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第一章
好きな物と嫉妬と質問攻めと
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恋愛のことを妄想しながら英治とティラベルは、ルゼリウスが戻ってくるのを待っていた。
こんなことを妄想している場合じゃないのだが余りに何も進展しないため暇なのである。
(恋愛か……そういえば今まで妄想だけでしたことがなかった。やっぱり免疫がない分……いきなり告白されても素直になれない)
いざとなると何もできない自分に呆れて英治は、ハァーっと溜息をついた。
「エイジ……疲れたのか?」
「あーううん……大丈夫だ。色々と考えてた」
「そうか……エイジは何が好き?」
いきなりそう問われ英治は、ティラベルがなんで聞いてきたのか不思議に思い首を傾げる。
「いきなりどうした?」
「タダ気になった」
「なるほど、そういう事か。俺の好きな物……食べ物なら炒飯。機械的な物ならバイクだ……乗り物だけどな」
それを聞きティラベルは首を傾げた。
「バイクは分かる。だけどチャーハンって?」
「この世界にはないのか? 炒めた、ご飯のことだけど。米もないのかな」
「米はある。ご飯を炒めると美味しいのか?」
米が存在すると聞き英治は目を輝かせる。
「勿論、美味しい。でもまさか、この世界にも米が存在するなんてな」
「米は蒸すだけかと思ってた」
「米を蒸す??? 水を入れて炊くんじゃないのか?」
蒸すと聞き英治は調理方法が違うのかと思い知りたくなった。
「炊く? 水を入れる? 違う……蒸気を使うのだ」
「どんな風に? 聞いてたら急に食べたくなった」
「今は無理。米、凄く高い。それに、この気候のせいで外ではつくれない。だから室内で栽培してる。だけど多くはとれない」
それを聞き英治は自分の居た世界の時のことを思い出し頭の中で考える。
(そういえば俺の居た世界も気候のせいなのか米がとれなくなって価格上がってたな。まあ、その他の要因もあったみたいだが)
英治は自分の居た世界と色々なことが似てるなと思った。
「じゃあ今は食べられないのか?」
「うん……高級品だから無理」
「そうか……残念だけど仕方ない。でも何か食べ物はあるんだろ?」
そう問われティラベルは「うん、ある」と言い頷いたあと、ニコッと笑みを浮かべる。
「それならよかった。どんな食べ物があるのか楽しみだ」
「余り期待しない方がいい。口に合うか分からないから」
「確かに期待し過ぎて、ガッカリってこともある。それでも気になるんだよな」
そう言い英治は色々と妄想を膨らませ目を輝かせていた。
「あとで持ってくる」
「ああ……楽しみにしてるよ」
そうこう楽しそうに話をしているとルゼリウスが扉を開き、オレンジ色で癖毛の女性と言い合いながら部屋に入ってきた。
「嘘だったら、どうなるか分かってんだろうな」
「なんでオレが嘘をつく必要あるんだ!」
「ちょっと待て! なんで喧嘩してる?」
なんで二人が喧嘩しているのか分からない英治は困惑する。
「この二人の喧嘩、何時ものこと……だから心配するな」
「そうなのか? それなら放っておくか」
「おい、エイジ! なんで、そこで納得する!?」
そう言われ英治は苦笑した。
「それもそうだ。それよりも、この人なのか?」
「そうだ! コイツだよ」
そう言いルゼリウスは、オレンジの髪の女性を指さす。
「コイツって……オレにはなぁ、カゼリアって名前がある!」
ムッとしカゼリアは機嫌を悪くした。
この女性はカゼリア・トフェル、十九歳。このアジトに居る戦意を持つ十人の中の一人だ。
あと七人は誰なのだろうか? まあいいか……(汗)
「カゼリアか……俺は、エイジ・オウガだ! よろしくな」
「あ、ああ……カゼリア・トフェル。よ、よろしく……」
英治の態度に拍子抜けしたのかカゼリアはそれ以上の言葉を出せなかった。
「カゼリア、どうした? 顔が赤いぞ!」
「そ、そんな訳ない! ルゼリウス……何を馬鹿げたことを言い出す」
「エイジは、ボクのもの。カゼリア、とるな!」
そう言い放ちティラベルは、キッとカゼリアを睨んだ。
「待て、ティラベル。俺って何時から、お前の所有物になったんだ?」
「何時って……逢った時から」
「なるほど……ティラが一方的にエイジのことをか。じゃあ、オレにもチャンスが」
それを聞き英治の顔は、ピクピクとひきつっていた。
「よ! モテる男はツラいな」
「ルゼリウス! 揶揄わないでくれ」
「エイジ困ってる、カゼリアのせい」
そう言われカゼリアは頭を抱え溜息をついている。
「ハァー……話が逸れた。この話はあとにする。それよりもエイジ、お前は本当に異世界から来たのか?」
「本当だ。証明しろって云うなら……」
「いや必要ない。ルゼリウスから具現化させた物をみせてもらった」
その後カゼリアは英治から色々と聞き出していた。
その様子をみて嫉妬したティラベルは、ムスッとしている。
そんな中ルゼリウスは英治がカゼリアの相手をしていて監視できないだろうと思った。
