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第1章
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―時は令和5年からおよそ100年後。
人類はとても発達している。最近ではスマホなどの古臭いものを持っている人なんて数少ない。それも令和中頃ら辺に生きていた、お爺さんとお婆さんだけが使っている。車は宙に浮いて、道が混んでいる時は地面の方から行くなどと、便利になって行き、最近ではスマホではなく、腕時計型の物を使用していて、上にスライドしたら画面が大きく出たり、これ1つで無人のお店に入ってもお金を勝手に払ってくれたりと、いろいろと社会が変化している。そんな誰もが便利な生活に溶け込んできた中、とある歴史の教科書にも載るような、重大な事件が起きたのだ。それはほんとに何気ない毎日が突然ガラッと変わった瞬間だったのだ。
―「如雨(しく)!オンライン始まるよ!早くして。」
「はぁーい」
伊神 如雨。15歳。将来の夢がない、個性のない子。
「ほらぁ。おにーちゃん!始まっちゃってるよ!」
伊神 雨菜(あな)。10歳。夢は化学者や医学に関わる仕事。
「うぅん。雨菜、俺の分の出席やっといてぇ~ちゃんと聴いてるから。もしカメラONにしたらぶっ殺すかんな…。」
「はぁ?」
雨菜は少しイラついたが、肩を竦めて仕方なく、兄の分もやっていた。
この時代に学校に行くというのは古い。ちゃんと学校に行ってもいいが、ほんとんどの人がオンライン授業だ。みんなで話し合ったり、先生に個チャで質問したり…と、直接会わなくても仲が良かった。もちろん、大学に入ったら、ちゃんと通う人もいる。そんな世の中になっていた。
「はぁ、やっと物理の学習終わった。マジめんどくせぇ。」
「ええ?そう?雨菜はそれなりに楽しめたよ?」
如雨はため息をついて、
「お前は論外」
雨菜はそれに反発して
「おにーちゃんが論外なのよ!どこが嫌なの?」
如雨は眉間にシワを寄せる雨菜のおでこをなでて、
「全部。ってかまず、先生が嫌い。暴言吐いてくるから嫌なんだよ!!!」
そう答えた如雨の顔を見ながら、雨菜は首を傾げた。
「ほらほら、ご飯ちゃんと食べて!」
と、食器を片付けながら、母が言った。
「へいへい。」
2人は適当な返事をして母をイラつかせた。
「テレビつけて。」
「はい。」
勝手にテレビがついた。これは話かけただけでなんでもやってくれる機械だ。
『続いてのニュースです。今朝、〇〇大学の物性物理学研究所から、世界中に不思議な扉がらあることが判明されました。』
「不思議な扉?」
雨菜は身を乗り出して聞いた。
『えー今朝、〇〇大学の物性物理学の阪井雅俊さんが、全国各地と世界各地に開かずの扉があったと公表しました。雅俊さんによりますと、これが見つかったのは4年前だそうで、ずっと公表せずに、隠して研究してきました。しかし、何年も見つからなかったというのはどうゆう事でしょうか?』
スタジオ内に少し老けた、40後半ぐらいの男性と若い男性アナウンサーが向き合っていた。
『えー、これはですね。まず、全国各地に隠してあった所が、東京、大阪、沖縄、北海道、愛知、宮城、石川、長野…と、合わせて50件以上を超えていたんです。そんなものが何故4年前に発見されたか。これはですね…』
如雨が見ていたところ、雨菜がトントンと兄の肩を叩いた。
「なんでこんな重大な事、公表しなかったんだろ。」
すると母がスマホをいじりながら、
「調べたら、その開かずの扉、世界に1万個もあったそうよ」
「マジかよ…」
雨菜が絶句した。
「しっ。静かにしろ!聞こえないだろ!」
「だって、、、」
雨菜は口を尖らせながら、身を引いた。でも、テレビに聞き耳を立てた。
『実は、この開かずの扉、鍵が掛かっていまして、、、』
「うん?でも鍵掛かってたって、公表くらいしてくれてもいいんじゃ、、、」
すると、如雨が雨菜を睨みつけた。
「ごめん。」
様子を伺いながら、雨菜は言った。
『ゴホン。あのー、とても言い難い事なのですが…。』
『はい、勿体ぶらずに仰っていただきたいです。』
アナウンサーの男性が、焦らせた。
すると、その雅俊さんが、急に顔を青ざめながら、答えた。
『その開かずの扉の鍵を探すために、海上隊員を呼んだんです。何故ならば、その開かずの扉は全て、海に面していたからです。』
『ほーう』
アナウンサーの人が興味あるような反応をした。
