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【第一章・彷 徨 う 混 沌】
Ж-16 原 罪 の 蹂 躙 ~Genocide Scream~ ④
しおりを挟む「落ちてたモン拾って何が悪ぃんだ?
こンなとこで食材造りなんてしてるからだろうが、
低ランクのド素人が」
首を屈めて凄んでくるが、 どうでもいい。
周りがバッシュ! と諫めるがそれ以上は何もしない。
「だから、 やるって言ってんだろ……
オレ達の拠点だ。 用が済んだならとっとと出てってくれ……」
「ハァ~? 聞こえね~なぁ~」
元の世界で何度か聞いた言葉と同時に、
ローブの襟元を掴んで凄まれるが、 心底どうでもよかった。
(いいじゃん、 所詮魔物なんだし。
アイツ等が逃げなかったのが悪いんだろ?
先に襲い掛かったのかもしれないし。
弱肉強食。 弱肉強食。
オレがさっきまでやってきたのと何が違う?
ギルドの討伐クエストってヤツかもしれない。
大体会ってまだ一日も経ってねーんだぞ?
散々まとわりつかれて鬱陶しかっただろ?)
頭が、 痛い。
(どうでもいいじゃん関係ないじゃんザコがただ死んだだけじゃん
なあなあなあ?)
頭が痛い!
「やめろって!」
青頭が間に入って引き離されたが、 別に本気で怒ってる感じじゃない。
弱みでも握られてんの? それとも単純にヘタレなだけ?
どーでもいーけど尻打ったわ、 イテテ。
っつかオレ何やってんの?
何でこんなヤツらに絡まれてるわけ?
「でもさぁ~、 その娘も態度悪くない?
ここでソロの独り潜りなんかやってんならどうせ底辺のFランでしょ?
なのに礼儀がなってないよ。 こちとらBランクに上がったばっかなのに」
「おい! 聞いてんのかよ!」
スライムの残骸を掻き集めるオレの尻が蹴飛ばされる、
今度は止めねーのかよ。
でも、 アレ? 何か全然腹立たない。 何でだ?
まぁいいや、 心底どうでもいい。
解ったらいい加減消えてくれ。
今ならまだ見逃してやるから――!
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