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第二章
【妄想スキル】レベルアップ!!
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不敵に笑いAHの女性は英治へ近づいてくる。
それに対し英治とルゼリウスは警戒し後退していった。
「そんなに警戒しないでよ。ですが、その様子じゃ無理かしら」
「当然だ! 行きたくない……それに俺は、ここでやることがある!!」
「そう……それって、マザーのそばじゃできないことなのかしら?」
強制的という割には随分と慎重に交渉しようとしているようだ。
「ああ、ここでしかできない」
「そう……残念だわ。これ以上は無理みたいね」
そう言いAHの女性は腰に差している剣を抜いた。
(刀身がない!? どう戦うつもりだ?)
そう英治が思っているとAHの女性は剣に魔力を注いだ。
すると剣に魔法陣が現れ発光する。それと同時に虹色に光っている刀身が、スッと姿を現わした。
まるでビームサーベルのようである。
「エイジ……もう少し身を引き締めろ!! 狙われてるのは、お前なんだからな」
「あー悪い……そうだった」
そう言われ英治は気持ちを切り替え対抗するための武器を妄想した。
その間ルゼリウスは向かいくるAHの女性を警戒しつつ左腕に装着している武器へ手を添えたあと魔力を注いだ。
すると機械的な装備は銃へと形を変えた。いや大砲のようにもみえる。
その後、スッと手首付近まで銃は移動した。
それを視認したルゼリウスは左腕をAHの女性へ向ける。
「あら……人間が魔法銃を扱うなんて、それも照準器を使わないのね」
「どうでもいい! それに、これは改造した物だ」
「そう、そうね……どれくらいの威力があるのか知りたくなったわ」
余裕の表情でAHの女性は、ルゼリウスを見据えた。どうやらルゼリウスの魔法銃に興味を示したようだ。
(あの銃って、どういう仕組みになってるんだ?
って! そんなこと考えてる場合じゃなかった。早く具現化させないと)
英治は更に妄想を膨らませた。
(ヨシッ! これにする。どうせ消えるなら……ある程度、大きくても大丈夫だよな)
考えが纏まり英治は左腕に右手を添える。
(金属で腕に密着できるぐらいの大きさ……弾丸は魔力でできている。勿論、威力のあるヤツだ)
そう頭の中で妄想すると翳した右手が発光した。それと同時に手と腕の間に魔法陣が展開する。
すると金属で作られた装置が虹色に輝きながら姿を現し徐々に左腕に装着していった。
ルゼリウスが装着している武器に似ている。だが明らかに違うのは銃口らしきものがないようだ。それと形状も平である。
武装を完了させると英治は素早くAHの女性へ左腕を向けた。
(昔みていたロボットアニメの仕様を含めて妄想したらこうなった。上手く動作すればいいけど……)
AHの女性に向けたと同時に左腕に装着している武器が前へと移動する。
(そういえば照準を、どうやって合わせる?)
そう思い英治は目を閉じた。
「……!?」
閉じた直後、英治は驚き戸惑う。
そう閉じた右目の方に照準機能が付与されていたからだ。
(これ……右目だけ閉じて攻撃すればいいんだよな?)
そう思い英治は左の瞼を開いた。
(これで大丈夫そうだ。でも、この便利な機能って使ったら消えるんだよな?)
左腕に装着している武器と右目に付与されている照準機能が消えなければいいのにと考える。
その直後、英治の脳内で“ピンポーン!!”とチャイムがなり“思考の限界突破~おめでとうございます! 【妄想レベルアップ!!】”のように表示された。
(レベルアップ!! 今……思考の限界突破って言ったよな?
じゃあ今までよりもレベルが高い妄想ができるようになったってことかも。
確認したい……今ならルゼリルウスが、ひきつけていてくれてる。それに周囲に居るヤツらも、オレを襲ってくる気配はない)
レベルの確認をするなら今しかないと思い英治は持って来たガラス製のプレートをポケットから取り出し調べ始める。
(妄想レベル……五になってる。既に上がり続けてたのか? じゃあ、なんで今まで脳裏に表示されなかったんだ?
まあ、そのことを追求している暇はない。それよりも……)
表示されていく文字を急ぎ読んでいった。
(あった!【妄想スキル:付与……このスキルは特定の物へ妄想した機能を追加することができる。但し生物に付与することはできない】……。
凄い! 物を創作するだけじゃないのか……俺の能力って)
そう思ったあと英治は、ふと脳裏に浮かんだ。装着している武器に何か機能を付与できないのかと。
(武器に機能……消えないようにってのは駄目なのか? でも駄目元でやってみるか……)
他に有効的な何かないのかと妄想しながら英治は左腕に武装している装置へ手を添える。
徐々に英治の脳内で妄想が膨らんでいき考えは纏まった。すると武器に添えている右手が発光する。
それと同時に右手と武器の間に魔法陣が展開された。その後、左腕に装着している武器が虹色に光って輝き始める。
(これでいい。だけどオレの妄想した機能が、どれだけ反映されているかだ)
そう思ったと同時にAHの女性の方を向き英治は睨みつけた。
それに対し英治とルゼリウスは警戒し後退していった。
「そんなに警戒しないでよ。ですが、その様子じゃ無理かしら」
「当然だ! 行きたくない……それに俺は、ここでやることがある!!」
「そう……それって、マザーのそばじゃできないことなのかしら?」
強制的という割には随分と慎重に交渉しようとしているようだ。
「ああ、ここでしかできない」
「そう……残念だわ。これ以上は無理みたいね」
そう言いAHの女性は腰に差している剣を抜いた。
(刀身がない!? どう戦うつもりだ?)
