【ＺＯＤＩＡＣ　ＰＡＲＡＤＯＸ　ＥＸＴＲＥＡＭ／ＣＨＡＯＳＰＨＥＲＥ！】～戯題・愛のままにわがままに魔皇少女は異世界に屈しない！～　

沙波羅　或珂

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【第二章・叛逆の双星】

Ж－２６　魔皇の爪痕～Art of Pain～ ③

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「ちょっと、声が届かなくなる位の距離まで、
サーシャ連れて隠れてて。
準備が済んだら炎か光の魔導で合図を送る。
それまでに森の出口を探しといてくれると嬉しい」

　最悪この場に放置でもいいけど、
折角やるなら最大限の効果を狙いたい。
　爺ちゃんが何か口にしようとするけどオレは無言で首を振る。
　与える情報は最小限で済ましたい、オレの顔見せただけでも大サービス。
　こ・い・つ・ら・に・は・生・き・て・て・も・ら・わ・な・き・ゃ・い・け・な・い・か・ら・。

「合図を送ったら来るのは護衛クンのどっちか一人。
残った人は村に帰ってもいいしオレの帰りを待ってもイイ。
追手には充分気を付けてね」

　落胆したようにスゴスゴと引き上げていく爺ちゃんと
何度もこっちを振り向くサーシャにちょっと罪悪感。
　何でだろうね？
　コレから行う事には全然感じないのに。
　森のありとあらゆる植物に絡み込まれて、獲物共がうごうご言ってる。
うるせーなウゴウゴルーガか！　ミカン星人ブツけんぞ！
　ヤベッ、やる事がヤるコトだからテンションオカシクなってら、
今ならハイテンション・グランプリで優勝出来るかな？
出場しねーけど。

　さて、ンじゃちゃっちゃと済ませましょうかね。
イヤだけどリーダー格の男の背後に回り込み
防具のベルトを魔爪で切って落とした後
インナーの上着を捲り上げる。
　うんうん、なかなかよさげなキ・ャ・ン・バ・ス・だ、
縦書きより横書きがよさそだね。
　ハイそれじゃあ痛かったら言ってくださいね～、
全く何の意味もありませんが～。
　彫刻刀くらいの長さに変質させた鉤爪を、
オレは肉のキャンバスに当てた。
　声にならない悲鳴、周囲の樹々から鳥ガ一斉に飛び去った。
　