37 / 55
おじさん、お父さん
第1話 宿泊
しおりを挟む
新見に強姦されてからというもの、蹴翔はそれ以来なぜか新見からちょっかいを出されなくなった。
特に蹴翔が父親である博に告げ口したわけでも、特別、新見を意識的に避けるようにしたわけでもなかったが、新見にとっては念願だった蹴翔の身体を征服したという達成感の反動で、急に興味が薄らいでしまった様子もあった。
しかし変化があったのは守の方だった。
あの日、新見の家で蹴翔と一緒にシャワーを浴びていたとき、蹴翔は父親の博から性教育してもらったという話を聞いて、同じセックスなのに自分が新見にされるそれとは決定的な違いがあることに気づいた。
蹴翔は自分の父親に抱かれながら身体の中にいっぱい愛情を注ぎ込んでもらったのに対して、自分は新見の大きな身体の下敷きになりながら性欲を実体化した濃密な体液の受け皿にされているだけなんだということに。
守は新見が望むときにはいつでも拒むことなく身体を提供してきた。
そのことにそれまでなんの違和感も感じていなかったのに、蹴翔が性教育されたときの話を聞き、守は気づいてしまったのだった。
それからしばらくして蹴翔が守にその話しをしたのは、ちょうど蹴翔が母親と一緒に母親側の実家に出かける数日前のことだった。
「守」
「おぉ、蹴翔」
「僕、お父さんに頼んどいたから」
「なにを?」
「この前、守が言ってた性教育のこと」
「え、お前、まじで頼んじゃったのかよ」
「うん、まじで頼んじゃった」
「蹴翔のおじさん、変な顔しなかったか?」
「変顔?」
「ちげーよ、ばーか」
「嫌がってなかったかって聞いてんの」
「はははは‥‥」
「わかってるって、それくらい」
「バカにしてんのかよ、ったく」
「ちょっと冗談言っただけ」
「僕、ちゃんと説明したよ」
「守に、僕が初めてセックスした人、お父さんだよって言ったら、すごい羨ましがってたって」
「それで、守もしてもらいって言ってるよってね」
「だからさ、ね、ね」
「やってもらいなよ、守も僕のお父さんに性教育」
「え!」
「あ?」
「う、うん‥‥」
「いやだった?」
「僕のお父さんこと、ほんとは嫌いだった?」
「そんなことねーよ!」
「俺、蹴翔のおじさん、大好きだし」
「もし俺にほんとに性教育してくれんなら、そりゃあ嬉しいし」
「だってさ、俺なんかコーチだぜコーチ、お前も知ってるだろ、コーチのあの太っといやつ」
「しかも4年のときだったんだぜ、初めてしたの」
守は冗談まじりに話をはぐらかした。
「ねぇ、守」
「?」
「守、まだコーチのこと好きなの?」
「んー‥‥、わかんね」
「でもさ、服脱いでいろいろしてもらうじゃん、コーチに」
「それはそれで気持ちよかったし、だから俺、そのお返しでお尻に挿れさせてあげないと悪いかなって思ったんだよな」
「あとさコーチから、いいよな、って言われちゃって断れなくなっちゃった部分もあるし」
「でもさ、俺、今までのそういうことがさ、なんか違くね?って思っちゃったんだよ、蹴翔の話し聞いて」
「蹴翔の場合はさ、別に蹴翔のおじさんが気持ち良くなりたくて性教育したんじゃないんだよな、って思って」
「そういうの、ちょっと羨ましいなって」
「守さぁ、もうキッパリやめちゃえば?」
「なにを?」
「コーチとそういうことするの」
「それな‥‥」
守は博に抱いてもらえば自分の気持ちにも整理がつきそうな気がしていたが、それは蹴翔の前ではそれは口にしなかった。
「ところでさ、蹴翔お前、言ったの? お父さんに」
「この前、コーチからされたこと」
「ううん、言ってない」
「そっか‥‥」
「だって言ったってややこしくなるだけじゃん」
「だよな」
「あんないいお父さん、悲しませちゃダメっしょ」
「うん‥‥」
「俺、羨ましいよ、お前んちのおじさん」
