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二章:アルベベ王都編(仲間よりレベル上げを……)
第48話『運命は勇者の味方をする』
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私は、旧教会で女神様を信仰する司祭。
かねて、別の派閥である得体のしれない天使を扱う教会には困り果てていた。
数十年も王国の地に根を下ろして活動をつづけており、今や王都の中心と言える力を持つようになっていた。
本来、女神様が世界の始祖であり、魔力を司る神でもあるはずなのに、皆力を求めて別の派閥に傾倒してしまったと聞く。
私の代でとうとう一人になってしまい、他に頼るも者なく旧教会を守り続けてきた。
何も圧力はかからないものの、日増しに信仰する者は減り続け、とうとう私以外いなくなってしまい大分時が経った。
「はぁ……。なんとも嘆かわしい」
王都はダンジョンにより栄えているのも理解はしているし、どうしても攻略のために、力が必要なことも理解はしている。
魔獣を倒すために力を求め、信仰を変えるとは何とも愚かな行為であるのだろう。
しかも、神の御使いである天使様を模して、異形を作り出すなど言語道断である。
さらに魔人を抱えるなど見境なく力を求め続けてもはや、魔人信仰と言っても過言ではない。
ところがふとしたきっかけで、不思議な者と私は出会った。
土地柄、どうしたって耳にしてしまう探索者たちの話。
無能と呼ばれて、魔力どころかレベルもゼロの者が、ダンジョンを制覇したと聞く。
私もかつては探索者であったので思いを馳せる。
レベルも魔力もゼロの者が制覇するようなことは、本当に可能なのかと疑問が頭をよぎる。
ところが勇者を探しに来たという者は、途轍もない何かを持つ者だとすぐに察した。
なぜなら、精霊様と親密なだけでなく妖精様とも懇意にしておる。
しかも神話の時代にいたと言われた赤い騎士になり、黒目たちを討伐する様はまさに一騎当千。
私はこの時に思った。
いずれあの教会とぶつかってしまうだろうと。その時に、私にできることがあるなら、力になろうと自然と考えてしまった。
敬虔なる信徒というわけでもない彼をどういうわけか、ひどく信頼しているようで、まるで理由はわからない。
そうしていうちに、予想したことが訪れ悲劇に見舞う。
彼の連れ添う大事な者たちは、黒目の天使にかかり逝去されてしまう。
しかも二人もだ。
逝去した訳は、神託を受けた時に知ったものだ。
今回どういうわけか、かなり詳細な神託が降りたのだった。
稀に見る細かさで、急ぎ私はメモをとる時間が欲しい旨、お願いをしたぐらいだ。
女神様は正確に行うよう、ゆっくりとかつ丁寧にご教示いただいた。
一方的でないようなことも歴史上、初めてではないだろうか。
だからこそ、神託を受ける者と関わりがある者たちは特別で、神託の手伝いができるのはこの上ない喜びなのだ。
今まで以上に私は必死だった。
なんとかしてでも蘇生する条件を整えて、蘇生して差し上げようと突き動かされたのである。
ただし、条件がかなり高い物で苦難の道のりを告げなければならないのは、酷だと思った。
天使を殲滅して、魔人を倒すこと。
ふたつは私が出した条件というよりは、女神様からご教示いただいた内容だ。
神託は私を変え、彼を探していたところ、闇の精霊様に出逢いようやく接触し、神託を伝えると快諾してくれた。
安堵したのも束の間、すぐに殲滅をしてしまう。
そして天使を殲滅して、さらに魔人を倒すどころか、教会ですら破壊してしまう。
教会壊滅で私のいる教会が王都での唯一の物となった。
約束を果たした男は、教会にやってくると証左となるアイテムを私に差し出す。
たしかに魔人の物だとわかり、すでに石棺に寝かせていた二人に蘇生を行う。
ある意味、女神様が条件出しをして行う物であるから、失敗はまずない。
命の危機がないことだけは、内心安堵していた。
おそらく、失敗したら私の存在も教会も王都ですら、チリひとつ残らないだろう。
現実というのは、無慈悲で女神様の試練と愛で満ち溢れており、実に素晴らしい物だ。
こうして無事成功して感謝されたのち、彼らは帰っていった。
なんとも騒がしい数日だったのだろうか。
まるで一生分の魂の力を使い果たしたと感じるぐらい、疲れてしまった。
まだ伝えることと、渡す物が別途あったので後日来てもらうことにした。
――不思議だ。
無事本日、神託で言われた品を渡し終えると、司祭としての責務がやっと終えたと思いを巡らせられた。
京也と呼ばれる男の評価は一体何なのかと、司祭は考えていた。
間違っても天使ではないし、悪魔でもなければ、魔人でもない。
かというと無能で無害な人でもない。
間違いなく言えるのは、控え目に語られすぎている。
ダンジョンを攻略して、狂乱の天使を討伐し、魔人を倒した男は誰が見ても無能なわけがない。
