(アルファポリス投稿版)神族と癒着する悪魔の組織からの追放処分〜女神を打ち倒す力を得るため焼印師を探す旅〜

雨井雪ノ介

文字の大きさ
17 / 49
1章

第17話 ダンジョン四十層 魔瘴気(2/5)

しおりを挟む
 俺たちは、ペースを落とさずに進む。早ければ、俺たちが二十層にたどり着く頃ぐらいから、突入してくる可能性が高い。俺たちの速度で、二十層まで約十時間。そのタイミングで潜るとするならば、こちらの動向を注視していたはずだ。

 つまりその時間だと、一日程度不在にしたのと同じなので、いなければ怪しむ。それならば、俺たちがダンジョンに向かったと考えても妥当性があるからだ。なので、このままペースを落とさず進むと、おおむね最終層にきたとしても奴らはまだ到達できない。当然難易度も上がるから、一攫千金狙いの賞金稼ぎには、不向きなミッションになる。

 今回はエルの天使結界のおかげで進行速度は早く、かなり有利に進んでいく。襲撃者にとって罠にハメやすくもありながら、自身でも討伐しながら進む必要があるので、疲労は絶えない。

 これならば先に、目的は果たせそうな気がしていた。

 今までと同様に進んでいき、再び階層主の扉の前に辿り着いたのは、二十層から出て十時間ほど経過してからだ。

「もう四十層か……」

「ええ。思った以上に順調ね」

「これは凄い早さだな!」

 リリーの変わらないテンションは、どこか救われる気がしてくる。この早さだと、単に道を歩いてきただけの速度になる。本来は幾多もの魔獣に襲われたりするわけが、何も起きずにこれている。

 目の前にある扉は、二十層の時と同じくなんら変わりはない。扉だけを見ていたら、また戻ってきたのではないかと思うぐらい瓜ふたつだ。

 ダークボルトを試してみたいところではある物の、ここで使ったらこの層を出た途端に強力な魔獣に襲撃されたら目も当てられない。それはエルも理解していて、残念ながら今回も俺の出番はなさそうだ。その代わり、いよいよリリーが活躍できそうな雰囲気だ。

 何やら、やる気満々なリリーに声をかけてみた。

「魔剣、いけるのか?」

「レン! いけるとも! そうだよな、エル!」

「ええ。以前の半分ほどなら、解放しても大丈夫よ」

「な! 大丈夫だろ! レンの分、私が頑張るから、気にせず見ていてくれ!」

「お、おう……」

 なんだかやたらとリリーが張り切っている。思わず圧倒されてしまうほどだ。それもそうだろう、魔剣が封じられて何もできずにいたのは、何より彼女にとってかなり酷だったんだろう。

 俺はあの魔剣の力は、詳しく知らない。その力が半分ほどと言葉ではいも簡単に出ているのは、一体どれほどの物なのか気になるところだ。

「エル、リリーはあのような様子だけど、大丈夫なのか?」

「ええ。おそらくレンは、驚くかもね」

「そうなのか? 期待しておくよ」

「レン! 期待していてくれ!」

 なんだか、眩しいぐらいの笑顔で言われた。ここまで清々しくさせるのは、いつぶりぐらいだか。リリーは、心の清涼剤のようだ。俺も思わず、ぎこちないながら、笑顔を作ってしまう。

 今回は前衛がリリーで中衛がエル。俺は端っこで不参加、という形でなんとも情けないような気もしてきた。意気揚々とリリーは扉を開けて、魔剣を背負ったまま突き進む。

 前回は巨大な白熊の魔獣だ。今回は、どうしてここにと思える奴が現れた。それは、騎士だった。

 ただの人のなりではない。どうみても五メートルは優に超えており、鎧は黄金色に包まれた金ピカの奴が現れた。兜からは何も素顔は見えず、表情は窺い知れぬ。巨大な縦と豪奢な装飾の施された片手剣をもち、全身からこれもまた、金色のオーラを放っている。

 一言でいうなら、只者じゃない。

 リリーの両手もちの魔剣が奴と比較すると短剣にすら見えてくるぐらい、大きさが違う。ところがこれをみたリリーの表情は背後からなので窺い知れない。ただ、あの全身から溢れる気配は、勝気がする。

