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【感情移入が出来ない主人公Ⅱ】

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≪続き≫

 考えてもみられよ?
『ライトノベルの対象年齢層』は
中高生から20代の『若者』である。
 その『若者』が“自分を主人公”にした「おっさん」の
心理思考に『感情移入』出来るわけがない。
ましてやソコに【〇〇〇〇の】という核産業廃棄物並みに
余分なモノが不随する。
『共感』『同調』の余地は皆無であろう、
「萌えも燃えも好きなんだ~」に
同意出来る『若者』は著しく少ない。
 コレにエゴイズムやペシミズム、
マゾヒズム、サディズム、ルッキズムなども入ってきたら
もう【終わり】であろう。
 満足するのは世界中でただ一人、『作者のみ』というコトになる。
 顔は良いけど性格が悪い人間もいるが、
顔が悪くて性格は【もっと悪い】人間も厳然として存在する。
 長い年月、 “望むだけで何もしなかった” その【鬱積ルサンチマン】が、
キャラとストーリーと作者の顔に出ているのだ。
故に「言い訳がましい」ヤツが主人公になっていたりする。
云わば自己人格的な逆ギレでありソレに共感する術は無い。

 そもそも “その自分” に 『感情移入』 が出来ているのか?
 自身の低俗な「欲望」と『感情移入』はまるで違うモノである。
 故にカッコつけるな、正当化するな、自己陶酔をするな、
過剰に美化をするな、 『鏡の前の自分』を否定しても何も始まらない。
何をどうしても“自分自身”からは永久に逃れられないのだから。
 何も生まれた時から【〇〇〇〇】だったわけではないであろう、
その過程で「選択」したのは
他ならぬ『自分』である。
 自己を否定する者に読者は『感情移入』出来ない。
 ソレはその作者が『自分に』喜びも悲しみも抱いていないからだ。
【完】
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