やめて抱っこしないで!過保護なメンズに囲まれる!?〜異世界転生した俺は死にそうな最弱プリンスだけど最強冒険者〜

ゆきぶた

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第二章 錬金術師編

17、裏技!ドロップアイテム(前編)

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素材集めから帰ってきて3日後、ようやく活動できるぐらい調子が良くなってきた俺は、今日こそある事をしようとベットから起き上がろうとした。

「おはようございます。まだ起き上がらずじっとしていて下さい」

しかし挨拶してきたライムに肩を掴まれ阻止されてしまう。そして素早くオデコにスライム感触が……。
多分、最近日課の検温をするためにオデコにチューされたんだと思う。

慣れと言うものは怖いもので、その素早い動作で簡潔に行われる行動に、俺は何も思わなくなってしまった。

「平温ですね。身体の寒さ、暑さにも異常は無さそうですね」
「ああ、大丈夫だ。それで今日は少しなら外に出てもいいか?」
「そうですね……もう少し様子見したら私が抱えていきましょう」

まだ本調子ではないので、それぐらいは許容しなくてはならないとわかってはいても、少し抵抗感が出てしまう。

「いや転移で向かうし、ついたら俺は座ってるから抱えなくても……」
「いえ!またいつ体調を崩されるかわかりませんし、それに接触していないと気づけない事もあるはずですから。それを許可して頂けませんと、スライム牧場には連れて行けません」

そこまで言われたら俺は拒否する事なんて出来ずに、大人しく従う事にした。



今日、俺が今から向かうのは『スライム牧場』だ。
俺が隔離されている宮の裏手にある森に、コッソリと作り上げた牧場である。

経緯としては、ライムが余りにもポンポンスライムを生み出すし、そのスライム達が更にスライムを生み出すので取集がつかなくなり、とりあえず放牧する事に決めた事から始まっている。


そして前にも言った通り、この世界の魔物や生物の起源はほぼスライムである。
そしてスライムは進化する。それもある日突然光だし、全く別の個体へと変わることがあるのだ。

この牧場を始めてから、進化したスライムの観察、そして危険な魔物に進化した場合、即座に討伐するなどをしている。
まあ一応ここは王宮内なので、こんなところで魔物が暴れたら大問題だからな。


「久しぶりに来てみたが……ちょっと増えすぎじゃないか?」

俺はライムに抱えられて、スライム牧場を見渡す。
前来た時に比べたら2倍ぐらいスライムがいるし、生き物の種類も段違いで多く見える。

「一応我々スライムは増えてもすぐに倒される、超弱小モンスターという扱いですからね。増えるのは早いですよ」
「でもこれ以上増えたら流石に他の宮にバレるんじゃないのか?」
「では、今すぐ間引きします」

そう言って身体から武器を出すライムに、魔物やスライム達が逃げようと後退する。
びっくりした俺は慌ててライムの服を掴んだ。

「待て待て!こいつらだって一緒にやってきた仲だろ、他に使える事があるかもしれないし、別に殺さなくてもいいだろう!?」
「主、勘違いをされているようですが、私は別に殺しませんよ?」
「へ?」

熱弁しかけたのにただの勘違いで、俺は顔が熱くなるのがわかる。
じゃあ、その武器なんなの?とは更に恥をかきそうで聞けない。

「この牧場では主を主人だと認識したもの、あるいは主の役に立ちそうな魔物以外、私が取り込もうかと考えておりました」
「取り込む?ってライムが?」
「はい。私は一応スライムですので、取り込んだ魔物の能力を吸収する事が出来ます。私が主を守る為には強くなる必要がありますから」

ようは育てて魔物に進化したスライムをまた取り込んで、ライム自身の経験値にしていると……。
よくわからなくて、なんだか育成ゲームを見ている気分になってしまう。

「よくわからないけど、ライムに任せる」
「承りました。ところでこちらに来た目的は素材ですよね?でしたらあちらに保管庫を作りましたので、確認しにいきましょう」

実は進化したスライムが凶暴な魔物に進化した場合、その場で討伐している。そうすると自然と素材が手に入るわけで、その素材をどうしようかと悩んでいたところだった。


保管庫にたどり着いた俺達は、薄暗い部屋に灯りをつけて中を見回した。

「おー、凄い大量にあるなぁ。これは見るのも大変そうだけど……」
「一緒にお探ししますので頑張りましょう。ただし疲れた場合はすぐに言ってくださいね」

俺は頷くと、ライムに床へ下ろしてもらい部屋をうろつく。
そして今必要な素材を思い出す。

欲しいのは光のマテリアル、大黒蛇の皮、白蜂の針、鈍色の魔石だ。
マテリアルと、魔石は良く出るからあると思う。
そして大黒蛇は少し前に牧場で暴れたとライムが言っていた記憶があるから探せばあるはずだ。

問題は白蜂の針か……。とりあえず探してから考える事にしよう。
そう思い、俺は部屋を行ったり来たりすることになるのだった。
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