『その予想はヒットしました。海に何個かの鍵が沈んでいました。どれも錆びていましたけどねぇ。鍵を綺麗にして、開けて見ようと鍵を回しこんだ時でした。突然、前に光が射し込んで、前が見えなくなってしまったのです。恐る恐る目を開けた時、2人の研究員が消えてしまったのです。』
その言葉にびっくりしたのか、アナウンサーの男性は、言葉を失ってしまいました。
伊神家も沈黙が何秒間かあった。
「え、、、、そ、それって結構やばい事じゃない?」
雨菜はお母さんと如雨の顔を交互にチラチラ見ながら言った。
『あ、あ、ええと。それは、、、実話ですか?』
アナウンサーの人も戸惑いながら、その場を抑えようとしていた。
『…』
雅俊さんは、俯いてしまった。
『あ、で、では、次はお天気の方に移りたいと思います。雅俊教授。本日はありがとうございました。また、是非お話を聞かせてください。』
『…』
『そ、それでは東京の新宿と中継で繋がりました。本田さーん。お願いします!』
そっと、雅俊さんがスタジオを後にしたのが微かに見えた。
「ちぇっ。なんか言えっての。」
如雨がテレビ画面を睨みつけた。
「はいはい。そんな事はどうでもいいから、早く食べちゃって。お父さんが今日車でドライブするって張り切ってるんだから。行先はどこか知らないけど。」
「えー?お父さんが?あの?」
「お父さんに、あのもこれもありません!」
雨菜の言葉にイラついたのか、お母さんが食器を荒くカチャカチャと音を立てた。
「どうせ、ゲーセンでしょ」
如雨が乱暴っつらに言った。
「いーから早く食べなさい。」
―「ほらほら。みんなでドライブ行くぞー」
「現在進行形でしてますけど」
雨菜がつまんなそうな顔をした。
「酷いなぁ」笑いながら言った。
「で、父さんどこに行くの?」
「ふっふっふー」
「「「?」」」
如雨の話には耳を貸さずに、笑うお父さんに首を傾げる3人。
「きも。」
「ちょっと、それはないでしょう?お父さんに謝りなさい。」
雨菜に叱る母を気にせず、父はお菓子をボリボリ食べている。
「うーん、暇だなぁ」
父の言葉に呆れたような顔をした如雨が、
「父さんは暇じゃないでしょ?運転があるじゃんか。もしもの時に備えてちゃんと前見といてよ。」
「あー確かに。自動運転だけどな。」
如雨の言葉にうなずき、ラジオを付けた。
『雅俊さん。それで、例の開かずの扉の方なのですが…』
「あ!今朝のニュースの続きだ!」
雨菜が声を上げた
「父さん、もう少し音量大きくして」
「お、おお。音量を大きくして(マイクに向かって)」
勝手に音量が大きくなった。
『は、はあ。それがですな。その研究員2人の捜索にあたったのですが、中々見つからず…。検討もつきません。』
「はぁ?なんだそれ。ちゃんと調べてないからそんな風にくだらなさそうに言え…」
「「「うるさい!」」」
「はあ。」
3人に言われて、身を引っ込めた。
『そんなこんながあったので、その開かずの扉の取り調べは一事中止し、2人の捜索を今は行っています。』
「ふーん。開けてみればいいのに」
雨菜言葉を最後に、みんなは喋らなくなった。
―「着いたぞ!」
お父さんの声にみんながハッと顔を上げた。
「え?」
「遊園地だぁー!どうだ?驚いたか?」
「あ、うん…」
お父さんの言葉にあまり良い反応が出来ない如雨と雨菜。何故ならば、あまりにも急だったからだ。
「なーんかあまり元気がないなぁ~?父さんが抱っこしてあげれば…」
「あなた急すぎなのよ。何張り切ってるの?」
「最近会社でトラブルが沢山増えているからさ、悩み全部吹っ飛ばそうと思って…」
「ええ?」
お父さんとお母さんが話している中、如雨と雨菜は開かずの扉の事を考えていた。
「なあなあ。」
「うん?」
「あの開かずの扉、何だと思う?」
如雨が雨菜に聞いた。雨菜は困ったような顔をして、首を傾げた。
「うーん…。ずっと見つからなかったのが、突然4年前に見つかったんでしょ?じゃあ、何処かのお偉いさんが、4年前に何かのために作ったんじゃなぁい?」
如雨は腕を組んだ。
「お兄ちゃんはどう思うの?」
「そうだなぁ~。もっともっと前にあったのかもな」
「どうゆう事?」
雨菜が如雨の顔をじっと見た。
「ほら!2人ともこっち来て。観覧車に乗るぞ!」
「ええ。初っ端から?疲れちゃう~」
「じゃあ何乗りたいんだ?」
「ティーカップ」
「それは父さん無理」
「知ってるよぉー」
「酷いなぁ雨菜。」
(どうゆう意味で、何のために作ったんだろう。扉の中に何があるってんだ?)