「かっこよくて優しくて、お前のとこ大事にしてて」
「本当にそう思う?」
「うん、思ってる」
「だったら決まりだね」
「性教育の話し」
「うん、分かった」
「ありがとな、蹴翔」
「いいって、そんなの」
「で、いつ行けばいい?」
「んとね、僕とお母さんが、お母さんの実家に行く日」
「お母さんの方の実家?」
「うん、1週間くらい留守にするから、そのときがいい」
「なにかあるのか?」
「ちょっとしたお祭り?なのかな」
「そういえば蹴翔、確かに前に言ってたな」
「コーチんちで2人でシャワー浴びてるとき、お祭りで大役やるとかって」
「そう、その日」
「お父さんしかいないから、その日に泊まりにくるのがいいよ」
「そしたらゆっくり性教育できるから」
これがあの日の帰り道、蹴翔が言っていた「いい考え」なのだった。
一方で博の方はといえば、博自身も面識のある守に性教育して欲しいと蹴翔から言われたとき、正直、戸惑った。
もちろんそれは、守の希望でもあるともちゃんと説明を聞かされてもいた。
しかし息子の親友である守にそんなことをしてもいいのだろうか。
何より気がかりだったのは、既に新見という成人男性と肉体関係を持ちながら、さらに別の大人に身体を抱かれることで守本人が望んでいることは真逆の影響が出ないかどうかということだった。
「蹴翔、話は分かった」
「お母さんとお前が留守の間、守くんをここに泊めてもいい」
「ただし性教育するかどうかまでは約束できない」
「それでいいな」
「うん、分かった」
「あと、このことはお母さんには絶対に内緒にしときなさい」
「うん、そうだね」
「僕もそう思う」
そうしてその日は訪れたのだった。
「こんばんはー」
「やあ、守くん、よく来たね」
そう言って博は守を笑顔で迎え入れた。
「聞いてると思うけど、蹴翔はいないからね」
「うん、聞いてる」
「いつ出かけたの?」
「今朝、早くにね」
「蹴翔のお母さんの方のおじいちゃんちに行ってるんでしょ?」
「ああ、そうだよ」
「向こうで用事をすませたら帰ってくるよ」
「お祭りの主役やるんだよね?」
「お祭りというか儀式というか、まぁ昔からのちょっとした風習みたいなのがあってね」
「蹴翔はそこで主役というか、でもまぁ確かに大事な役を仰せつかったんだよ」
「大事な役?」
「ああ、お稚児さんみたいな感じかな?」
「昔からの習わしでね、お稚児さんとして立派に務めを果たすのはとても大事なことらしい」
「それより守くん、念のために聞くけど、今日は家に泊まっていくってことでいいのかな?」
それはもちろん、性教育についての守の意志の確認だった。
「はい、そのつもりで来たので」
「親にも、今日は蹴翔んちに泊まるからって言ってあるし」
そのつもりで来た。
守は確かにそう言った。
「そのつもり」とは、要するに自分に性教育してもらうためであると、博ももちろん理解していた。
しかし実の子ではない、言うなれば普通の6年生の男の子にそういった行為をするのは、性教育というよりはむしろ単なる肛門性交なだけではないかと、博は自分で自分を少し疑って見ていた。
特に蹴翔が父親である博に告げ口したわけでも、特別、新見を意識的に避けるようにしたわけでもなかったが、新見にとっては念願だった蹴翔の身体を征服したという達成感の反動で、急に興味が薄らいでしまった様子もあった。
しかし変化があったのは守の方だった。
あの日、新見の家で蹴翔と一緒にシャワーを浴びていたとき、蹴翔は父親の博から性教育してもらったという話を聞いて、同じセックスなのに自分が新見にされるそれとは決定的な違いがあることに気づいた。
蹴翔は自分の父親に抱かれながら身体の中にいっぱい愛情を注ぎ込んでもらったのに対して、自分は新見の大きな身体の下敷きになりながら性欲を実体化した濃密な体液の受け皿にされているだけなんだということに。
