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三三八
クリエイト・トラップ。
レンジャー職が使う、専門的な特殊魔法だ。
トラップの種類は豊富で、状況に合わせて様々な罠を設置する事が出来る。
レンジャーのレベルや腕によっては、何十と言う種類の罠を使いこなすと言う。
オレコの実力なら、これはその力の一部分と言う事だろう。
ただし、弱点もある。
罠とはあらかじめ仕掛けるものであり、戦闘中に即座に使える物では無いと言うことだ。
その為、今のような場面では時間稼ぎが必要になる。
だからカルタスはその時間を無理してでも稼いでいたのだ。
そうであっても、オレコの罠設置時間は驚異的に短かった。
俺の知る限り少なくとも十分、余裕をもって仕掛けるなら三十分以上は掛けている。
それをわずか数分で仕掛けるとは、恐るべき罠設置能力である。
恐らく魔法で仕掛ける罠以外にも、他の手段による罠設置も用意してあるのだろう。
全くもって隙がない。
油断のならない相手、それこそがレンジャー職であった。
「これは……」
ウロコフネタマイトが自身を縛る鎖を見つめる。
太く長く、何十にも巻き付く鎖がギャリギャリと音を発てて少しずつウロコフネタマイトを締め上げる。
「いつまでも持つとは考えていないけど、今すぐ破れるとも思わないわ」
オレコはそう言うと鞄から何かを取り出した。
「アタシは世界中の精霊信仰を研究していたのよ。自然を知り、利用するのはレンジャーの真骨頂。それを求め辿り着いたのがエレメンタルの力」
オレコはそう言うと取り出した何かを自らの小剣に貼り付けた。
札?
札のように見える。
何か書いてあるが全く読めない。
どこの国の物なのか見当さえ付かない。
おそらく、どこか異国の物なのだろう。
しかし、精霊を使役するのならそれはシャーマンの領域ではないのか。
「シャーマンならずとも、精霊の力の一部だけを利用することは出来るわ。そう、一部だけ借りられれば良いのよ」
オレコはそう言うと、何やら呪文のようなものを唱えた。
「雷の精霊イカヅチよ!その力の片鱗を示せ!」
最後にそう叫んで、オレコは小剣で地面を走る鎖を斬り付けた。
バリバリバリバリバリッ!
激しい音と閃光が起こる。
張り巡らされた鎖に雷が伝わる。
「ああっ!」
初めてウロコフネタマイトが声をあげた。
悲鳴に近い。
これはダメージを受けている。
「ぬああああっ!」
間髪入れずに今度はカルタスが雄叫びをあげた。
グレートソードを最大限まで振りかぶり、力の限り振り下ろす。
「火砕流撃ッ!」
地面ごとグレートソードで斬りつける。
レンジャー職が使う、専門的な特殊魔法だ。
トラップの種類は豊富で、状況に合わせて様々な罠を設置する事が出来る。
レンジャーのレベルや腕によっては、何十と言う種類の罠を使いこなすと言う。
オレコの実力なら、これはその力の一部分と言う事だろう。
ただし、弱点もある。
罠とはあらかじめ仕掛けるものであり、戦闘中に即座に使える物では無いと言うことだ。
その為、今のような場面では時間稼ぎが必要になる。
だからカルタスはその時間を無理してでも稼いでいたのだ。
そうであっても、オレコの罠設置時間は驚異的に短かった。
俺の知る限り少なくとも十分、余裕をもって仕掛けるなら三十分以上は掛けている。
それをわずか数分で仕掛けるとは、恐るべき罠設置能力である。
恐らく魔法で仕掛ける罠以外にも、他の手段による罠設置も用意してあるのだろう。
全くもって隙がない。
油断のならない相手、それこそがレンジャー職であった。
「これは……」
ウロコフネタマイトが自身を縛る鎖を見つめる。
太く長く、何十にも巻き付く鎖がギャリギャリと音を発てて少しずつウロコフネタマイトを締め上げる。
「いつまでも持つとは考えていないけど、今すぐ破れるとも思わないわ」
オレコはそう言うと鞄から何かを取り出した。
「アタシは世界中の精霊信仰を研究していたのよ。自然を知り、利用するのはレンジャーの真骨頂。それを求め辿り着いたのがエレメンタルの力」
オレコはそう言うと取り出した何かを自らの小剣に貼り付けた。
札?
札のように見える。
何か書いてあるが全く読めない。
どこの国の物なのか見当さえ付かない。
おそらく、どこか異国の物なのだろう。
しかし、精霊を使役するのならそれはシャーマンの領域ではないのか。
「シャーマンならずとも、精霊の力の一部だけを利用することは出来るわ。そう、一部だけ借りられれば良いのよ」
オレコはそう言うと、何やら呪文のようなものを唱えた。
「雷の精霊イカヅチよ!その力の片鱗を示せ!」
最後にそう叫んで、オレコは小剣で地面を走る鎖を斬り付けた。
バリバリバリバリバリッ!
激しい音と閃光が起こる。
張り巡らされた鎖に雷が伝わる。
「ああっ!」
初めてウロコフネタマイトが声をあげた。
悲鳴に近い。
これはダメージを受けている。
「ぬああああっ!」
間髪入れずに今度はカルタスが雄叫びをあげた。
グレートソードを最大限まで振りかぶり、力の限り振り下ろす。
「火砕流撃ッ!」
地面ごとグレートソードで斬りつける。
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