如雨はそれしか考えていなかった。
―「遊園地、楽しかったか?」
「わぁーい。ふふふふふ」
雨菜が車の中で、うさぎのぬいぐるみを抱きしめた。
「あなた本当にはしゃいだわね。」
お母さんが疲れた顔をした。今時計は夜の8時を回っていた。
「それより父さん、ラジオ付けてよ」
「どんだけそれに興味があるの?」
お母さんの言葉を聞いて、如雨はフンッとそっぽをむいた。
「だって、気になるもんは気になるんだもん」
『続いてのニュースです。今朝、〇〇総理大臣がワイロを渡していた事が発覚しました。総理は今朝、悠悠スタジオにて、自分の名前をここに置いて欲しいと、ワイロを渡しました。えー、総理は、やっていないと容疑を否認しています。そして…』
「…。全然、さっきの話、来ないね。」
如雨の顔を見ながら、雨菜が柔らかい口調で言った。
「…」
それからも、ずっとニュースは開かずの扉については触れなかった。雨菜はくたびれて寝てしまった。
世間もそのニュースの話題ばっかり注目しているが、中々扉については触れられなかった。謎が深まり、皆が忘れる頃に、事態が一変した。
―一ヶ月後
『速報です。一ヶ月前に話題になった、開かずの扉について、情報が解禁されました。今日も坂井雅俊さんをお迎えしています。雅俊教授。よろしくお願いします』
『こちらこそよろしくお願いします』
「あ、開かずの扉!すっかり忘れてた!」雨菜が嬉しそうにソファに座ってポップコーンの袋を開けようとした。
『研究員の2人は無事見つかりました。…ですが、よく分からないのですが、2人によると、昔にタイムリープしたなどと言い、興奮していた様子でした。私も何が何だか…』と、雅俊さんは頭を抱えた。すると同時に、雨菜がポップコーンの袋を開けた時、勢い余ってポップコーンが何粒か飛んでいってしまった。
人類はとても発達している。最近ではスマホなどの古臭いものを持っている人なんて数少ない。それも令和中頃ら辺に生きていた、お爺さんとお婆さんだけが使っている。車は宙に浮いて、道が混んでいる時は地面の方から行くなどと、便利になって行き、最近ではスマホではなく、腕時計型の物を使用していて、上にスライドしたら画面が大きく出たり、これ1つで無人のお店に入ってもお金を勝手に払ってくれたりと、いろいろと社会が変化している。そんな誰もが便利な生活に溶け込んできた中、とある歴史の教科書にも載るような、重大な事件が起きたのだ。それはほんとに何気ない毎日が突然ガラッと変わった瞬間だったのだ。
―「如雨(しく)!オンライン始まるよ!早くして。」
「はぁーい」
伊神 如雨。15歳。将来の夢がない、個性のない子。
「ほらぁ。おにーちゃん!始まっちゃってるよ!」
伊神 雨菜(あな)。10歳。夢は化学者や医学に関わる仕事。
「うぅん。雨菜、俺の分の出席やっといてぇ~ちゃんと聴いてるから。もしカメラONにしたらぶっ殺すかんな…。」
「はぁ?」
雨菜は少しイラついたが、肩を竦めて仕方なく、兄の分もやっていた。
この時代に学校に行くというのは古い。ちゃんと学校に行ってもいいが、ほんとんどの人がオンライン授業だ。みんなで話し合ったり、先生に個チャで質問したり…と、直接会わなくても仲が良かった。もちろん、大学に入ったら、ちゃんと通う人もいる。そんな世の中になっていた。
「はぁ、やっと物理の学習終わった。マジめんどくせぇ。」
「ええ?そう?雨菜はそれなりに楽しめたよ?」
如雨はため息をついて、
「お前は論外」
雨菜はそれに反発して
「おにーちゃんが論外なのよ!どこが嫌なの?」
如雨は眉間にシワを寄せる雨菜のおでこをなでて、
「全部。ってかまず、先生が嫌い。暴言吐いてくるから嫌なんだよ!!!」
そう答えた如雨の顔を見ながら、雨菜は首を傾げた。
「ほらほら、ご飯ちゃんと食べて!」
と、食器を片付けながら、母が言った。
「へいへい。」
2人は適当な返事をして母をイラつかせた。
「テレビつけて。」
「はい。」
勝手にテレビがついた。これは話かけただけでなんでもやってくれる機械だ。
『続いてのニュースです。今朝、〇〇大学の物性物理学研究所から、世界中に不思議な扉がらあることが判明されました。』
