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十七
オオムカデンダルは余裕たっぷりにニヤリと笑う。
「遊べるかと思ったが見込み違いだ。死ね」
俺は耳を疑った。
大口を叩くにも程がある。
「よっと」
オオムカデンダルはくるりとその場で一回転した。
「!?」
俺は思わず抜けない剣のことも忘れてその場に立ち尽くした。
そこには異形の怪物がもう一人立っていた。
オオムカデンダルなのか?
さっきまでそこに立っていたオオムカデンダルは今はもう人の姿ではない。
くるりと一回転して正面を向いた時にはすでに姿が変わっていた。
どういう仕組みだ。魔法か。
「お、お前……オオムカデンダルなのか……?」
俺は馬鹿みたいな質問をしていた。
しかし、今この場でこれ以外の質問などない。
「そうだ。これが俺の本性だ。驚いたか?」
その人を嘲笑うような口調。この声。
間違いない。確かに彼はオオムカデンダルだ。
だが。
その姿は醜悪その物だ。
体全体が蛇腹のような形になり、体の側面にはまるで虫の脚のような小さな突起が無数に生えていた。
全身黒ずくめ。
頭には触覚のような物がニ本。
眼のような物は四つ。
下顎らしきものが左右に開いている。
硬質感のある体表は甲虫か何かを思わせる。
そう、見た目の印象で言えばムカデである。
「オオムカデンダル……そうか……そう言う意味の名前だったのか……」
俺は腰が抜けていた。
「見せ場もないが……」
オオムカデンダルはそう言うと無防備にヤツに近づいた。
ピクッ
ヤツがすぐに反応して握った斧を振り上げようとした。
「残念。遅いぜ」
オオムカデンダルはそう言うのと同時に右手を伸ばし、ヤツの首を掴まえた。
ゴキッ
嫌な音がした。
首をへし折ったのだとすぐに判る。
そのスピード、その怪力、判断の早さ、どれに驚けばいいのか一瞬迷う。
だが、それでは終わらなかった。
ブチッ……ブシャアッ!
俺の思考は完全に停止した。
驚くというような次元ではなかった。
オオムカデンダルはそのまま首を引きちぎり、ヤツを蹴倒した。
首を失った体はゆっくりと後ろに倒れる。
それを見届けるでもなくオオムカデンダルは、手にしたヤツの頭部を興味などないと言わんばかりにその場へ投げ捨てた。
ゴン……ゴロゴロ
今となってはただの麻袋だった。
中身は人間の頭部だが。
「し、死んだのか……?」
俺はようやくそれだけを口にした。
「たぶんな。生命活動はもとからしてない。だが意識はあるようだったから、ならば頭と胴体を切り離すのが一番だろ」
そうしてしまえば少なくとも脳の指令を受けられない体は、動かないだろうと言うわけだ。
これで、一件落着なのか。
納得もいかないし後味も悪いし、俺は最悪の気分だった。
「遊べるかと思ったが見込み違いだ。死ね」
俺は耳を疑った。
大口を叩くにも程がある。
「よっと」
オオムカデンダルはくるりとその場で一回転した。
「!?」
俺は思わず抜けない剣のことも忘れてその場に立ち尽くした。
そこには異形の怪物がもう一人立っていた。
オオムカデンダルなのか?
さっきまでそこに立っていたオオムカデンダルは今はもう人の姿ではない。
くるりと一回転して正面を向いた時にはすでに姿が変わっていた。
どういう仕組みだ。魔法か。
「お、お前……オオムカデンダルなのか……?」
俺は馬鹿みたいな質問をしていた。
しかし、今この場でこれ以外の質問などない。
「そうだ。これが俺の本性だ。驚いたか?」
その人を嘲笑うような口調。この声。
間違いない。確かに彼はオオムカデンダルだ。
だが。
その姿は醜悪その物だ。
体全体が蛇腹のような形になり、体の側面にはまるで虫の脚のような小さな突起が無数に生えていた。
全身黒ずくめ。
頭には触覚のような物がニ本。
眼のような物は四つ。
下顎らしきものが左右に開いている。
硬質感のある体表は甲虫か何かを思わせる。
そう、見た目の印象で言えばムカデである。
「オオムカデンダル……そうか……そう言う意味の名前だったのか……」
俺は腰が抜けていた。
「見せ場もないが……」
オオムカデンダルはそう言うと無防備にヤツに近づいた。
ピクッ
ヤツがすぐに反応して握った斧を振り上げようとした。
「残念。遅いぜ」
オオムカデンダルはそう言うのと同時に右手を伸ばし、ヤツの首を掴まえた。
ゴキッ
嫌な音がした。
首をへし折ったのだとすぐに判る。
そのスピード、その怪力、判断の早さ、どれに驚けばいいのか一瞬迷う。
だが、それでは終わらなかった。
ブチッ……ブシャアッ!
俺の思考は完全に停止した。
驚くというような次元ではなかった。
オオムカデンダルはそのまま首を引きちぎり、ヤツを蹴倒した。
首を失った体はゆっくりと後ろに倒れる。
それを見届けるでもなくオオムカデンダルは、手にしたヤツの頭部を興味などないと言わんばかりにその場へ投げ捨てた。
ゴン……ゴロゴロ
今となってはただの麻袋だった。
中身は人間の頭部だが。
「し、死んだのか……?」
俺はようやくそれだけを口にした。
「たぶんな。生命活動はもとからしてない。だが意識はあるようだったから、ならば頭と胴体を切り離すのが一番だろ」
そうしてしまえば少なくとも脳の指令を受けられない体は、動かないだろうと言うわけだ。
これで、一件落着なのか。
納得もいかないし後味も悪いし、俺は最悪の気分だった。
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