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【第一章・彷 徨 う 混 沌】
PROLOGUE ~Distortion×Reincarnation~ ③
しおりを挟む無論現実はマンガみたいにハッピーエンドでは終わらず
すぐ他の子が 「標的」 になってたけどね。
悪いがその子を救うほどオレは聖人君子ではないし
精神的な余裕もなかった。
大体それは本来教師の仕事なんだから後は放っておいた。
何でオレが自分を助けてくれなかったヤツの尻拭いを
わざわざしてやらなきゃならんのか、
文字通り中二でそんとき中三だぜ?
悪いヤツが本当に裁かれないという真実を知ってしまったからかな、
『所詮この世は弱肉強食』 とはよく言ったもんだ。
だから最初に言ったのよ、オレはオカシイって。
ただ今でも疑問なのが、 そのイジメられてる真っ最中にも
「友達」 いたのよね、何と女子にも! こんなオレなのに。
そんなヤツと仲良くしてたら自分だって危ないのに何でだろうね?
特に女子はオレの存在を汚物そのものとして扱い、
肩でも触れようものならこの世の終わりみたいな叫び声をあげて
泣き出すヤツまでいたのに、 その娘(とその友達)だけは
何故か一度もそのようにオレを扱わなかった。
別にオレ同様イジメられてた娘でもなければ、
見た目も可愛い部類に入る娘よ?
クラスのカーストも下じゃなかったし
眼鏡で少しオタっぽかったけど。
まぁ好きなマンガやゲームや音楽やで話が合って
それ以上の意味なんてなんもないんだろうけどさ。
優しい子だったんだろうね、 男も女も。
本当思い出したくもない地獄みたいな場所だったんだけどさ、
クラス替えでその娘と離れるまでの僅かな期間、
初めて 「学校行くの楽しい」 って想えたのよ。
……長々語ってしまって悪いね。
オレ自身も好きで語ってるわけではなく、
なんか所謂、 「走馬灯」 というヤツらしいのよ。
ベタに眼の前でピンクのボールを追いかけてた女の子が
道路に飛び出してきちゃってね。
そんでこれまたベタにその子に向かって
狙いを済ましたように赤いスカしたスポーツカーが
猛スピードで爆走してきやがって、
咄嗟に走って手でその子を突き飛ばした瞬間に
思いっきり跳ね飛ばされたってわけ。
車とかボールの色とかどうでもいいこと覚えてるもんだと思うが、
もう脳細胞が死にかけててなんか思考が色々ランダムってんのかもね。
周囲の群衆に全然似合わねー茶髪の男が 「オレは悪くねー!」 って
必死にアピールしてるし横のケバイ女は
「このバカが飛び出してきた!」 と蒼白な顔で連発している。
いや、どう考えても法定速度、倍はオーバーしてたんだがね。
そうじゃなきゃ今オレの上半身と下半身が
さよならしかかってるわけないでしょ?
そういやブレーキかける素振りすらなかったなこのガキャア。
スマホでもいじくってたのか横のクソ女とイチャついてたのか、
いずれにせよわんさかいる野次馬が誰も寄ってこないのは、
絵的に相当グロイ状態になってるんだろうね。
あと、 臭い、とか?
まぁいいや、もう動かない首の代わりに這わせた視線の隅。
母親らしき女性に抱きついて泣きじゃくってる女の子が、
もうおそらくは人間の原形を留めてないであろうオレを指差し、
その人は何度も何度もこちらに頭を下げている。
あぁ~、いいッスよ別に。
元々そんな上等な人間じゃないし身体が勝手に動いただけ。
相手がキモイおっさんだったら多分助けなかっただろうし。
無事なら、それでいいんだ。
後悔とか未練とか恐怖とか、
もう重要な器官が幾つもブッ壊れてるから不思議と何も感じない。
某鷹の団長とかこんな感じだったのかね、
まぁオレは誰も生贄に捧げてないが。
ふぅ、 あぁ、 あぁ~あ、 まぁ、 いいだろ。
オレにしちゃあ、 上出来だ。
最後に、 泣いてくれてる人間が、 二人もいる。
全身痛いの通り越して、 寒いけど、 なんだかちょっと、 温かい。
某マンガじゃない、 けど、
「最後の最後、 あったけぇ……」 って、 ヤツ、 かな?
これで、 いい。
多分、 これで、 良かった、 んだよ。
きっと……
嗚呼、 でも、 某狩人のマンガ、
最後まで、 読みたかった、 かな。
なんて、 ね。
『CREATION OF THE WORLD!』
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