【ZODIAC PARADOX EXTREAM/CHAOSPHERE!】 ~戯題・愛のままにわがままに 魔皇少女は異世界に屈しない!~ 

沙波羅 或珂

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【第一章・彷 徨 う 混 沌】

Ж-12 樹 海 ノ 異 図 ~Disaster Of Green~ ④

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 おい? お前達? 莫迦みたいに見上げてるだけでいいの?
 オレが両手をかざしたまま歩み寄ると
ようやく我に返ったのか一斉に飛び掛かって来る。
 オレは口元に浮かんでいる笑みを深めた。
 軟体がしなる音、 
周囲にそんな柔らかいモノは存在しない筈なのに
ある種狂暴な緊迫を以て獣達に襲い掛かる。
 ヤツ等にそれを避ける術は皆無だった、
いくら敏捷びんしょうとはいえ、 
背後からの奇襲すら察知出来る野性本能とはいえ、
回避圏全域、 全方位から襲来する
かわすコトは不可能!

 大きく蛇行した樹の枝、 ほつれて薄刃状になった樹皮、
捻じれて飴細工のように歪む幹、 地中から撥ね上がる樹根、
更に網の目に変容した蔓、 文字通り群がるように延びる草叢くさむら
 正に視界に存在する全て、 樹海のスベテが明確な意志の下
生命の奔流ほんりゅうさらけ出す!
 コレが 『原初魔導/樹海ノ異図』  
射程圏内のを、 自由に操り動かすコトが出来る!
 伏の存在に気付けたのは、
魔氣が魔那と同調する際、 周囲の異物を感じ取ったため。
 魔物が正々堂々 「一騎打ち」 なんてするわけがない、
ピンチになったら仲間呼んで不意打ちかますに違いないという
オレの性格の悪さが生んだ予測策略対処魔導だ。

「いつもの縄張りに、 縛られた気分はどうだい?」

 オレは地面に刺していた槍を肩に担ぎ、
トントンしながら身動き出来ない獣共に歩み寄る。
 四肢、 胴体、 顎、 更には尻尾まで雁字搦がんじがらめにされた
虎が牙の隙間から忌々しそうに呻りを漏らす。
 本来なら今の拘束を容易く切断出来る筈の爪や牙も、
ソレが対象に振るえなければ無用の長物、
そして強靭な四肢もその力の基点ツボを抑えられていれば
型無しに過ぎない。

 更に加えれば絡みついた枝からは
多量の樹脂じゅしにじみ出しており、 蔓や草からは微細なとげが、 
一本一本の殺傷力は低いとしても
無理に動けば引き締まるし擦り切れる、
それがより封縛を強固にしているのだ。
 何とか抜け出そうとしてるけど無駄無駄無駄。
 そうじゃなきゃオレが近づくわけないじゃん。
 軽く指先を弾くと、 拘束が伸びて
ちょうど良い位置に雁首がんくびが並ぶ。
 ジワジワ甚振いたぶる趣味は無い、 一撃で終わらせる。
 再度脳裏に喚起コールされる、『想念詠唱サイレント・ヴォイス
 でもソレは終幕への繋ぎに過ぎない。



〘CAUTION!〙



      ~§溢れいず晩鐘ばんしょうを織り上げ§~

        ~§其の想いを奏でよ§~



 標的とは別に、 右手の槍に絡みつく樹海の魔導、
おびただしい密度でむらがる樹の蔓や樹幹。
 ソレは即座に取り込まれ、 断頭に適した異容カタチを織り上げる。
追奏詠唱エコー・カノン
 既に発動した魔導に追加効果を乗せる
魔 皇 種 源 泉サタン・オリジン】 『万魔殿パンデモニウム』から派生した
魔導異能ウィード・フォース
 手にした槍は、 翡翠ひすいがかった色彩の 『大剣』 へと変貌する。




       ~§いつくしみ、 しいするように§~ 

       『樹 海 フォレスト・ノ 牙ブレードッッッッ!!!!』





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