守は新見が望むときにはいつでも拒むことなく身体を提供してきた。
そのことにそれまでなんの違和感も感じていなかったのに、蹴翔が性教育されたときの話を聞き、守は気づいてしまったのだった。
それからしばらくして蹴翔が守にその話しをしたのは、ちょうど蹴翔が母親と一緒に母親側の実家に出かける数日前のことだった。
「守」
「おぉ、蹴翔」
「僕、お父さんに頼んどいたから」
「なにを?」
「この前、守が言ってた性教育のこと」
「え、お前、まじで頼んじゃったのかよ」
「うん、まじで頼んじゃった」
「蹴翔のおじさん、変な顔しなかったか?」
「変顔?」
「ちげーよ、ばーか」
「嫌がってなかったかって聞いてんの」
「はははは‥‥」
「わかってるって、それくらい」
「バカにしてんのかよ、ったく」
「ちょっと冗談言っただけ」
「僕、ちゃんと説明したよ」
「守に、僕が初めてセックスした人、お父さんだよって言ったら、すごい羨ましがってたって」
「それで、守もしてもらいって言ってるよってね」
「だからさ、ね、ね」
「やってもらいなよ、守も僕のお父さんに性教育」
「え!」
「あ?」
「う、うん‥‥」
「いやだった?」
「僕のお父さんこと、ほんとは嫌いだった?」
「そんなことねーよ!」
「俺、蹴翔のおじさん、大好きだし」
「もし俺にほんとに性教育してくれんなら、そりゃあ嬉しいし」
「だってさ、俺なんかコーチだぜコーチ、お前も知ってるだろ、コーチのあの太っといやつ」
「しかも4年のときだったんだぜ、初めてしたの」
守は冗談まじりに話をはぐらかした。
「ねぇ、守」
「?」
「守、まだコーチのこと好きなの?」
「んー‥‥、わかんね」
「でもさ、服脱いでいろいろしてもらうじゃん、コーチに」
「それはそれで気持ちよかったし、だから俺、そのお返しでお尻に挿れさせてあげないと悪いかなって思ったんだよな」
「あとさコーチから、いいよな、って言われちゃって断れなくなっちゃった部分もあるし」
「でもさ、俺、今までのそういうことがさ、なんか違くね?って思っちゃったんだよ、蹴翔の話し聞いて」
「蹴翔の場合はさ、別に蹴翔のおじさんが気持ち良くなりたくて性教育したんじゃないんだよな、って思って」
「そういうの、ちょっと羨ましいなって」
「守さぁ、もうキッパリやめちゃえば?」
「なにを?」
「コーチとそういうことするの」
「それな‥‥」
守は博に抱いてもらえば自分の気持ちにも整理がつきそうな気がしていたが、それは蹴翔の前ではそれは口にしなかった。
「ところでさ、蹴翔お前、言ったの? お父さんに」
「この前、コーチからされたこと」
「ううん、言ってない」
「そっか‥‥」
「だって言ったってややこしくなるだけじゃん」
「だよな」
「あんないいお父さん、悲しませちゃダメっしょ」
「うん‥‥」
「俺、羨ましいよ、お前んちのおじさん」
「かっこよくて優しくて、お前のとこ大事にしてて」
「本当にそう思う?」
「うん、思ってる」
「だったら決まりだね」
「性教育の話し」
「うん、分かった」
「ありがとな、蹴翔」
「いいって、そんなの」
「で、いつ行けばいい?」
「んとね、僕とお母さんが、お母さんの実家に行く日」
「お母さんの方の実家?」
「うん、1週間くらい留守にするから、そのときがいい」
「なにかあるのか?」
「ちょっとしたお祭り?なのかな」
「そういえば蹴翔、確かに前に言ってたな」
「コーチんちで2人でシャワー浴びてるとき、お祭りで大役やるとかって」
「そう、その日」
「お父さんしかいないから、その日に泊まりにくるのがいいよ」
「そしたらゆっくり性教育できるから」
これがあの日の帰り道、蹴翔が言っていた「いい考え」なのだった。
