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三〇三
共歩き。
レイスは共歩きと呼ばれる悪霊の一種だと言う。
姿を真似して本人に出くわす。
そうして自分の姿を観てしまった者は死に至ると言う。
レイスはこの期に及んでカルタスを真似たのだ。
「こ、この野郎……!この俺を真似やがった!」
カルタスが激しく動揺した。
「ク……クククク……貴様はもうおしまいだ。三日以内に死ぬ!」
「な、なんだと……!」
カルタスが力無く地面に膝をついた。
「この俺が……死ぬ?」
俺はオレコの方を見た。
「オレコ、何か無いのか?」
オレコはゆっくりと首を横に振った。
「……さすがにそれは、方法が無いわ」
そうか。
魔法とも違う、言うなれば呪いのような物だ。
これを解く方法は誰も知らない。
「……どけ」
俺はカルタスの横からレイスの前に立った。
「クククク……!次はお前を真似てやる!」
「……やれるもんならやってみろ。物真似しか出来ない奴に何ができる」
「なんだと?」
俺はレイスの言葉を無視して奴の脚を取った。
「な、何をする……!」
俺はそのまま黙ってレイスの脚に自分の両足を絡めた。
なんて細い足だ。
こんな棒みたいな足でも実態が無いから脅威なのだ。
だが実体化してしまえば物真似以外なんの取り柄もない、ただの虚弱体質だ。
「く……ッ!」
慌ててレイスは逃れようと試みる。
無駄だ。
お前の筋力では俺から逃れられん。
俺はレイスのアキレス腱辺りを両腕でロックすると、そのまま膝を捻りあげる。
「ぐああああああああっ!」
レイスが絶叫する。
オオムカデンダル直伝のヒールホールドだ。
ヒールとは言うが実際にダメージは膝に行く。
簡単に膝の骨を破壊する威力を持っている。
細いレイスの足を破壊するのは容易い。
「なんてシュールな光景なのかしら……」
オレコが呆れたように呟く。
「くそ……!またおかしな技を!」
メルドルムがカットに入ろうとする。
「オレコ」
俺はオレコの名前を呼んだ。
「判ってるわよ」
オレコは先を読んでメルドルムの前に立ち塞がった。
「ごめんね。彼の邪魔は駄目よ?」
「チッ……!」
メルドルムが構わずオレコに斬りかかる。
オレコはそれを受けずにかわし続ける。
「逃げるばかりか!」
メルドルムは苛立ちを隠せない。
「だって、その方が効果あるみたいなんだもん」
オレコはそれを見透かして挑発する。
「クソッ、なめるなよ!」
メルドルムが飛び掛かる。
兜割りだ。
「きゃっ!」
オレコは黄色い声を発してそれをかわした。
「ごめんなさいね。もう二回も見てたからさすがにかわせちゃうみたい」
オレコがそう言って舌を出してウインクした。
俺はそれを見届けてからレイスの膝を折った。
レイスは共歩きと呼ばれる悪霊の一種だと言う。
姿を真似して本人に出くわす。
そうして自分の姿を観てしまった者は死に至ると言う。
レイスはこの期に及んでカルタスを真似たのだ。
「こ、この野郎……!この俺を真似やがった!」
カルタスが激しく動揺した。
「ク……クククク……貴様はもうおしまいだ。三日以内に死ぬ!」
「な、なんだと……!」
カルタスが力無く地面に膝をついた。
「この俺が……死ぬ?」
俺はオレコの方を見た。
「オレコ、何か無いのか?」
オレコはゆっくりと首を横に振った。
「……さすがにそれは、方法が無いわ」
そうか。
魔法とも違う、言うなれば呪いのような物だ。
これを解く方法は誰も知らない。
「……どけ」
俺はカルタスの横からレイスの前に立った。
「クククク……!次はお前を真似てやる!」
「……やれるもんならやってみろ。物真似しか出来ない奴に何ができる」
「なんだと?」
俺はレイスの言葉を無視して奴の脚を取った。
「な、何をする……!」
俺はそのまま黙ってレイスの脚に自分の両足を絡めた。
なんて細い足だ。
こんな棒みたいな足でも実態が無いから脅威なのだ。
だが実体化してしまえば物真似以外なんの取り柄もない、ただの虚弱体質だ。
「く……ッ!」
慌ててレイスは逃れようと試みる。
無駄だ。
お前の筋力では俺から逃れられん。
俺はレイスのアキレス腱辺りを両腕でロックすると、そのまま膝を捻りあげる。
「ぐああああああああっ!」
レイスが絶叫する。
オオムカデンダル直伝のヒールホールドだ。
ヒールとは言うが実際にダメージは膝に行く。
簡単に膝の骨を破壊する威力を持っている。
細いレイスの足を破壊するのは容易い。
「なんてシュールな光景なのかしら……」
オレコが呆れたように呟く。
「くそ……!またおかしな技を!」
メルドルムがカットに入ろうとする。
「オレコ」
俺はオレコの名前を呼んだ。
「判ってるわよ」
オレコは先を読んでメルドルムの前に立ち塞がった。
「ごめんね。彼の邪魔は駄目よ?」
「チッ……!」
メルドルムが構わずオレコに斬りかかる。
オレコはそれを受けずにかわし続ける。
「逃げるばかりか!」
メルドルムは苛立ちを隠せない。
「だって、その方が効果あるみたいなんだもん」
オレコはそれを見透かして挑発する。
「クソッ、なめるなよ!」
メルドルムが飛び掛かる。
兜割りだ。
「きゃっ!」
オレコは黄色い声を発してそれをかわした。
「ごめんなさいね。もう二回も見てたからさすがにかわせちゃうみたい」
オレコがそう言って舌を出してウインクした。
俺はそれを見届けてからレイスの膝を折った。
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◆表紙はGilry Drop様からお借りした画像を加工して使用しています