃないと誓おう」
「私からも。イヴァン様とミルディアさんは、そんなお人ではありません」
三人揃って、海斗を説得する。
三人の真剣な顔を見て、海斗の懸念は晴れた。
「疑って悪かったよ。それで、俺は何をすればいいんだ?」
「その時が来ればわかるわ」
なんとも抽象的な言い回しだった。
「その時が来ればって...」
「すまないね海斗くん。今は言えないんだ。その時まで、僕が責任を持って守るよ」
「とりあえず、わかった。よろしくな」
よろしくの挨拶を言い、手を出して握手をしようとしたが、ミルディアの声が割り込む。
「待って。まだ話はあるの。海斗は、さっきも言ったけど危険すぎる。万が一の為に、海斗には封印をしてあるの」
「封印?どういうこと?」
「海斗には、その力で人を殺したら、自分の命も尽きる呪いをかけたの」
いったいいつかけたのだろう。かける瞬間はおろか、怪しい行動すら思い当たらない。が、今はそんなことを疑っている暇はなさそうだ。
「つまり、どういうことだ?」
ミルディアが海斗に対し、詰めた口調で言う。
「あなたの力では人を殺せません」
その響きは、なんとも厳しいものに感じられた。
その青年は穏やかな笑顔で椅子を引き、座面に手を差し出して海斗に座るように言う。
とても紳士的な青年だと思った。
「あ、じゃあ...失礼、します」
初対面の人にここまでもてなされるのは、なんとも歯がゆい感覚だった。
「そんなにかしこまらなくていいよ。イア、ミルディアと海斗くんにお茶を」
イヴァンが、海斗の正面に座っている茶髪の女性に向かって言った。
「はい」
ゆっくりと椅子から立つと、奥のカウンターの中に入っていき、慣れた手つきでお茶を入れ始めた。
「よいしょ、っと」
海斗の隣にミルディアも座った。
頭にかけていたいかにも魔法使いらしい帽子を取り、テーブルの上に置いた。
帽子に押さえつけられていたピンク色の髪は、重力に従い下に垂れていった。
海斗を含む3人が座ったところで、先ほどカウンターにいた女性がティーカップが2つ乗っているお盆を手に持ち、座っているカイトたちの方へ歩いてきた。
海斗とミルディアの前に順番にお茶が置かれる。
海斗は小さくお辞儀をする。
お茶を置き終わったところでお盆をテーブルの上置き、先ほど座っていた椅子に座った。
「さて、海斗くん。まずは自己紹介をしようか。僕の名前はイヴァン。イヴァン・リレーネ。イヴァンと呼んでくれて構わないよ」
青年に続き、隣の女性も喋り始めた。
「私はイアと申します。呼び方はイアで結構です。イヴァン様の従者を務めております」
青年に続き隣の女性も自己紹介を済ませた。
「もう知ってるぽっいけど一応。名前は浜野海斗。イヴァンさん、イアさん、その...よろしく」
親しげに接しようと試みたが、なんともぎこちない自己紹介になってしまった。
終わり側に片手を上げ、どうにかミスをカバーしようとする。
「あれ?ミルディア、坂本くんだと聞いていたんだけど」
イヴァンが熱そうにお茶を飲むミルディアに問いかけた。
質問をされた瞬間、弱点をつかれたかのように反応し、体は石のように固まった。
カップに唇をつけたまま、表情には焦りが見え、目が泳ぎ始めた。
「イ、イヴァン、間違いは誰にでもあるからさ、ほら」
流石に可哀想になったので、思わずフォローを入れた。
少し考えてみると無理やり自分を連れてきたミルディアに恩はなく、むしろ恨みしかないので、フォローを入れたことを少し後悔する。
「そうだね。普通に名前を呼んでくれて嬉しいよ。少しは緊張が解けたかな?ぜひイアにも僕と同じように親しく接してね」
そういうとイヴァンは優しく微笑んだ。
そこの魔法使いとは打って違って、とても好印象の青年だった。
「さて、自己紹介も終わったことだし話をしようか」
お茶を一口飲み、持っていったカップを皿の上に置くと、イヴァンが話を切り出した。
「海斗くんは、この世界についてどこまで知っているのかな」
「えっと、この街が世界の真ん中にある大きい街で、この世界の周りは魔境って呼ばれてるってところまではミルディアから聞いた。あとついでに帰れないってことも、な」
「ミルディア、まさかこれだけしか話してないのかい?」
とても含みのある言い方だった。
話しかけられたミルディアは飲んでいたお茶を置くと、質問に対して答えた。
「う、うん。大丈夫、イヴァン。私から言うから」
イヴァンが心配そうな顔でミルディアを見ている。
少しの間沈黙が続いた。
ぎこちなさそうに、ミルディアが話しを始める。
「まずこの世界に、魔法使いがいるのは知ってる...わよね?魔法使い達は、魔法を使うために空気中に満ちている魔力と自分の中にある魔原に蓄えられている魔力を掛け合わせて、それを魔源でコントロールして魔法を使っているの」
魔力。なんともファンタジーな響きだった。
やはり異世界には魔法というものが当たり前にあるらしい。
