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【第二章・叛 逆 の 双 星】
Ж-21 踊る異世界議場 ~Cold Extrapiece~ ②
しおりを挟む「んでさ、 単刀直入に訊くけど、
爺ちゃん以外に “神託” の異能を持ってるヤツってどれくらい居る?
あとその精度っていうか、 具体的にどーゆー形態で預言が降りてくるの?
そこらへんはその当人からきっちり確認しておきたいんだけど」
単純に異能の 「説明」 だけならアビスで事足りる。
でもそこから派生する無数の 「因果関係」 は
当事者に直接訊かないと明確な結論は不可能。
おそらくもうオレらは (ってかオレが) お尋ね者だろうけど、
その存在が知られるのと実際に動くヤツはまた別。
預言だろうが予知だろうが、 まず 「居場所」 が解らないと話にならない。
「ふむ、 稀有な異能とは云われておりますが、
この世界もまた宏うございますからな。
偶発と呼べるほど数は少なくないと想われまする。
冒険者ギルドの上位クラン、 四大教団の中枢、 国家の諮問機関、
その何れにも属さぬ者、 ともあれ一定の富と権力を有する場所には、
居ると考えてよろしいかと」
事実上、 無制限ってわけね、 となると――
「はい、 ワシの場合は後天的に、 しかも慮外に得た異能故、
己の意志で制御する事は叶いませぬ。
いつも 「夢見」 の形態を以て心象へと顕れるのですが、
言葉、 声、 感覚を得る事は能わず、
明確な時の流れも分断されておりまする。
サーシャの姿とこの集落の幻像が在らねば、
この森にアナタ様がおられる事も解らなかったでしょうな」
ふむ、 なるほど、 サーシャみたいな小さい娘が一人で歩き回るには
危険過ぎると想ってたけど、 オレらと一緒にいる映像が
予め 『預言』 で視えてたわけね。
でも、 外れたらどうする気だったんだ? このジジイ。
「御老人」
それまで黙っていた相方が佇まいを直して訪うた。
「幼き娘を、 危険に晒してまで我々との接触を図ったのは、
当然アノ娘の身を案じての事であろうな?
同じ神託を持った者にも当然、 アノ娘の姿が視えている、 と」
核心を突いたのか、 長老、 ハクエイの発する気配が緊張を孕んだ。
「その、 通りで御座います。 英霊殿。
寿命が長い故、 ハーフ・エルフの幼子は、
畸人共の間で非常に高値で取り引きされておりまする。
エルフの奴隷売買は各星界の憲章で禁じられております故、
その 「代替品」 にと。
ワシは、 若き愚かな頃は冒険者などを生業としておりましてな。
ハーフ・エルフの集落は、 そやつらにとって
降って沸いた宝の山でしかないのです」
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