【シン・ライトノベルによくあるパターン:||】

『当選系主人公』 【リクエスト】

＊接待モノの主人公を「当選系主人公」と敢えて呼称したく思います。
事実転生ボーナスなり、捨てられたダンジョンに
たまたまあった良いモノゲットなり、
或いは外れスキルが使い方次第なり、無敵のベタ惚れヒロインなり、
と枚挙にいとまが有りません。
どれもまるで『宝くじ』にでも当選した以外は
全く以って反吐の出る様な一般人ですから、
事実大半が酒池肉林でありただ欲望と鬱憤のみが行動理念で、
しかも支持率爆上げと言う他人から見れば理不尽とも言うべき仕様です。
何より―――客観的に見れば間違い無くストーリーの三話くらいでやられる
【悪役】みたいな精神性では有りませんか。
力に任せて我が世の春を乱す奴はぶち殺す………
こうでない当選系主人公は見た事がありません。
主人公と悪役が入れ替わった様な状況に、自分は辟易と憤慨を禁じ得ません。
～『外訪楠』 様～

『当選系主人公』
　実に言い得て妙である、余りにも当確過ぎて “絶妙” の域にまで達している。
　流石は我が戦友殿と称賛を送りたくなるが
主旨が変わるので控える事にしよう。
　ともあれ、昔から「ライトノベル」に
表題の『当選系主人公』は多かった。
「ある日突然空から美少女が降って来る」
のはその典型であるし、
「使い魔として異世界に召喚される」
「隣の席の少女が神のような力の持ち主」等
挙げていけばキリが無い。
正に “主人公はおまえじゃなくていい” というヤツであり、 
ソレは「ヘタレ主人公」を『名無しのモブキャラ』
と入れ替えてもストーリーは滞りなく進んだ（恋愛方面も含めて）
というワタシの『実験』からも明らかである。

　以前より『戦う事』も女にやらせ、
自分は『恋愛〇〇〇』だけしていれば良いと考える
リアルでは「ヒモ」にもなれない顔面 （自主規制） な
ラノベ作家の【妄想】には心底辟易していたが、
とうとうソレすらもメンドクサくなったようである。
『下には下がいる』『人間堕ちる時はあっという間』
とは云うがコレもまた時勢を表して妙ではある。
　あくまで『自論』だが、昔【虐め】を受けた経験があって、
その瑕疵トラウマの『反動』が
そのような描写に走らせるのではないか、とは想う。
　虐げられてチート能力に目覚めたり、
自分を侮蔑していた女子が好意を抱く、
ソレはまんま辛い時の【妄想】であるからだ。
その証拠に虐げられる描写、虐めを受ける描写は
妙にリアルでもある。

　しかし何れにせよ【傷の嘗め合い】である事には変わりないし、
ソレが万人受けするかと言えば答えは「ＮＯ」である。
　それでも書きたいなら、そのようなモノしか書けないなら
もう「勝手にしなさい」としか言う事が無い。
　最早嫌悪や憎悪を通り越して『憐れみ』すら沸いてきた、
皮肉ではなく本当に。
　現実の社会問題が、【犯罪】が放置されているという実情が、
『ライトノベルの歪み』の一端で在るという事を
改めて垣間見たという次第である。
　最早、何も信じられないのであろう、
自分自身でさえも――。