さやちゃんと彼氏くん

s@y@

文字の大きさ
上 下
4 / 4
片思い

1-4

しおりを挟む

眠い
凄く眠い身体が疲れているのが分かる


バイトが終わってすぐ自動車学校に向かい、実技と座学を受ける日々
今まで帰宅部だった私はいきなりハードな毎日になり疲れきっていた


2月6日
今日も14時からバイト
そしてその後に自動車学校
今の時間は12時。お昼を食べ終わり究極に眠たい


「うーん眠すぎて辛い」


「大丈夫?無理しすぎじゃない?」


「自分でやりたいって言った事だから頑張るー」


「14時からでしょ?少し寝たら?1時間でも寝たら違うと思うけど」


「いやー今家に家族いないから起きれなかったらマズイから起きとく…」


「…。俺電話で起こそうか?」


「え、電話?」


「電話出なくていいから、俺電話かけて起こしてあげるよ。そしたら嫌な事ないしょ?」


私が電話が苦手だって事を知っていてくれて、凄く優しい提案をしてくれる
1回、通話してみる?って話になった時に私は渋っていたのだった
かずを信じきれていなくて、そして通話して話に詰まったらどうしようって困ってしまって断ってしまっていた


ほんとに優しいな
電話出なくていいから起こしてくれるなんて普通考えつかないでしょ


「いや、流石に悪いよ」


「いいのー。俺がさやの力になりたいんだから。無理にとは言わないけど」


流石にこの提案を断れるほど私は心臓が強くない


「じゃあ、お言葉に甘えて」


「はいはーい。13:20くらいに電話かけるから、起きたら切断ボタン押していいからね」


「うん。ありがと」


「じゃああとでね!少しでも休んで!」


「はーい」


そのまま私は本当に眠りについてしまった
13:20にスマホが鳴った
スマホの電話番号は教えていないから、アプリの着信音が鳴り響く
私は切断ボタンを押し


「起きた!起こしてくれてありがと助かったよ!」


「良かった。俺、絶対起こさなきゃ!って思って俺がアラーム2回くらい設定した笑」


「何それ可愛い笑 じゃあ、準備して行ってくるね!」


「俺も今日はバイトだから遅くなりそー。また夜連絡するね」


「はいはーい」


私を起こす為にアラームかけてくれるって優しすぎない?
それに当たり前のように夜に連絡するねって
その言葉だけでまたドキドキする自分


バイト先に着き、最後の研修が終わりついにコンビニのレジを任されるようになった
明日からは夕方の勤務になる
初めてのお客さんにドギマギしながらも何とか1日を終える事が出来た
あんなに眠かったのに、1時間ちょい寝ただけでこんなにスッキリするんだな


夜になり、かずから連絡が入る


「いやーバイトなげぇ。さやー癒してー」


「おぉん?近くのマクドナル〇行ったらゼロ円でスマイル貰えるで。」


ドキドキして変な返しをしてしまった


「やだー。さやのスマイルがいい」


何この人!私をドキドキさせて楽しんでるの??
歳上なのに甘えたような事言ってきてほんと私のツボに刺さる


何を血迷ったのか


「ほい。友達と撮ったプリクラ。左の方ね」


多少盛れているであろう友達とのプリクラの画像を送ってしまったのだ


「うわー!これさや?めっちゃ可愛くない?え、俺なんかが話しててごめんなさいってくらいほんと可愛い」


「いやいや、可愛くないしお世辞をありがとう」


「俺は、可愛いと思ってるよ?」


うううう!
この人ほんと私の心臓止めにきてる!


「ありがと?」


「何故疑問形 笑」


「いや、うん笑 なんか恥ずかしくて」


「可愛い。俺この画像だけで残りのバイト頑張れるわ。帰ったらまた連絡するね」


「はーい。ファイトー」



それから数時間して、夜の22時頃
かずから連絡が入っていたが私はお風呂に入っていた為30分くらい気付かなかった


「終わったー!」
「あれ?さや?」
「さーやー!おわったーよー」
「(ノд・。)グスン」
「|´-`)チラッ」


30分返さなかっただけで通知の荒らし
なんだこの可愛い生物


「ごめん!お風呂入ってた!お疲れ様!」


「わーい!さやだー!」


なんか初めての頃はクールな感じで歳上っぽい大人な感じだったのに私に気を許してくれたのか最近凄く可愛く思えてしまう



それから他愛もない会話を続け、そういえば2月8日に友達と街に遊びに行くんだった。と思いその事をかずに教えると


「え?8日?俺も友達と街行くんだよね」


「あら、そうなの。もしかしたらすれ違うかもね」


「そうだねー。さやに会えたら嬉しいなー 」


「もし見かけたら声かけてー。私はかずの顔分からんけど」


「あ、そうか。待ってね。今送るわ」


かずから1枚の写真が送られてきた
私とは違い、プリクラの盛られた画像じゃなく普通の写真だった


え、なにこのイケメン
可愛い顔してるのに髪型チャラい感じで髪色も茶色の明るい感じでほんとに私の好みなんだが!


「え、カッコイイ」


「いやいやーそんな事ないよー」


「まじまじ。流石大学生。茶髪。チャラい。」


「チャラいとはよく言われる笑 でも中身はチャラくないよー」


「そうね、話してる限りは常識人ね」


「でしょー?」


「うん。とりあえず街行ったらこのチャラい頭の人探してみるわ」


「俺は黒髪の可愛い子探すね」


「多分黒髪の可愛い子見付けても私じゃないと思うけどな」


「さやは可愛いのー。見つけれるよ、絶対」


「まぁ、ほんとにすれ違ったりしたらお互い友達いるだろうけどよろしくね」


「うん、じゃあ8日楽しみにしてよー」


友達と一緒にいるから、絶対会えるはずがないけど
もし会えたら
少しだけドキドキしてきた


しおりを挟む

この作品の感想を投稿する


処理中です...