見知らぬ世界で秘密結社

小松菜

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三四四

「武器に直接雷神の加護があるなんて……効果はいつまで続くの?」

 オレコが鞭を見ながら令子に尋ねた。

「電気の効果?ずっとよ。使いたい時にここを操作すればいつでもビリビリよ」

「いつでも!?ずーっと出っぱなし?」

「ずーっと出っぱなし」

 オレコの目が丸く見開かれた。

「凄すぎるわ……付与魔法は効果時間が限られていると言うのに」

「使えば使うほど自家発電して充電してるのよ。使う限り途切れないわ」

 令子の説明を聞きながらオレコは鞭を受け取った。

「理屈はサッパリだけど、ずっと使えるのね。気に入ったわ」

「一対一よりも対複数人の方が向いてる武器だけど、あなた器用だからどっちでも戦えるわ」

 令子がそう言って微笑んだ。

「他に防御用の装備もあるから、適当に使いなさい」

 令子が言い終わると同時にカルタスが尋ねた。

「なあ、この武器はなんて名前なんだ?」

「名前?名前は無いわ」

 令子が不思議そうに答える。

「名前無いのか?こんなスゲー武器なのに。じゃあ、なんて呼んだら良いんだ?」

 カルタスが困惑したような顔をした。

「名前なんて必要?男の子はそう言うの好きなのよね」

 別に男に限った話では無いだろうが、どちらかと言えば男の方がこだわりはあるかもしれない。

「じゃあ、あんたはこの武器の事を話す時に何て言うんだ?」

「アレとかコレとか。砲撃付き大型チェーンソー大剣とか……」

 なんだそりゃ。
アレとかコレはまだしも、最後のは名前なのかそれ。
長すぎて覚えられやしない。

「相手に伝われば何でも良いじゃない」

 そう言って令子は首をかしげた。
どうやら一番まともで常識人だと思っていたが、令子もかなりの変り者だったようだ。

「じゃあよ、俺が名前つけても良いよな?」

「ええ。良いわよ。あなたの武器なんだから」

 カルタスの言葉に令子が頷く。
その方が良いだろう。
世に知られる名剣には、どれも立派な名前が付いている。
エクスカリバーとか、ドラゴンキラーとか、ムラマサとか。
砲撃付き大型チェーンソー大剣なんて、どう考えてもカッコ良くない。

「なんて名付けるんだ?」

 俺はカルタスに聞いた。

「うーん、カッコいいヤツが良いよな。強そうなヤツ」

「カルタスソードです」

 は?

 俺は思わず声のする方を見た。

「カルタスソードがふさわしいです」

 背後でトラゴスが繰り返した。

「ははっ、いやいやトラゴス。そう言う事じゃなくて……」

 カルタスが笑いながらトラゴスに説明をしようとする。

「強くてカッコいい名前。そしてカルタス様の愛剣ならば、カルタスソードしかありません」

 トラゴスが力強く繰り返す。
どうやらこれは本気で言っているな。
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