聖迷宮~相姦AIラプソディ~

中井春一郎

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補遺

憲法一条のまやかし

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 現行の日本国憲法が戦後の日本国民に受け入れられた背景の一つに

 一人の憲法学者の暗躍があった。

 宮沢俊義という。

 昭和天皇もそれで良しとしていた天皇機関説で

 貴族院議員と東京帝大教授の座から追放された美濃部達吉の一番弟子である。

 追放された師を裏切って権力にすり寄り、美濃部の後釜に座る。

 しかし、日本の敗戦により美濃部が脚光を浴びると、また師にすり寄る。

 美濃部は戦後の憲法は明治憲法の一部修正で充分と考えていた。

 ゴマすり男の宮沢は勿論その立場に立つ。

 ところが占領軍総司令部の憲法草案を知るとまた態度豹変。

 これこそ世界に冠たる平和憲法という訳だ。

 東京帝大総長から新進気鋭の丸山真男助教授までを集め、

 平和憲法キャンペーン隊のようなものまで作る。

 戦争に賛成していた大多数の日本国民も、自分達はあくまで被害者で

 軍部に騙されていたと考え、新憲法を受け入れる。

 戦争で酷い目にあったので、当然といえば当然だが・・・・。

 当初、新憲法案に強く反対したのは日本共産党である。

 天皇制に反対だから、天皇を国民統合の象徴とする一条は受け入れ難い。

 また、戦争放棄・非武装中立の九条もとんでもないとする。

 侵略されてもそれに立ち向かう軍隊を持たない国家など有り得ないという訳だ。

 その共産党も、いつの間にか平和憲法を守れと言い出すのだが・・・。

 進歩的知識人とされる学者や文化人には

 天皇制に反対の人や、そこまでいかなくても天皇制が好きでない人も多いが

 それを口にすると右翼に殺されてしまうのが恐ろしくて、口にチャック。

 九条だけを金科玉条として崇め奉るふりをしているのだ。


 壺中庵淫斎もメフィストフェレスも一条の『総意』という言葉を嫌悪し

 それを拒絶する理由は本編で既に記しているが、改めて述べたい。

 異論もあるのに、それが国民の総意とすることは

 異論のある者は非国民とでもしなければ論理的に成立しない。

 それが判っているから、現行憲法の公式英訳に『総意』に当たる言葉は無い。

 いわば現行憲法には外向けと内向けの二種類あると言っても過言では無いだろう。


 ただ、次のことは明確にしておきたい。

 象徴天皇制に反対している訳では決して無いのである。

 共和制よりも望ましいとさえ考えているのである。

 日本は象徴天皇制を続ける方がいいと考えているのだ。

 その理由は、象徴天皇制は民主主義に反するからである。

 同じ血統の人しか最高位につけないというのは民主制に反する。

 しかし、民主制を絶対的な真・善・美とするのも危険極まりないからだ。

 近代西洋のリベラリズムやデモクラシーがもたらした良きものを

 全否定する訳では無いが。

 人間は進化・進歩するもので、その最高形態が西洋自由民主主義だとし

 遅れた国の人々はそれを見習うべきだという考えの

 致命的な欠陥が明らかになってきたからだ。

 西洋を敵視するのもよくないが、

 東洋が培ったきた人間観・世界観、そして生きる知恵を活かすべきなのだ。

 改めて、『総意』の語を外したうえでの、憲法一条改正案を述べよう。


     <和を持って尊しとする日本国民の、統合の象徴>


 しかし、最後に大いなる危機に触れておく必要がある。

 明治憲法には明記されていた『皇位は男子が継承』という文言を

 これでは男女平等・男女同権という現代民主主義の大原則に反して拙いと

 新憲法では取り外し、細則とも言える皇室典範だけに書いたことだ。

 もし新憲法にも明記していたら、恐らく多くの国民が猛反対したに違いない。

 この姑息な手段を取ったことの罰がもうすぐ当たるだろう。

 恐らく五年もすれば・・・・

 天皇制を尊んでいるような人たちが、天皇制を台無しにするかもしれない。

 五年もすればと言う意味は、大抵の人にはお判りだと思う。

 しかし、日本の女性の地位は世界最低水準というデータが出るたびに、

 マスコミが大騒ぎするのは可笑しくてたまらない。

 天皇は男子に限るという男尊女卑を国是とする国なのに・・・・。

 


 
 















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