起こるどの出来事もまるで運命かのように、吸い寄せられ導かれている。
”最後に運命が味方”するのは、この男だけかもしれない……。
――運命は勇者に味方する。
かつて神話時代に降臨したと言われる本物の勇者ではないかと、司祭は目を細めて京也の去りゆく背中を見ていた……。
今後の旅路に、幸あれと。
――その一方、京也たちは。
「京也、ここのダンジョンは攻略しないん?」
闇精霊のルゥナはいつになく、攻略を気にしていた。
「ああ。後でいつでもこれるからな。先に召喚の話を奴から聞きたい」
納得したのか、頭を上下に動かして頷く。
「キョウ、もし帰れるとしたら帰っちゃうの?」
リムルは逆に心配そうな目で俺をみる。
ところがそんことは心配ないことを、今一度ハッキリと伝えておくことにした。
未練などあるわけもないし、今は仲間が大事だ。
「……いや。それは、ないな」
「本当に?」
「リムルとルゥナそれとアリッサがいる場所の方が大事だ。それにまだお礼参りすら終わらせていないからな」
リムルは満面の笑みで嬉しそうに頷く。
「わ、私のことは気にしなくても、いいんだぞ……」
冷静沈着を装っているアリッサがどこか可愛らしい。
いつ頃から、これほど親しみを持っていたんだろうとふと思った。
「レベル上げより仲間の方が大事だ。だから、共に歩みたい」
「そ、そうか……。ムリしなくてもいいんだぞ」
「ああ。ムリはしないさ」
アリッサも耳を赤くしながら、納得してくれた様子だ。
「ねね。それでも京也のことだから、闇レベルは次の段階はまだ狙うんだよね? イヒヒヒ」
またルゥナは悪そうな笑み全開だ。
「もちろん。次の国が問題なさそうなら、少しレベル上げもするか」
「あたしはその方が安全だと思うな。あたしたちはまだまだだからね。アハッ」
刀を所持する侍風の勇者。
彼女のいる国へ足を運ぶ。俺のいた故郷である日本にどうやら似た国らしい。
どこか久しぶりに、米でも食いたいぞと内心思う。
その昔、召喚された勇者が起こした国らしいけど、いつの時代の勇者だか気になる。
そのあたりも興味があるので、楽しみでならない。
さらにみたらし団子は好物なので、食べたいと思いつつ、皆も楽しみしている。
アルベベ王国までは殺伐としすぎたので、少しは楽しみたい。
教会とのトラブルで王都の教会周辺は壊滅騒ぎが起きているけど、そんなことは俺の範疇でもないし、ギルドマスターからもとくに何も言われなく、言ってもこなかった。
俺的には問題なしと軽く考えることにした。
あと最大の目的は、召喚についての情報を得るためにいくことだ。
アリアナが死の間際に嘘をつくとは考えずらいし、意味もない。
ゆえに信憑性はかなり高いと考えている。
もちろん召喚の確認や食べ物以外にも、ダンジョン攻略を本気で行こうと考えている。
俺たちは、楽しげに次の王国カミナリモンへと向かった。
次回、第三章『運命』次の勇者のいる国へ
かねて、別の派閥である得体のしれない天使を扱う教会には困り果てていた。
数十年も王国の地に根を下ろして活動をつづけており、今や王都の中心と言える力を持つようになっていた。
本来、女神様が世界の始祖であり、魔力を司る神でもあるはずなのに、皆力を求めて別の派閥に傾倒してしまったと聞く。
私の代でとうとう一人になってしまい、他に頼るも者なく旧教会を守り続けてきた。
何も圧力はかからないものの、日増しに信仰する者は減り続け、とうとう私以外いなくなってしまい大分時が経った。
「はぁ……。なんとも嘆かわしい」
王都はダンジョンにより栄えているのも理解はしているし、どうしても攻略のために、力が必要なことも理解はしている。
魔獣を倒すために力を求め、信仰を変えるとは何とも愚かな行為であるのだろう。
しかも、神の御使いである天使様を模して、異形を作り出すなど言語道断である。
さらに魔人を抱えるなど見境なく力を求め続けてもはや、魔人信仰と言っても過言ではない。
ところがふとしたきっかけで、不思議な者と私は出会った。
土地柄、どうしたって耳にしてしまう探索者たちの話。
無能と呼ばれて、魔力どころかレベルもゼロの者が、ダンジョンを制覇したと聞く。
私もかつては探索者であったので思いを馳せる。
レベルも魔力もゼロの者が制覇するようなことは、本当に可能なのかと疑問が頭をよぎる。
ところが勇者を探しに来たという者は、途轍もない何かを持つ者だとすぐに察した。
なぜなら、精霊様と親密なだけでなく妖精様とも懇意にしておる。
しかも神話の時代にいたと言われた赤い騎士になり、黒目たちを討伐する様はまさに一騎当千。
私はこの時に思った。
いずれあの教会とぶつかってしまうだろうと。その時に、私にできることがあるなら、力になろうと自然と考えてしまった。
敬虔なる信徒というわけでもない彼をどういうわけか、ひどく信頼しているようで、まるで理由はわからない。
そうしていうちに、予想したことが訪れ悲劇に見舞う。
彼の連れ添う大事な者たちは、黒目の天使にかかり逝去されてしまう。
しかも二人もだ。