「不思議な扉?」
雨菜は身を乗り出して聞いた。
『えー今朝、〇〇大学の物性物理学の阪井雅俊さんが、全国各地と世界各地に開かずの扉があったと公表しました。雅俊さんによりますと、これが見つかったのは4年前だそうで、ずっと公表せずに、隠して研究してきました。しかし、何年も見つからなかったというのはどうゆう事でしょうか?』
スタジオ内に少し老けた、40後半ぐらいの男性と若い男性アナウンサーが向き合っていた。
『えー、これはですね。まず、全国各地に隠してあった所が、東京、大阪、沖縄、北海道、愛知、宮城、石川、長野…と、合わせて50件以上を超えていたんです。そんなものが何故4年前に発見されたか。これはですね…』
如雨が見ていたところ、雨菜がトントンと兄の肩を叩いた。
「なんでこんな重大な事、公表しなかったんだろ。」
すると母がスマホをいじりながら、
「調べたら、その開かずの扉、世界に1万個もあったそうよ」
「マジかよ…」
雨菜が絶句した。
「しっ。静かにしろ!聞こえないだろ!」
「だって、、、」
雨菜は口を尖らせながら、身を引いた。でも、テレビに聞き耳を立てた。
『実は、この開かずの扉、鍵が掛かっていまして、、、』
「うん?でも鍵掛かってたって、公表くらいしてくれてもいいんじゃ、、、」
すると、如雨が雨菜を睨みつけた。
「ごめん。」
様子を伺いながら、雨菜は言った。
『ゴホン。あのー、とても言い難い事なのですが…。』
『はい、勿体ぶらずに仰っていただきたいです。』
アナウンサーの男性が、焦らせた。
すると、その雅俊さんが、急に顔を青ざめながら、答えた。
『その開かずの扉の鍵を探すために、海上隊員を呼んだんです。何故ならば、その開かずの扉は全て、海に面していたからです。』
『ほーう』
アナウンサーの人が興味あるような反応をした。
『その予想はヒットしました。海に何個かの鍵が沈んでいました。どれも錆びていましたけどねぇ。鍵を綺麗にして、開けて見ようと鍵を回しこんだ時でした。突然、前に光が射し込んで、前が見えなくなってしまったのです。恐る恐る目を開けた時、2人の研究員が消えてしまったのです。』
その言葉にびっくりしたのか、アナウンサーの男性は、言葉を失ってしまいました。
伊神家も沈黙が何秒間かあった。
「え、、、、そ、それって結構やばい事じゃない?」
雨菜はお母さんと如雨の顔を交互にチラチラ見ながら言った。
『あ、あ、ええと。それは、、、実話ですか?』
アナウンサーの人も戸惑いながら、その場を抑えようとしていた。
『…』
雅俊さんは、俯いてしまった。
『あ、で、では、次はお天気の方に移りたいと思います。雅俊教授。本日はありがとうございました。また、是非お話を聞かせてください。』
『…』
『そ、それでは東京の新宿と中継で繋がりました。本田さーん。お願いします!』
そっと、雅俊さんがスタジオを後にしたのが微かに見えた。
「ちぇっ。なんか言えっての。」
如雨がテレビ画面を睨みつけた。
「はいはい。そんな事はどうでもいいから、早く食べちゃって。お父さんが今日車でドライブするって張り切ってるんだから。行先はどこか知らないけど。」
「えー?お父さんが?あの?」
「お父さんに、あのもこれもありません!」
雨菜の言葉にイラついたのか、お母さんが食器を荒くカチャカチャと音を立てた。
「どうせ、ゲーセンでしょ」
如雨が乱暴っつらに言った。
「いーから早く食べなさい。」
―「ほらほら。みんなでドライブ行くぞー」
「現在進行形でしてますけど」
雨菜がつまんなそうな顔をした。
「酷いなぁ」笑いながら言った。
「で、父さんどこに行くの?」
「ふっふっふー」
「「「?」」」
如雨の話には耳を貸さずに、笑うお父さんに首を傾げる3人。
「きも。」
「ちょっと、それはないでしょう?お父さんに謝りなさい。」
雨菜に叱る母を気にせず、父はお菓子をボリボリ食べている。
「うーん、暇だなぁ」
父の言葉に呆れたような顔をした如雨が、
「父さんは暇じゃないでしょ?運転があるじゃんか。もしもの時に備えてちゃんと前見といてよ。」
「あー確かに。自動運転だけどな。」