そのため自分の液晶ディスプレイのスイッチを入れて三ヶ所の監視を始める。
そして英治たちは、ここで暫く自分たちのことを色々していたのだった。
こんなことを妄想している場合じゃないのだが余りに何も進展しないため暇なのである。
(恋愛か……そういえば今まで妄想だけでしたことがなかった。やっぱり免疫がない分……いきなり告白されても素直になれない)
いざとなると何もできない自分に呆れて英治は、ハァーっと溜息をついた。
「エイジ……疲れたのか?」
「あーううん……大丈夫だ。色々と考えてた」
「そうか……エイジは何が好き?」
いきなりそう問われ英治は、ティラベルがなんで聞いてきたのか不思議に思い首を傾げる。
「いきなりどうした?」
「タダ気になった」
「なるほど、そういう事か。俺の好きな物……食べ物なら炒飯。機械的な物ならバイクだ……乗り物だけどな」
それを聞きティラベルは首を傾げた。
「バイクは分かる。だけどチャーハンって?」
「この世界にはないのか? 炒めた、ご飯のことだけど。米もないのかな」
「米はある。ご飯を炒めると美味しいのか?」
米が存在すると聞き英治は目を輝かせる。
「勿論、美味しい。でもまさか、この世界にも米が存在するなんてな」
「米は蒸すだけかと思ってた」
「米を蒸す??? 水を入れて炊くんじゃないのか?」
蒸すと聞き英治は調理方法が違うのかと思い知りたくなった。
「炊く? 水を入れる? 違う……蒸気を使うのだ」
「どんな風に? 聞いてたら急に食べたくなった」
「今は無理。米、凄く高い。それに、この気候のせいで外ではつくれない。だから室内で栽培してる。だけど多くはとれない」
それを聞き英治は自分の居た世界の時のことを思い出し頭の中で考える。
(そういえば俺の居た世界も気候のせいなのか米がとれなくなって価格上がってたな。まあ、その他の要因もあったみたいだが)
英治は自分の居た世界と色々なことが似てるなと思った。
「じゃあ今は食べられないのか?」
「うん……高級品だから無理」
「そうか……残念だけど仕方ない。でも何か食べ物はあるんだろ?」
そう問われティラベルは「うん、ある」と言い頷いたあと、ニコッと笑みを浮かべる。
「それならよかった。どんな食べ物があるのか楽しみだ」
「余り期待しない方がいい。口に合うか分からないから」
「確かに期待し過ぎて、ガッカリってこともある。それでも気になるんだよな」
そう言い英治は色々と妄想を膨らませ目を輝かせていた。
「あとで持ってくる」
「ああ……楽しみにしてるよ」
そうこう楽しそうに話をしているとルゼリウスが扉を開き、オレンジ色で癖毛の女性と言い合いながら部屋に入ってきた。
「嘘だったら、どうなるか分かってんだろうな」
「なんでオレが嘘をつく必要あるんだ!」
「ちょっと待て! なんで喧嘩してる?」
なんで二人が喧嘩しているのか分からない英治は困惑する。
「この二人の喧嘩、何時ものこと……だから心配するな」
「そうなのか? それなら放っておくか」
「おい、エイジ! なんで、そこで納得する!?」
そう言われ英治は苦笑した。
「それもそうだ。それよりも、この人なのか?」
「そうだ! コイツだよ」
そう言いルゼリウスは、オレンジの髪の女性を指さす。
「コイツって……オレにはなぁ、カゼリアって名前がある!」
ムッとしカゼリアは機嫌を悪くした。
この女性はカゼリア・トフェル、十九歳。このアジトに居る戦意を持つ十人の中の一人だ。
あと七人は誰なのだろうか? まあいいか……(汗)
「カゼリアか……俺は、エイジ・オウガだ! よろしくな」
「あ、ああ……カゼリア・トフェル。よ、よろしく……」
英治の態度に拍子抜けしたのかカゼリアはそれ以上の言葉を出せなかった。
「カゼリア、どうした? 顔が赤いぞ!」
「そ、そんな訳ない! ルゼリウス……何を馬鹿げたことを言い出す」
「エイジは、ボクのもの。カゼリア、とるな!」
そう言い放ちティラベルは、キッとカゼリアを睨んだ。
「待て、ティラベル。俺って何時から、お前の所有物になったんだ?」
「何時って……逢った時から」
「なるほど……ティラが一方的にエイジのことをか。じゃあ、オレにもチャンスが」
それを聞き英治の顔は、ピクピクとひきつっていた。
「よ! モテる男はツラいな」
「ルゼリウス! 揶揄わないでくれ」
「エイジ困ってる、カゼリアのせい」
そう言われカゼリアは頭を抱え溜息をついている。
「ハァー……話が逸れた。この話はあとにする。それよりもエイジ、お前は本当に異世界から来たのか?」
「本当だ。証明しろって云うなら……」
「いや必要ない。ルゼリウスから具現化させた物をみせてもらった」
その後カゼリアは英治から色々と聞き出していた。
その様子をみて嫉妬したティラベルは、ムスッとしている。
そんな中ルゼリウスは英治がカゼリアの相手をしていて監視できないだろうと思った。
そのため自分の液晶ディスプレイのスイッチを入れて三ヶ所の監視を始める。
そして英治たちは、ここで暫く自分たちのことを色々していたのだった。
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