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第4章〜儀式の始まり…そして…
85話〜万能薬と記憶
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その頃クレイマルス達は中庭の儀式場まで後少しの所まで来ていた。
そして、グロウディスは走りながら、アキリシアに話しかけた。
「ずっと気になってたんだが、アキリシア様は何の為に城を出られ旅をして居られるのだ?」
「僕が何をしようと関係ないんじゃないのかな?それよりも、グロウディスこそ何の為に城の役職を捨ててまで、こんな事をしてるのかな?」
テリオスは2人のやり取りをみて、
「なるほど、どちらも人には言えない何かを隠していると見たが?」
「テリオス王子。そういう貴方こそ何故?本来の力を出そうとしないのかな」
「確かにアキリシアの言う通りだ。それと俺が聞いていたテリオス様の性格とまるで別人に思えるのだが?」
「別人ねぇ。確かに、そう言われても仕方ない。その事は、言えないというわけじゃないのだが、自分の口からは出来れば言いたくはない。すまないが、今はよしておく。それに、いずれそのわけが分かるだろうからな」
そう話をしていると、クレイマルスは足を止め膝を床に付き顔色が青ざめたかと思うと汗をかき始め右手で額を抑え苦しみ出した。
「はぁはぁ。ちょ、ちょっと待ってくれないか……」
「クレイマルス。どうしたんだ?顔色が悪いようだが」
「グロウディス。はぁはぁ。何故だか分からないんだが、中庭に近づくにつれて気分が悪くなってくる。はぁはぁ。それに、頭も痛くなってきている」
そう言うとグロウディスは少し考えた後、
「クレイマルス。何故か分からんが、やな予感がしてきた。お前がこのまま先に進むのは危険かもしれない。もしかすると、何か良くない事が起きるんじゃないかと思えてきたんだが」
「確かに、グロウディスが言うように、クレイマルスがこの先に進むのは危険な気がするんだけど」
アキリシアがそう言うと、テリオスは少し考えた後、
「ふむ。しかし、クレイマルスをここに1人おいて行くわけにもいかないだろうしな」
テリオスはそう言いながら、バックの中に何かいい薬はないかと探してみた。
すると、バックの中に薬の入った袋を見つけ、
「あっ!?これは、今の症状に効くかは分からないが、気やすめ程度にはなるとは思うんだが」
テリオスは袋から薬を1錠だけ取り出し、クレイマルスに渡した。
クレイマルスは不安になりながらも、とりあえず飲んでみた。
「テリオス様。ありがとうございます。はぁはぁ。ですが、これは何の薬なのですか?やけに奇妙な味がする」
「それはな。自作の薬なんだが、自分にも使い試しているから、大丈夫だとは思うのだが?」
テリオスがそう言うと、クレイマルスは急に頭を抱えもがき苦しみ出した。
「テ、テリオス様!?い、いったいこの薬は……あ~う~、なんなんだ!頭がぁ~あ~割れそうダァ~」
「こ、これはいったい!何が起きたと言うんだ?薬は間違えてない。それに、自分で飲んだ時は大丈夫だった」
「テリオス様。もしやとは思うが、これは薬が効きすぎたのではないのか?」
「それは、あり得るね。確か、今のクレイマルスって記憶がないんだよね?」
「そうなると。この薬は、かなり強力な薬って事になるのか?」
「そうなるだろうな。だがこんな時に、よりにもよってこんな所で、あと少しで中庭に着くというのに……」
そう言いながら、グロウディス達はクレイマルスを心配そうに見ていた。
すると、急にクレイマルスは頭痛が治り辺りを見渡し始め、グロウディス達を見て話し出した。
「俺はいったい……ん?てか、記憶戻ってるやん。あっそや、グロウディス。俺は、あん時、あんたに助けを求めて……うっまだ、頭がハッキリせぇへん。ってか、何でしゃべり方まで元に戻ってるんや!?」
「へぇ~、そうなんだ。クレイマルスって、本当はそんな話し方するんだね」
アキリシアがそう言うとグロウディスはクレイマルスをみて、
「クレイマルス。どうだ動けそうか?」
右手で頭を軽く添え確認するとクレイは頷いた。
「クレイマルス。その様子なら、大丈夫そうだな。では、ここでこうしていても仕方ない。動けるのであれば急ぎ中庭に急ごう」