如雨の言葉にうなずき、ラジオを付けた。
『雅俊さん。それで、例の開かずの扉の方なのですが…』
「あ!今朝のニュースの続きだ!」
雨菜が声を上げた
「父さん、もう少し音量大きくして」
「お、おお。音量を大きくして(マイクに向かって)」
勝手に音量が大きくなった。
『は、はあ。それがですな。その研究員2人の捜索にあたったのですが、中々見つからず…。検討もつきません。』
「はぁ?なんだそれ。ちゃんと調べてないからそんな風にくだらなさそうに言え…」
「「「うるさい!」」」
「はあ。」
3人に言われて、身を引っ込めた。
『そんなこんながあったので、その開かずの扉の取り調べは一事中止し、2人の捜索を今は行っています。』
「ふーん。開けてみればいいのに」
雨菜言葉を最後に、みんなは喋らなくなった。
―「着いたぞ!」
お父さんの声にみんながハッと顔を上げた。
「え?」
「遊園地だぁー!どうだ?驚いたか?」
「あ、うん…」
お父さんの言葉にあまり良い反応が出来ない如雨と雨菜。何故ならば、あまりにも急だったからだ。
「なーんかあまり元気がないなぁ~?父さんが抱っこしてあげれば…」
「あなた急すぎなのよ。何張り切ってるの?」
「最近会社でトラブルが沢山増えているからさ、悩み全部吹っ飛ばそうと思って…」
「ええ?」
お父さんとお母さんが話している中、如雨と雨菜は開かずの扉の事を考えていた。
「なあなあ。」
「うん?」
「あの開かずの扉、何だと思う?」
如雨が雨菜に聞いた。雨菜は困ったような顔をして、首を傾げた。
「うーん…。ずっと見つからなかったのが、突然4年前に見つかったんでしょ?じゃあ、何処かのお偉いさんが、4年前に何かのために作ったんじゃなぁい?」
如雨は腕を組んだ。
「お兄ちゃんはどう思うの?」
「そうだなぁ~。もっともっと前にあったのかもな」
「どうゆう事?」
雨菜が如雨の顔をじっと見た。
「ほら!2人ともこっち来て。観覧車に乗るぞ!」
「ええ。初っ端から?疲れちゃう~」
「じゃあ何乗りたいんだ?」
「ティーカップ」
「それは父さん無理」
「知ってるよぉー」
「酷いなぁ雨菜。」
(どうゆう意味で、何のために作ったんだろう。扉の中に何があるってんだ?)
如雨はそれしか考えていなかった。
―「遊園地、楽しかったか?」
「わぁーい。ふふふふふ」
雨菜が車の中で、うさぎのぬいぐるみを抱きしめた。
「あなた本当にはしゃいだわね。」
お母さんが疲れた顔をした。今時計は夜の8時を回っていた。
「それより父さん、ラジオ付けてよ」
「どんだけそれに興味があるの?」
お母さんの言葉を聞いて、如雨はフンッとそっぽをむいた。
「だって、気になるもんは気になるんだもん」
『続いてのニュースです。今朝、〇〇総理大臣がワイロを渡していた事が発覚しました。総理は今朝、悠悠スタジオにて、自分の名前をここに置いて欲しいと、ワイロを渡しました。えー、総理は、やっていないと容疑を否認しています。そして…』
「…。全然、さっきの話、来ないね。」
如雨の顔を見ながら、雨菜が柔らかい口調で言った。
「…」
それからも、ずっとニュースは開かずの扉については触れなかった。雨菜はくたびれて寝てしまった。
世間もそのニュースの話題ばっかり注目しているが、中々扉については触れられなかった。謎が深まり、皆が忘れる頃に、事態が一変した。
―一ヶ月後
『速報です。一ヶ月前に話題になった、開かずの扉について、情報が解禁されました。今日も坂井雅俊さんをお迎えしています。雅俊教授。よろしくお願いします』
『こちらこそよろしくお願いします』
「あ、開かずの扉!すっかり忘れてた!」雨菜が嬉しそうにソファに座ってポップコーンの袋を開けようとした。
『研究員の2人は無事見つかりました。…ですが、よく分からないのですが、2人によると、昔にタイムリープしたなどと言い、興奮していた様子でした。私も何が何だか…』と、雅俊さんは頭を抱えた。すると同時に、雨菜がポップコーンの袋を開けた時、勢い余ってポップコーンが何粒か飛んでいってしまった。
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