終わりの始まり

鐡隼人

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悠太「おい隼人!」
一人の男の子の名前が呼ばれる。
隼人「な、なに?」
その少年がおどおど返事をすると、
悠太「お前、花香に嫌がらせをしただろ!」
隼人「え?何のこと?」
訳が分からず、真顔になって返答した。しかし、その表情が悠太の感に触ったらしく、
悠太「調子に乗ってんじゃねぇぞ!」
隼人「うわっ!」
本気のパンチで頬を殴られてしまった。
悠太「お前に嫌がらせを受けていま花香が泣いてるんだよ!」
しかし、未だに意味がわからない。自分がいつ嫌がらせをしたのか、花香に直接聞いてみる。
隼人「ねぇ、花香?僕何かした?」
すると花香が、
花香「汚い!近ずかないで!」
隼人「そんな…僕が何をしたって言うんだよ…」
花香「気持ち悪いから早く私の視界から消えて!ほんとにウザイから」
花香が言うと、
隼人「本当に…何も知らないのに!」
隼人はその場から逃げ出してしまった。隼人の居なくなった教室では、
悠太「ワーハッハッハ。あいつ、まんまと騙されやがった。ほんとに馬鹿だな~。」
花香「ほんとにキモいよね。あ~スッキリした。」
教室中から笑い声が聞こえる。
放課後、誰もいなくなった教室に戻り、荷物を持って帰ろうとしていたら、荷物が無くなっていた。教室中を探していると、
隼人「こんな所に…」
隼人のバッグはゴミ箱に入っていた。
嫌な気持ちになりつつも、家に帰る事にした。
隼人「ただいま」
すると仕事が早く終わったのか、お父さんが帰ってきていた。
父「おい隼人。ちょっとこっちに来い。」
父に呼ばれたのでリビングに行くと、
父「お前の顔を見てるとムカつくんだよ」
そういうと父は拳を振り上げ、隼人に言った。
父「お前がいなければこんなにムカつかなくて済むんだよ。」
父は隼人の顔を殴りつけた。
隼人「痛い!」
父「お前はせめて俺のストレス発散の道具になれ」
それからどれぐらいの時間か、1分か?1時間か?時間感覚が無くなるほどに隼人は殴られた。
隼人「うぅ…」
しばらく殴られて、蹴られて、そんな事が繰り返された。
気がつくと、隼人はリビングで倒れていた。気を失ったのだろう。父はどこかに行ってしまっていた。毎日の様に、学校でのいじめを受け、帰って来れば父からの虐待を受け、隼人の心は限界だった。
隼人「…」
気がつけば隼人は包丁を持っていた。
隼人「意味…無いよね…。こんな人生…生きてる価値無いよね…。」
それ以外の言葉は頭にはなかった。
隼人「…」
隼人は無言で自分の胸に包丁を向けて、突き刺した。隼人の血がリビングに飛び散る。とても悲惨な光景だった。学校でのいじめや親からの虐待によって一つの命が今、失われてしまったのだ。
あぁ、終わったのか。やっと。
?「いや?終わってなんかいないよ。むしろこれが始まりなんだ。」
え?誰?僕の心に直接語りかけるような声はいったいなんだろう。
?「やっぱりこうなるんだね。これで何回目なんだろうね。運命は変えられないか~。うん。仕方ない」
だからあなたは誰?いったい誰なんだ。
?「そうだね、言うならば僕は人間の死そのものだ。つまり死神という事になるね。」
死神なんている訳ないだろ。僕は死んだんだ。放って置いてくれ。
?「え?君が今から死神だけど?」
そういうと謎の声はしなくなった。意味がわからない。しかし、その意味を一瞬で理解した。
死神「ん?ここは?」
僕は目覚めた。そこは知らない場所だった。
死神「なんだこれは」
死神は手に持っている自分の背丈よりもでかい鎌に対して何故か違和感を覚えなかった。
死神「そうか、あの時の」
あの時の言葉を思い出した。
死神「じゃあ今の僕は死神なのか。」
自分を理解した瞬間、元々隼人だったものが、死神の中で終わりかけていたものが始まった。
死神「うぅ…うぁ…!!」
頭が痛い
体が痛い
骨が砕ける
脳みそが揺れる
死神「うゎ…あぁ…!!」
死神の中で何かが始まった。
死神「殺す…」
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