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三三五
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ガキインッ!
大上段から振り下ろしたカルタスのグレートソードが、思い切り地面を叩いた。
令子はホンの少し横に移動してそれをかわしていた。
「威力は十分ね。隙だらけだけど」
令子はカルタスを見下ろして言った。
ヒュヒュッ
風を切って何かが飛んだ。
ぱしぱしっ
令子はそれを素手で掴まえて受け止めた。
令子がその何かを地面に捨てる。
パラパラと落ちたそれは三センチくらいの鉄の玉だった。
オレコがスリングショットから放った鉄球だ。
ぶんっ!
間髪入れずにカルタスがグレートソードを横に薙ぐ。
令子はそれを見もせずに下がってかわした。
当たらない。
攻撃自体は悪くない。
いや、むしろ隙が無い連携攻撃だった。
しかしそれでも令子には当たらなかった。
「当たらないなんて倒す以前の問題ね」
令子が冷やかに言う。
「こんなにか。こんなにまで通用しないのか」
カルタスの額に冷や汗が流れた。
「カルタス」
オレコが声をかけた。
カルタスは何も言わずに防御の構えをとる。
何かを仕掛けるらしい。
一言でそれがカルタスに伝わり、態勢に入る。
やはり二人の連携は並みでは無い。
ばっ
オレコが鞄から取り出したスクロールを、カルタスに向けて広げる。
眩しく光を放ったかと思うと、そこに書かれた魔法文字がスーッと消えた。
その光は今度はカルタスに移った。
カルタスの体が三つの光を放っている。
赤、青、黄。
それが湯気のようにカルタスの体から立ち上る。
「これならどうよ!」
カルタスが猛然と令子に斬りかかる。
速い。
令子はかわす間も無く、カルタスのグレートソードを右手で捕まえた。
「なに!?」
「……驚いたわね。いったいどう言う理屈なのかしら」
令子が本当に驚いたと言うように言った。
カルタスのスピードは明らかに増している。
あのスピードで動けると言うのは、かなりの筋力だ。
恐らくパワーも格段に向上している。
あのスクロールは強化スクロールだったに違いない。
この効果から見るに、かなりレアな上級スクロールの筈だ。
並みの効果とは思われないほどのパワーアップに見える。
こんなレアアイテムを持っている事にも、それを惜し気もなく使うところも、オレコのソルジャーとしての腕が伺える。
戦況を有利に導く戦士こそがレンジャーであり、その上位職たるソルジャーなのだ。
ヒュンヒュンヒュンッ
その動きはまるで手品を見るようでもあった。
次から次へと二の手、三の手を繰り出していく。
オレコはスリングショットから再び鉄球を三連射した。
ぱしぱしぱしっ
令子は三つに増えたその鉄球を、難なくキャッチした。
バンバンッバーンッ!
次の瞬間、その令子の手が爆発した。
「ッ!?」
令子が初めて焦りを見せた。
「火薬を仕込んだ炸裂球よ」
オレコがしてやったりと微笑んだ。
大上段から振り下ろしたカルタスのグレートソードが、思い切り地面を叩いた。
令子はホンの少し横に移動してそれをかわしていた。
「威力は十分ね。隙だらけだけど」
令子はカルタスを見下ろして言った。
ヒュヒュッ
風を切って何かが飛んだ。
ぱしぱしっ
令子はそれを素手で掴まえて受け止めた。
令子がその何かを地面に捨てる。
パラパラと落ちたそれは三センチくらいの鉄の玉だった。
オレコがスリングショットから放った鉄球だ。
ぶんっ!
間髪入れずにカルタスがグレートソードを横に薙ぐ。
令子はそれを見もせずに下がってかわした。
当たらない。
攻撃自体は悪くない。
いや、むしろ隙が無い連携攻撃だった。
しかしそれでも令子には当たらなかった。
「当たらないなんて倒す以前の問題ね」
令子が冷やかに言う。
「こんなにか。こんなにまで通用しないのか」
カルタスの額に冷や汗が流れた。
「カルタス」
オレコが声をかけた。
カルタスは何も言わずに防御の構えをとる。
何かを仕掛けるらしい。
一言でそれがカルタスに伝わり、態勢に入る。
やはり二人の連携は並みでは無い。
ばっ
オレコが鞄から取り出したスクロールを、カルタスに向けて広げる。
眩しく光を放ったかと思うと、そこに書かれた魔法文字がスーッと消えた。
その光は今度はカルタスに移った。
カルタスの体が三つの光を放っている。
赤、青、黄。
それが湯気のようにカルタスの体から立ち上る。
「これならどうよ!」
カルタスが猛然と令子に斬りかかる。
速い。
令子はかわす間も無く、カルタスのグレートソードを右手で捕まえた。
「なに!?」
「……驚いたわね。いったいどう言う理屈なのかしら」
令子が本当に驚いたと言うように言った。
カルタスのスピードは明らかに増している。
あのスピードで動けると言うのは、かなりの筋力だ。
恐らくパワーも格段に向上している。
あのスクロールは強化スクロールだったに違いない。
この効果から見るに、かなりレアな上級スクロールの筈だ。
並みの効果とは思われないほどのパワーアップに見える。
こんなレアアイテムを持っている事にも、それを惜し気もなく使うところも、オレコのソルジャーとしての腕が伺える。
戦況を有利に導く戦士こそがレンジャーであり、その上位職たるソルジャーなのだ。
ヒュンヒュンヒュンッ
その動きはまるで手品を見るようでもあった。
次から次へと二の手、三の手を繰り出していく。
オレコはスリングショットから再び鉄球を三連射した。
ぱしぱしぱしっ
令子は三つに増えたその鉄球を、難なくキャッチした。
バンバンッバーンッ!
次の瞬間、その令子の手が爆発した。
「ッ!?」
令子が初めて焦りを見せた。
「火薬を仕込んだ炸裂球よ」
オレコがしてやったりと微笑んだ。
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