一方で博の方はといえば、博自身も面識のある守に性教育して欲しいと蹴翔から言われたとき、正直、戸惑った。
もちろんそれは、守の希望でもあるともちゃんと説明を聞かされてもいた。
しかし息子の親友である守にそんなことをしてもいいのだろうか。
何より気がかりだったのは、既に新見という成人男性と肉体関係を持ちながら、さらに別の大人に身体を抱かれることで守本人が望んでいることは真逆の影響が出ないかどうかということだった。
「蹴翔、話は分かった」
「お母さんとお前が留守の間、守くんをここに泊めてもいい」
「ただし性教育するかどうかまでは約束できない」
「それでいいな」
「うん、分かった」
「あと、このことはお母さんには絶対に内緒にしときなさい」
「うん、そうだね」
「僕もそう思う」
そうしてその日は訪れたのだった。
「こんばんはー」
「やあ、守くん、よく来たね」
そう言って博は守を笑顔で迎え入れた。
「聞いてると思うけど、蹴翔はいないからね」
「うん、聞いてる」
「いつ出かけたの?」
「今朝、早くにね」
「蹴翔のお母さんの方のおじいちゃんちに行ってるんでしょ?」
「ああ、そうだよ」
「向こうで用事をすませたら帰ってくるよ」
「お祭りの主役やるんだよね?」
「お祭りというか儀式というか、まぁ昔からのちょっとした風習みたいなのがあってね」
「蹴翔はそこで主役というか、でもまぁ確かに大事な役を仰せつかったんだよ」
「大事な役?」
「ああ、お稚児さんみたいな感じかな?」
「昔からの習わしでね、お稚児さんとして立派に務めを果たすのはとても大事なことらしい」
「それより守くん、念のために聞くけど、今日は家に泊まっていくってことでいいのかな?」
それはもちろん、性教育についての守の意志の確認だった。
「はい、そのつもりで来たので」
「親にも、今日は蹴翔んちに泊まるからって言ってあるし」
そのつもりで来た。
守は確かにそう言った。
「そのつもり」とは、要するに自分に性教育してもらうためであると、博ももちろん理解していた。
しかし実の子ではない、言うなれば普通の6年生の男の子にそういった行為をするのは、性教育というよりはむしろ単なる肛門性交なだけではないかと、博は自分で自分を少し疑って見ていた。
10
あなたにおすすめの小説
【短編集】こども病院の日常
moa
キャラ文芸
ここの病院は、こども病院です。
18歳以下の子供が通う病院、
診療科はたくさんあります。
内科、外科、耳鼻科、歯科、皮膚科etc…
ただただ医者目線で色々な病気を治療していくだけの小説です。
恋愛要素などは一切ありません。
密着病院24時!的な感じです。
人物像などは表記していない為、読者様のご想像にお任せします。
※泣く表現、痛い表現など嫌いな方は読むのをお控えください。
歯科以外の医療知識はそこまで詳しくないのですみませんがご了承ください。
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
塾の先生を舐めてはいけません(性的な意味で)
ベータヴィレッジ 現実沈殿村落
BL
個別指導塾で講師のアルバイトを始めたが、妙にスキンシップ多めで懐いてくる生徒がいた。
そしてやがてその生徒の行為はエスカレートし、ついに一線を超えてくる――。
身体検査
RIKUTO
BL
次世代優生保護法。この世界の日本は、最適な遺伝子を残し、日本民族の優秀さを維持するとの目的で、
選ばれた青少年たちの体を徹底的に検査する。厳正な検査だというが、異常なほどに性器と排泄器の検査をするのである。それに選ばれたとある少年の全記録。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる