異世界転生してBL漫画描いてたら幼馴染に迫られた

はちも

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18話

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ノーバートに案内された部屋は、昔二人で寝起きしていた部屋だった。
王子の部屋のリビングに直結した扉も、昔のままだ。
でも、室内にベッドは一つ。
BL漫画とかでよく見る、べらぼうに広いベッド……ではなく、ごく普通のセミダブルサイズ。
僕一人なら十分なサイズだ。

あとはやたらとでかいデスクと、本棚よりも棚板の多い収納棚が壁に沿っていくつか。
小さなキッチンもある。二人掛けのダイニングテーブル。

完全に一人部屋だ。

部屋の仕様に驚いて、僕はノーバートを見る。

まー、満足そうな顔してら。
僕のこの驚いた顔は、想定通りだったらしい。
心なしかドヤ顔にも見える。

「俺の部屋は隣だ。以前はミシェル達が使っていたな」
「えっ? じゃあミシェル達は今どこに?」
「成人を機に、王宮内の寮に移った」

へー。
ノーバートによると、子供の頃の横並びの部屋は、侍従と護衛騎士の分を残して、他はもう誰も使っていないらしい。

「エリアスの私物は運び込んである。
数日は部屋の整理と、この場に慣れる期間に充てて構わないそうだ」
「それはありがたいけど、その間王子のお世話はどうするの? 前任は更迭したんでしょ?」

以前、僕の後任として入った侍従は、そりゃあもう王子の権威を笠に着て、裏でやりたい放題だったようだ。
仕事さえしていればある程度は目をつぶってもらえていたのに、気付かれていないと誤解していたらしい。

あの抜け目ない王子が、そんな訳ないのにな。

限度を超えたから、今は貴族の身分からも追い出されて、炭鉱労働者だそうだ。
貴族令息が、あの重労働と気性荒めの炭鉱夫に揉まれて、無事に済めばいいけどね。

「殿下はある程度ご自身でなされるからな。必要なら俺やミシェル、ルートがフォローする」

今までもそうしてたんだって。
あれ? じゃあ、前任者ってなんの仕事してたんだ?

僕の疑問は素直に顔に出ていたらしく、ノーバートは苦笑いだった。

「やることは基本子供の頃から変わらないが、改めて殿下から説明がある。それまでは体を休めてくれとのことだ」

「わかった。一応先に王子の基本的なタイムスケジュールだけ欲しいな。
あとついでに聞いとくけど、部屋は一緒でなくていいの?」

気になりすぎたけど、聞くのは恥ずかしいし、なんなら残念そうに思われるのも嫌だったから、もののついでみたいな顔でツルッと口にする。

「そのつもりではあったし、途中まではそのつもりで用意したんだが、直前で殿下から待ったがかかってな」

ノーバートは少し遠い目をする。

「侍従と護衛が部屋に閉じ籠もって出てこなくなったら、流石に困るかなあ、だそうだ」

……どんだけやる気満々に部屋の準備してんだよ。
待ったをかけてくれて助かった。

まあ、僕もきちんと絆されてる訳だし?
ノーバートとそんな仲になるのも、まあ……やぶさかではないけどさあ。
まだちょっと気持ちは追いつかないしな。

ざっ、残念なんかじゃ、ないんだからね!

「それに、エリアスは絵物語も描きたいのだろう? 一人部屋でないと、落ち着かないのではないかと、気付いてな」

わー。なんか嬉しいな。
彼氏に創作を認められてる感じ。

前世の女友達や創作仲間の中にも、否定的な反応をされたって話してた子がいたもんな。
彼氏に仄めかしたら、微妙な反応されたとか、バレてやめるように言われたとか。

「……俺も物語の続きが気になるしな」

マジでーーー!?

ちょっ! 僕、この世界に腐男子生み出しちゃった感じ!?
理解あるどころか、取り込めたのかーっ!
ちょっと恥ずかしそうに言うノーバートが、性癖にぶっ刺さってくるんだけど!

心の中で叫び倒してたら、鼻息の荒さが表に出ていたらしい。
ノーバートが、宥めるように僕の頭をぽふぽふ撫でてきた。

彼氏の理解に、まさかの同志誕生。僕はニコニコご機嫌でノーバートを見上げる。

と、ノーバートの腕の中に閉じ込められた。
衝動で動くの、ほんとやめてよー!

……とは思っても、王都に来てやっと触れたノーバートの熱に、結局僕も腕を回して抱き返してしまった。
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みんなの感想(1件)

ころころたまご

面白くて一気読みさせていただきました!
みんな楽しいキャラで好きです。続きを楽しみにお待ちしてます。

2026.02.11 はちも

感想ありがとうございます!
一気読みしていただけて、とても嬉しいです。
キャラクターたちを好きと言ってもらえて、励みになります。
続きも楽しんでいただけるように頑張りますね。

解除

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