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とある滞在者の笑み
しおりを挟む今日はいつになく宿の外が騒がしかった。
それだけなら、気にもしなかっただろう。
ポツリと気配が消えた。
おそらく、レイグ山脈の山の主フェンリルロードが死んだのだろう。
しばらく、世界の一角が死んだせいで色んな均衡が崩れ大変なことになりそうだ。
「……。……?」
一瞬、何かを感じた。
「……!!」
新しく生まれたようだ……。
確か、フェンリルロードには、息子がいたはずだが新しく生まれた存在は魔力が澄んでいて生まれたてであることが分かる。
そして、その存在は今猛スピードでこちらまで来ている。
おそらく門の前まで来ているだろう。
一目見ようと思い、宿屋の窓から出て屋根の上から門のすぐ近くの広場を見る。
新しいフェンリルが生まれたのは確かだったようだ。
生まれたてでこれほどの力の強さとは……。
「これは、面白いことになりそうだな。」
その、とある滞在者はそうにやりと笑みを浮かべながら突然消えた。
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