 まずは、リリーが何も持たず一気に踏み込み気がついたら、振り下ろす時にすでに魔剣を握った状態になっていた。軽く盾で弾かれると思いきや、豆腐でも切るように滑らかに盾を横一文字に切り捨てる。上半分がずれ落ちた盾は、かろうじて取手は残っており、つかめている状態だ。

 リリーはそのままもう一段階速度をあげたようで、素早く次の攻撃に移っており、上段から振り下ろす。さすがにこれは、俺でも速いと思うほどの速度だ。もし俺がいま対峙したら、ギリギリ避けれていたぐらいのすごさだ。
 
 ただ今度は、騎士もそれに反応して動く。

 手元の片手剣でいなすと、そのまま剣の間合いでショルダータックルを仕掛けてきた。これにはさすがに避けきれず、激突してしまう。奴も生半可には行かない百戦錬磨の騎士なのだろう。

 そのままタックル後に仕掛けてくるかと思いきや、後方に下がり中段の構えで迎え撃つつもりのようだ。一体何者なのか得体がしれない。一方リリーは、何ごとも無かったかのように飛び起き、再び正面から踏み込む。一瞬にして加速すると、目にも止まらぬ剣筋を八の字に振り回し、切りつけていく。

 その速度は加速する一方で、最後には軌跡の光の筋だけとなる。これには奴も対応仕切れないのか、切り裂かれる一方となり鎧は崩壊していく。するとそのしたの体は、かなり分厚い筋肉が見えてくる。

 騎士はまったく手足も出せないままリリーに押し切られ、最後に首をはねられて倒れる。

 すざまじいまでの加速力で、あの早さはこれまでにみたことがない。さらにいうなら、横に並べる奴はいないだろうというぐらいの者だ。しかもあれで”五十%とは、どういうことだ”と言わざるを得ない。

 今回のこの動きは、率直に言って感嘆する。

「リリー、やったな!」

「レンやったぞ! 見ていてくれたか?」

「ああ。もちろんだ。剣技もさることながら、すざまじい速度だな」

「そうだろう! そうだろう! 私はついに、この領域にきたんだ!」

「そうね。魔剣にも、感謝しないとね」

「そうだな! 魔剣ありがとう! 君は最高だな!」

 屈託ない笑顔が、先の戦闘から予測できないほどだ。

 倒れた騎士は鎧だけ残して肉体と思わしき部位は、光の粒となり霧散した。一体どういうことなのか。

「これは、魔瘴気ね。意識はどこに行ったのかしらね?」

「そうだよな。当人も想定外の状態なんだろう」

「レンなんだ? その魔瘴気とは?」

「ああ。俺のいたところは、当たり前のようにあったからな。わかりやすくいうと、自分の意識を霧のようにして別の体に移す物さ。これはその移したあとの体だ。そうした体には目印となる魔瘴気が色こく残る」

「それってどういうことなんだ? 私にはよくわからないぞ」

「そうだな……。リリーは、リリーの意思で動いているだろ?」

「それは、間違いないぞ!」

「その意思が今の肉体を離れて、別の体に移せたらどうなると思う?」

「なんだか変な感じだな。そうなると移った後の体はどうなるんだ?」

「それが今倒した奴だよ」

「これがか?」

「そうだ。残滓は残るけど、本人とは異なる。おそらく、なんらかしらの都合で、元の体に戻れなかったんだろう。本来は術式で体本体はどこか、本人しか知らない空間に隠しておくもんだけどな。悪魔なら、よく使う手だ」