グロウディスがそう言うと、クレイマルスはゆっくりと立ち上がりアキリシアとテリオスは頷き、グロウディス達は急ぎ中庭を目指し走り出した。
そして、グロウディスは走りながら、アキリシアに話しかけた。
「ずっと気になってたんだが、アキリシア様は何の為に城を出られ旅をして居られるのだ?」
「僕が何をしようと関係ないんじゃないのかな?それよりも、グロウディスこそ何の為に城の役職を捨ててまで、こんな事をしてるのかな?」
テリオスは2人のやり取りをみて、
「なるほど、どちらも人には言えない何かを隠していると見たが?」
「テリオス王子。そういう貴方こそ何故?本来の力を出そうとしないのかな」
「確かにアキリシアの言う通りだ。それと俺が聞いていたテリオス様の性格とまるで別人に思えるのだが?」
「別人ねぇ。確かに、そう言われても仕方ない。その事は、言えないというわけじゃないのだが、自分の口からは出来れば言いたくはない。すまないが、今はよしておく。それに、いずれそのわけが分かるだろうからな」
そう話をしていると、クレイマルスは足を止め膝を床に付き顔色が青ざめたかと思うと汗をかき始め右手で額を抑え苦しみ出した。
「はぁはぁ。ちょ、ちょっと待ってくれないか……」
「クレイマルス。どうしたんだ?顔色が悪いようだが」
「グロウディス。はぁはぁ。何故だか分からないんだが、中庭に近づくにつれて気分が悪くなってくる。はぁはぁ。それに、頭も痛くなってきている」
そう言うとグロウディスは少し考えた後、
「クレイマルス。何故か分からんが、やな予感がしてきた。お前がこのまま先に進むのは危険かもしれない。もしかすると、何か良くない事が起きるんじゃないかと思えてきたんだが」
「確かに、グロウディスが言うように、クレイマルスがこの先に進むのは危険な気がするんだけど」
アキリシアがそう言うと、テリオスは少し考えた後、
「ふむ。しかし、クレイマルスをここに1人おいて行くわけにもいかないだろうしな」
テリオスはそう言いながら、バックの中に何かいい薬はないかと探してみた。
すると、バックの中に薬の入った袋を見つけ、
「あっ!?これは、今の症状に効くかは分からないが、気やすめ程度にはなるとは思うんだが」
テリオスは袋から薬を1錠だけ取り出し、クレイマルスに渡した。
クレイマルスは不安になりながらも、とりあえず飲んでみた。
「テリオス様。ありがとうございます。はぁはぁ。ですが、これは何の薬なのですか?やけに奇妙な味がする」
「それはな。自作の薬なんだが、自分にも使い試しているから、大丈夫だとは思うのだが?」
テリオスがそう言うと、クレイマルスは急に頭を抱えもがき苦しみ出した。
「テ、テリオス様!?い、いったいこの薬は……あ~う~、なんなんだ!頭がぁ~あ~割れそうダァ~」
「こ、これはいったい!何が起きたと言うんだ?薬は間違えてない。それに、自分で飲んだ時は大丈夫だった」
「テリオス様。もしやとは思うが、これは薬が効きすぎたのではないのか?」
「それは、あり得るね。確か、今のクレイマルスって記憶がないんだよね?」
「そうなると。この薬は、かなり強力な薬って事になるのか?」
「そうなるだろうな。だがこんな時に、よりにもよってこんな所で、あと少しで中庭に着くというのに……」
そう言いながら、グロウディス達はクレイマルスを心配そうに見ていた。
すると、急にクレイマルスは頭痛が治り辺りを見渡し始め、グロウディス達を見て話し出した。
「俺はいったい……ん?てか、記憶戻ってるやん。あっそや、グロウディス。俺は、あん時、あんたに助けを求めて……うっまだ、頭がハッキリせぇへん。ってか、何でしゃべり方まで元に戻ってるんや!?」
「へぇ~、そうなんだ。クレイマルスって、本当はそんな話し方するんだね」
アキリシアがそう言うとグロウディスはクレイマルスをみて、
「クレイマルス。どうだ動けそうか?」
右手で頭を軽く添え確認するとクレイは頷いた。
「クレイマルス。その様子なら、大丈夫そうだな。では、ここでこうしていても仕方ない。動けるのであれば急ぎ中庭に急ごう」
グロウディスがそう言うと、クレイマルスはゆっくりと立ち上がりアキリシアとテリオスは頷き、グロウディス達は急ぎ中庭を目指し走り出した。
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