逝去した訳は、神託を受けた時に知ったものだ。
今回どういうわけか、かなり詳細な神託が降りたのだった。
稀に見る細かさで、急ぎ私はメモをとる時間が欲しい旨、お願いをしたぐらいだ。
女神様は正確に行うよう、ゆっくりとかつ丁寧にご教示いただいた。
一方的でないようなことも歴史上、初めてではないだろうか。
だからこそ、神託を受ける者と関わりがある者たちは特別で、神託の手伝いができるのはこの上ない喜びなのだ。
今まで以上に私は必死だった。
なんとかしてでも蘇生する条件を整えて、蘇生して差し上げようと突き動かされたのである。
ただし、条件がかなり高い物で苦難の道のりを告げなければならないのは、酷だと思った。
天使を殲滅して、魔人を倒すこと。
ふたつは私が出した条件というよりは、女神様からご教示いただいた内容だ。
神託は私を変え、彼を探していたところ、闇の精霊様に出逢いようやく接触し、神託を伝えると快諾してくれた。
安堵したのも束の間、すぐに殲滅をしてしまう。
そして天使を殲滅して、さらに魔人を倒すどころか、教会ですら破壊してしまう。
教会壊滅で私のいる教会が王都での唯一の物となった。
約束を果たした男は、教会にやってくると証左となるアイテムを私に差し出す。
たしかに魔人の物だとわかり、すでに石棺に寝かせていた二人に蘇生を行う。
ある意味、女神様が条件出しをして行う物であるから、失敗はまずない。
命の危機がないことだけは、内心安堵していた。
おそらく、失敗したら私の存在も教会も王都ですら、チリひとつ残らないだろう。
現実というのは、無慈悲で女神様の試練と愛で満ち溢れており、実に素晴らしい物だ。
こうして無事成功して感謝されたのち、彼らは帰っていった。
なんとも騒がしい数日だったのだろうか。
まるで一生分の魂の力を使い果たしたと感じるぐらい、疲れてしまった。
まだ伝えることと、渡す物が別途あったので後日来てもらうことにした。
――不思議だ。
無事本日、神託で言われた品を渡し終えると、司祭としての責務がやっと終えたと思いを巡らせられた。
京也と呼ばれる男の評価は一体何なのかと、司祭は考えていた。
間違っても天使ではないし、悪魔でもなければ、魔人でもない。
かというと無能で無害な人でもない。
間違いなく言えるのは、控え目に語られすぎている。
ダンジョンを攻略して、狂乱の天使を討伐し、魔人を倒した男は誰が見ても無能なわけがない。
起こるどの出来事もまるで運命かのように、吸い寄せられ導かれている。
”最後に運命が味方”するのは、この男だけかもしれない……。
――運命は勇者に味方する。
かつて神話時代に降臨したと言われる本物の勇者ではないかと、司祭は目を細めて京也の去りゆく背中を見ていた……。
今後の旅路に、幸あれと。
――その一方、京也たちは。
「京也、ここのダンジョンは攻略しないん?」
闇精霊のルゥナはいつになく、攻略を気にしていた。
「ああ。後でいつでもこれるからな。先に召喚の話を奴から聞きたい」
納得したのか、頭を上下に動かして頷く。
「キョウ、もし帰れるとしたら帰っちゃうの?」
リムルは逆に心配そうな目で俺をみる。
ところがそんことは心配ないことを、今一度ハッキリと伝えておくことにした。
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「……いや。それは、ないな」
「本当に?」
「リムルとルゥナそれとアリッサがいる場所の方が大事だ。それにまだお礼参りすら終わらせていないからな」
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「そ、そうか……。ムリしなくてもいいんだぞ」
「ああ。ムリはしないさ」
アリッサも耳を赤くしながら、納得してくれた様子だ。
「ねね。それでも京也のことだから、闇レベルは次の段階はまだ狙うんだよね? イヒヒヒ」
またルゥナは悪そうな笑み全開だ。
「もちろん。次の国が問題なさそうなら、少しレベル上げもするか」
「あたしはその方が安全だと思うな。あたしたちはまだまだだからね。アハッ」
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その昔、召喚された勇者が起こした国らしいけど、いつの時代の勇者だか気になる。
そのあたりも興味があるので、楽しみでならない。
さらにみたらし団子は好物なので、食べたいと思いつつ、皆も楽しみしている。
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俺的には問題なしと軽く考えることにした。
あと最大の目的は、召喚についての情報を得るためにいくことだ。
アリアナが死の間際に嘘をつくとは考えずらいし、意味もない。
ゆえに信憑性はかなり高いと考えている。
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