【シン・ライトノベルによくあるパターン:||】

【サイコポルノ】

　自身の『原初的英雄象』を考察していた時に
想いついた言葉であるが、
我ながら言い得て妙だと勝手に得心している。
「異世界チート」「ハズレスキル」「ざまぁ系」「追放系」
何でも良いが、要するに
【人、ブッ殺したい】のである。
　圧倒的力、武器、魔法、スキルで原形も留めないほどバラバラに。
　相手は【悪人】なんだから遠慮する必要はない。
“積極的・シャーデンフロイデ” 等と言い換えても良いが、
要するに過ちを犯した者を集団で誹謗中傷する、
【ネット炎上】と原理は同じである。

　無論、非道、卑劣な所業を行った者が
石もて追われるのはあ・る・程・度・な・ら・仕方がないと
ワタシは想うし、その事を否定するつもりもない。
　だがその「行い中傷」は決して『正義』ではないし、
ソレを主人公にヤらせていては『お話作品』にならないであろう、
と言いたいだけである。

　肉体的、精神的を問わず、人間は【暴力】に強い『快感』を覚える生き物である。
　そうでなければ先の【ネット炎上】【差別】【虐め】【戦争】は
起・こ・ら・な・い・。
　コレは【性悪説】的な考えにも準ずるモノでもあるが
ともあれ、この“暴力の快感”を『正義』だと取り違えている状態が、
表題の【サイコポルノ加虐悦楽現象】である。
　作者がキャラクターの『倫理観』を重視せず、
【細かい事はどうでもいい、面白ければ何でもいい】
等と考えると上記の状態に主人公が陥る事は多い。
　ソレは【虐め】や【麻薬】の論理であり、
【犯罪者の思考形態】となんら変わりはないからだ。
　嘗ての「ガンダムＳＥ〇Ｄ」の炎上を見るまでもなく、
読者や視聴者の『倫理観』はしっかりしているのだから
ソレを蔑ろにすれば叩かれて当然である。

　サイコパスが好き勝手に暴れて「殺し」を楽しみ、
周囲を見下して侮蔑しているにも関わらず、
きちんと「恋愛」はして時に『正義』や『使命』などの
キレイゴトは偉そうにドヤ顔で振り翳す。
　そのような話は【汚物以下】と断じざる負えないであろう。