そう英治が思っているとAHの女性は剣に魔力を注いだ。
すると剣に魔法陣が現れ発光する。それと同時に虹色に光っている刀身が、スッと姿を現わした。
まるでビームサーベルのようである。
「エイジ……もう少し身を引き締めろ!! 狙われてるのは、お前なんだからな」
「あー悪い……そうだった」
そう言われ英治は気持ちを切り替え対抗するための武器を妄想した。
その間ルゼリウスは向かいくるAHの女性を警戒しつつ左腕に装着している武器へ手を添えたあと魔力を注いだ。
すると機械的な装備は銃へと形を変えた。いや大砲のようにもみえる。
その後、スッと手首付近まで銃は移動した。
それを視認したルゼリウスは左腕をAHの女性へ向ける。
「あら……人間が魔法銃を扱うなんて、それも照準器を使わないのね」
「どうでもいい! それに、これは改造した物だ」
「そう、そうね……どれくらいの威力があるのか知りたくなったわ」
余裕の表情でAHの女性は、ルゼリウスを見据えた。どうやらルゼリウスの魔法銃に興味を示したようだ。
(あの銃って、どういう仕組みになってるんだ?
って! そんなこと考えてる場合じゃなかった。早く具現化させないと)
英治は更に妄想を膨らませた。
(ヨシッ! これにする。どうせ消えるなら……ある程度、大きくても大丈夫だよな)
考えが纏まり英治は左腕に右手を添える。
(金属で腕に密着できるぐらいの大きさ……弾丸は魔力でできている。勿論、威力のあるヤツだ)
そう頭の中で妄想すると翳した右手が発光した。それと同時に手と腕の間に魔法陣が展開する。
すると金属で作られた装置が虹色に輝きながら姿を現し徐々に左腕に装着していった。
ルゼリウスが装着している武器に似ている。だが明らかに違うのは銃口らしきものがないようだ。それと形状も平である。
武装を完了させると英治は素早くAHの女性へ左腕を向けた。
(昔みていたロボットアニメの仕様を含めて妄想したらこうなった。上手く動作すればいいけど……)
AHの女性に向けたと同時に左腕に装着している武器が前へと移動する。
(そういえば照準を、どうやって合わせる?)
そう思い英治は目を閉じた。
「……!?」
閉じた直後、英治は驚き戸惑う。
そう閉じた右目の方に照準機能が付与されていたからだ。
(これ……右目だけ閉じて攻撃すればいいんだよな?)
そう思い英治は左の瞼を開いた。
(これで大丈夫そうだ。でも、この便利な機能って使ったら消えるんだよな?)
左腕に装着している武器と右目に付与されている照準機能が消えなければいいのにと考える。
その直後、英治の脳内で“ピンポーン!!”とチャイムがなり“思考の限界突破~おめでとうございます! 【妄想レベルアップ!!】”のように表示された。
(レベルアップ!! 今……思考の限界突破って言ったよな?
じゃあ今までよりもレベルが高い妄想ができるようになったってことかも。
確認したい……今ならルゼリルウスが、ひきつけていてくれてる。それに周囲に居るヤツらも、オレを襲ってくる気配はない)
レベルの確認をするなら今しかないと思い英治は持って来たガラス製のプレートをポケットから取り出し調べ始める。
(妄想レベル……五になってる。既に上がり続けてたのか? じゃあ、なんで今まで脳裏に表示されなかったんだ?
まあ、そのことを追求している暇はない。それよりも……)
表示されていく文字を急ぎ読んでいった。
(あった!【妄想スキル:付与……このスキルは特定の物へ妄想した機能を追加することができる。但し生物に付与することはできない】……。
凄い! 物を創作するだけじゃないのか……俺の能力って)
そう思ったあと英治は、ふと脳裏に浮かんだ。装着している武器に何か機能を付与できないのかと。
(武器に機能……消えないようにってのは駄目なのか? でも駄目元でやってみるか……)
他に有効的な何かないのかと妄想しながら英治は左腕に武装している装置へ手を添える。
徐々に英治の脳内で妄想が膨らんでいき考えは纏まった。すると武器に添えている右手が発光する。
それと同時に右手と武器の間に魔法陣が展開された。その後、左腕に装着している武器が虹色に光って輝き始める。
(これでいい。だけどオレの妄想した機能が、どれだけ反映されているかだ)
そう思ったと同時にAHの女性の方を向き英治は睨みつけた。
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