「それでね、元々こっちの世界に住んでいる私たちの中には魔源があるんだけど、ちがう世界から来た海斗には魔源がないの」
「ちょっといい?イヴァンは俺についてどこまで知ってるの?」
イヴァンは恐らくこの世界の住人だ。だとしたら街の人たちと同じように【異世界】という単語について過敏に反応するはずだ。だが、イヴァンは特に気にしている様子もなかったので、おそらく自分のことについて話は聞いてるのだと思う。
「そうだね、海斗くんがこことは違う世界から来ていることと、他のことに関して少しだけ。残念ながら質問には答えられないけどね」
また、含みのある言い方だった。
「話の続きいい?それでね、イヴァンとイアちゃんを含める私たちは、当然のように魔源を持ってるの。そして魔源の質と大きさで、魔法使いに向いているか向いていないか決まるの。でも、私達とは別の世界から来た海斗にはその魔源がないの。魔法を使うのには魔力と魔源が必要なんだけど、それが無いの。魔法を使うには、空気中に満ちている魔力と、自分の魔源から湧き出して蓄えらえている魔力を掛け合わせて、それを魔源でコントロールして魔法をつかっているの」
手のひらを広げ、その上に小さな光の粒を二つ作り、二つを混ぜ合わせ、膨れ上がった光をだんだんと小さくしていった。わかりやすく説明しようとしてくれているのだろうが、海斗の頭では理解が追いつかなかった。
「はは、ミルディア。海斗くんが混乱しているよ」
頭が混乱状態の海斗に気づいたイヴァンが、茶化すようにミルディアに言う。
「え、ええとね、もっとわかりやすく言うと、魔法を使うのに必要な材料を持ってないの」
「なるほど」
しかめっ面で頑張って話についていこうとしている海斗が面白かったのか、イヴァンとイアが顔を合わせて微笑する。
「でね、魔源がないと自分の中に魔力が蓄えられないから魔法すら使えないんだけど、海斗がきた世界の人たちだけ別でね、海斗の世界の人たちだけ、自分の中に魔源がなくても空気中から集めた魔力だけで魔法が使えてしまうの。さっき、魔源で力を抑えるって言ったでしょ?魔源で魔力を抑えてコントロール。もっと詳しく言うとね、空気中の魔力を固めて、それを自分が使える魔法にするために抑えるのが魔源なの。もう、わかるかな」
「抑えられてない状態の魔法を使えるってことか?」
「そう。はっきり言って海斗は、この世界を滅ぼすことだってできてしまうほどの力を持っているの。簡単な火を起こす魔法でさえ、海斗が使えば森を焼き払うことだってできちゃうの」
瞬間、背中に寒気のようなものが走った。
海斗は、自分が恐ろしかった、まさか異世界へ来てこのような力を手に入れてしまうとは、思ってもみなかった。
が、次に、別の思考が頭をよぎった。
「まさかお前達、俺を利用するために連れてきたのか?」
海斗の目つきが鋭くなった。
ミルディアも、イヴァンも、イアも、信用しているわけではない。
自分達の望みを叶えるために、兵器として連れてこられたのが海斗。
その可能性は十分にあった。
場の空気が凍りつく。
海斗は出口の場所を確認する。
椅子を少し引き、逃げる準備をした。
少しの間沈黙が続いた。
するとミルディアが口を開いた。
「違う。そんなことをするために呼んだわけじゃない。そんなこと目的じゃない。私も、イヴァンも。それだけはお願い、信じて」
その時のミルディアの顔は、海斗が初めて見る顔だった。
迷いのない口調、今まで見てきたミルディアを忘れてしまうくらい、真剣な表情だった。
その表情に、曇りは感じられなかった。
海斗も自然に、強張っていた表情を緩める。
「海斗くん、今のミルディアの言葉を信じておくれ。海斗くんを己の為に利用する気は無い。それだけは絶対に嘘じゃないと誓おう」
「私からも。イヴァン様とミルディアさんは、そんなお人ではありません」
三人揃って、海斗を説得する。
三人の真剣な顔を見て、海斗の懸念は晴れた。
「疑って悪かったよ。それで、俺は何をすればいいんだ?」
「その時が来ればわかるわ」
なんとも抽象的な言い回しだった。
「その時が来ればって...」
「すまないね海斗くん。今は言えないんだ。その時まで、僕が責任を持って守るよ」
「とりあえず、わかった。よろしくな」
よろしくの挨拶を言い、手を出して握手をしようとしたが、ミルディアの声が割り込む。
「待って。まだ話はあるの。海斗は、さっきも言ったけど危険すぎる。万が一の為に、海斗には封印をしてあるの」
「封印?どういうこと?」
「海斗には、その力で人を殺したら、自分の命も尽きる呪いをかけたの」
いったいいつかけたのだろう。かける瞬間はおろか、怪しい行動すら思い当たらない。が、今はそんなことを疑っている暇はなさそうだ。
「つまり、どういうことだ?」
ミルディアが海斗に対し、詰めた口調で言う。
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