「なんとも、敵とはいえ、いたたまれないな」

「……そうだな」

 俺の転生も実は、これに近い方法だ。俺の本体は、ある空間にしまってはいる。ただ、ここからは取り出せない。

 ここの敵が魔瘴気での抜け殻だとしたら、時間がたてばこの肉体もダンジョンの都合で再生されるのだろうか。疑問がすぎると、エルが何かを感じたのか答えてくれた。

「レン、これはおそらくこのダンジョンの特性で、この体は再生されるわ」

「なるほどな、この持ち主は考えたな。隠さずとも、ダンジョンの特性で常に再生しておけるわけだな」

「そういうことかもね。維持はダンジョンがしてくれるし。ただ本人の意思がまだ存在していればね」

「ああそうだな。これじゃここまでくるのは至難の業だぞ。それこそ焼印師でもないと……」

「レンもしかして……」

「ああ。俺も今思った」

「レン二人で何を納得しているんだ? 私にも教えてくれ」

 リリーはキョロキョロと俺とエルを見比べる。どこか小動物のようで可愛らしい。

「ああ。こいつはもしかする焼印師かもしれない」

「レン、それはどういうことだ?」

「ここまでこれるのは、相当な実力者である必要がある。その内の一人が焼印師だ」

「うん。そうだな」

「そこでだ。何かの事情で、今の肉体を離れる必要がでたとする。いずれもどることを想定してな」

「ああ。それで?」

「ここにちょうどいい肉体維持の装置がある。ダンジョンだ。しかも階層主だ」

「うん。そうだな」

「これで肉体維持は担保できた。その後、意思となる精神を魔瘴気にしてどこかに去った」

「それは理屈としてわかるんだけどな。なんでここなんだ?」

「俺たちの目的は焼印師に会うことだ。今はその手がかりを探している。その可能性がこのダンジョンの最奥だ」

「つまり、一部の焼印師がここで肉体を安置していることなのか?」

「ああそうだ。戻るべき場所の近くでな。帰還場所が占拠されていたことも想定して、わざわざ近くに安置したといえば、それなりに筋が通るだろう?」

「そうか! それなら納得だな。するとこの体がある以上は、このダンジョンは”当たり”なのか?」

「そうとも言えるし、違うとも言える」

「まだ、わからない。そういうことよ」

「ああそうだ。俺たちは彼らのことは、ほんの一部しか知らないからな」

「うん。わかったぞ! ありがとう」

 今回は残念ながら、宝箱は存在しなかった。このまま次の扉を開いて、可能性に期待しながら突き進んだ。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

薬漬けレーサーの異世界学園生活〜無能被験体として捨てられたが、神族に拾われたことで、ダークヒーローとしてナンバーワン走者に君臨します〜

仁徳
ファンタジー
少年はとある研究室で実験動物にされていた。毎日薬漬けの日々を送っていたある日、薬を投与し続けても、魔法もユニークスキルも発動できない落ちこぼれの烙印を押され、魔の森に捨てられる。 森の中で魔物が現れ、少年は死を覚悟したその時、1人の女性に助けられた。 その後、女性により隠された力を引き出された少年は、シャカールと名付けられ、魔走学園の唯一の人間魔競走者として生活をすることになる。 これは、薬漬けだった主人公が、走者として成り上がり、ざまぁやスローライフをしながら有名になって、世界最強になって行く物語 今ここに、新しい異世界レースものが開幕する!スピード感のあるレースに刮目せよ! 競馬やレース、ウマ娘などが好きな方は、絶対に楽しめる内容になっているかと思います。レース系に興味がない方でも、異世界なので、ファンタジー要素のあるレースになっていますので、楽しめる内容になっています。 まずは1話だけでも良いので試し読みをしていただけると幸いです。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる

よっしぃ
ファンタジー
2巻決定しました! 【書籍版 大ヒット御礼!オリコン18位&続刊決定!】 皆様の熱狂的な応援のおかげで、書籍版『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』が、オリコン週間ライトノベルランキング18位、そしてアルファポリス様の書店売上ランキングでトップ10入りを記録しました! 本当に、本当にありがとうございます! 皆様の応援が、最高の形で「続刊(2巻)」へと繋がりました。 市丸きすけ先生による、素晴らしい書影も必見です! 【作品紹介】 欲望に取りつかれた権力者が企んだ「スキル強奪」のための勇者召喚。 だが、その儀式に巻き込まれたのは、どこにでもいる普通のサラリーマン――白河小次郎、45歳。 彼に与えられたのは、派手な攻撃魔法ではない。 【鑑定】【いんたーねっと?】【異世界売買】【テイマー】…etc. その一つ一つが、世界の理すら書き換えかねない、規格外の「便利スキル」だった。 欲望者から逃げ切るか、それとも、サラリーマンとして培った「知識」と、チート級のスキルを武器に、反撃の狼煙を上げるか。 気のいいおっさんの、優しくて、ずる賢い、まったり異世界サバイバルが、今、始まる! 【書誌情報】 タイトル: 『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』 著者: よっしぃ イラスト: 市丸きすけ 先生 出版社: アルファポリス ご購入はこちらから: Amazon: https://www.amazon.co.jp/dp/4434364235/ 楽天ブックス: https://books.rakuten.co.jp/rb/18361791/ 【作者より、感謝を込めて】 この日を迎えられたのは、長年にわたり、Webで私の拙い物語を応援し続けてくださった、読者の皆様のおかげです。 そして、この物語を見つけ出し、最高の形で世に送り出してくださる、担当編集者様、イラストレーターの市丸きすけ先生、全ての関係者の皆様に、心からの感謝を。 本当に、ありがとうございます。 【これまでの主な実績】 アルファポリス ファンタジー部門 1位獲得 小説家になろう 異世界転移/転移ジャンル(日間) 5位獲得 アルファポリス 第16回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞 第6回カクヨムWeb小説コンテスト 中間選考通過 復活の大カクヨムチャレンジカップ 9位入賞 ファミ通文庫大賞 一次選考通過

勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!

よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です! 僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。 つねやま  じゅんぺいと読む。 何処にでもいる普通のサラリーマン。 仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・ 突然気分が悪くなり、倒れそうになる。 周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。 何が起こったか分からないまま、気を失う。 気が付けば電車ではなく、どこかの建物。 周りにも人が倒れている。 僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。 気が付けば誰かがしゃべってる。 どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。 そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。 想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。 どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。 一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・ ですが、ここで問題が。 スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・ より良いスキルは早い者勝ち。 我も我もと群がる人々。 そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。 僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。 気が付けば2人だけになっていて・・・・ スキルも2つしか残っていない。 一つは鑑定。 もう一つは家事全般。 両方とも微妙だ・・・・ 彼女の名は才村 友郁 さいむら ゆか。 23歳。 今年社会人になりたて。 取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。

転生したら『塔』の主になった。ポイントでガチャ回してフロア増やしたら、いつの間にか世界最強のダンジョンになってた

季未
ファンタジー
【書き溜めがなくなるまで高頻度更新!♡٩( 'ω' )و】 気がつくとダンジョンコア(石)になっていた。 手持ちの資源はわずか。迫りくる野生の魔物やコアを狙う冒険者たち。 頼れるのは怪しげな「魔物ガチャ」だけ!? 傷ついた少女・リナを保護したことをきっかけにダンジョンは急速に進化を始める。 罠を張り巡らせた塔を建築し、資源を集め、強力な魔物をガチャで召喚! 人間と魔族、どこの勢力にも属さない独立した「最強のダンジョン」が今、産声を上げる!

転生したら領主の息子だったので快適な暮らしのために知識チートを実践しました

SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
不摂生が祟ったのか浴槽で溺死したブラック企業務めの社畜は、ステップド騎士家の長男エルに転生する。 不便な異世界で生活環境を改善するためにエルは知恵を絞る。 14万文字執筆済み。2025年8月25日~9月30日まで毎日7:10、12:10の一日二回更新。

最強スライムはぺットであって従魔ではない。ご主人様に仇なす奴は万死に値する。

棚から現ナマ
ファンタジー
スーはペットとして飼われているレベル2のスライムだ。この世界のスライムはレベル2までしか存在しない。それなのにスーは偶然にもワイバーンを食べてレベルアップをしてしまう。スーはこの世界で唯一のレベル2を超えた存在となり、スライムではあり得ない能力を身に付けてしまう。体力や攻撃力は勿論、知能も高くなった。だから自我やプライドも出てきたのだが、自分がペットだということを嫌がるどころか誇りとしている。なんならご主人様LOVEが加速してしまった。そんなスーを飼っているティナは、ひょんなことから王立魔法学園に入学することになってしまう。『違いますっ。私は学園に入学するために来たんじゃありません。下働きとして働くために来たんです!』『はぁ? 俺が従魔だってぇ、馬鹿にするなっ! 俺はご主人様に愛されているペットなんだっ。そこいらの野良と一緒にするんじゃねぇ!』最高レベルのテイマーだと勘違いされてしまうティナと、自分の持てる全ての能力をもって、大好きなご主人様のために頑張る最強スライムスーの物語。他サイトにも投稿しています。

最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。

みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。 高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。 地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。 しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。

処理中です...