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三七七
女を背負って狭い路地を走る。
辺りにそれらしい集団の影は見えなかった。
「集団なんて見えないぞ!」
俺はイラつきから叫んだ。
「奴らも用心深い。逃走するのに追っ手を想定して逃げている。まとまって逃げたりはしない」
ちっ、そう言う事か。
俺は光点を注意深く確認した。
光点が重なっている物があるのに気付く。
一つはこのまま真っ直ぐの所にある三つの光点。
もう一つは右手の方を同じ方角に向かって進む二つの光点。
怪しいな。
俺はとりあえず正面の光点を追った。
俺の足ならすぐに追い付く。
正面の平屋へ、俺は女を背負ったまま跳んだ。
スタッ
着地してそのまま屋根づたいに走る。
上から見ると、すぐ前方を走る男が見えた。
両脇に子供を抱えているのも見える。
あれは、ピコとナノだ。
「お前はここで降りてろ」
俺は背中から女を乱暴に降ろすと、眼下の男に向かって屋根から飛び掛かった。
「ぐおっ!」
男の背後から首に組み付き、そのまま締め上げる。
「あっ!れおさま!」
「れおさまだ!」
弟たちが口々に俺の名前を呼んだ。
「き、貴様……っ!」
「子供を離せ」
男は抵抗を試みた。
だが、そう簡単に逃れられる筈も無かった。
「口で言っても判らんか」
俺はそのまま遠慮なく首を締め上げた。
「……くっ……ぐぐっ!」
男はすぐにぐったりとして、その場に崩れ落ちる。
ナノとピコが俺の足にしがみついた。
「れおさま!ねえねが!」
「ねえねも連れていかれた!」
俺は弟たちの頭に手を置いた。
「大丈夫だ。今から助けてくる。すぐにだ」
弟たちは力強くうなずいた。
「れおさまなら助けられると思う!」
そこへ女が遅れてやって来た。
「凄まじいな……」
女は足下の男を見て言った。
「この子達を頼む。今度はしくじるなよ」
「ああ。今度こそ家へ送り届けよう。キロを助けに行くのか」
「当然だ」
俺は女の返事を待たずに、すぐさま走り出した。
全速力で右前方を進む光点を追う。
再び屋根に飛び乗ると、屋根から屋根へと跳び移った。
だがその直後、俺の目の前に現れたのは馬鹿でかい屋敷だった。
こんな裏ぶれた場所に屋敷とは。
とは言え、景観に合った薄汚い屋敷だ。
全体的に黒ずんで、手入れなどした試しが無いだろう事は想像に難くなかった。
「この中か」
光点は屋敷の中を示している。
この光点はおそらくキロの筈だ。
違ったらその時はその時だ。
どうする。
正面突破は簡単だが……
一応、念には念を入れておくべきか。
「……変身」
俺は決心すると、クルリと回って変身した。
たちまちサフィリナックスの姿になる。
そうしておいてから、俺は自らの姿を透明にした。
あまり慣れない透明化に、多少手こずる。
「よし……」
何とか透明化した事を確認すると、俺は屋敷へと近付いた。
辺りにそれらしい集団の影は見えなかった。
「集団なんて見えないぞ!」
俺はイラつきから叫んだ。
「奴らも用心深い。逃走するのに追っ手を想定して逃げている。まとまって逃げたりはしない」
ちっ、そう言う事か。
俺は光点を注意深く確認した。
光点が重なっている物があるのに気付く。
一つはこのまま真っ直ぐの所にある三つの光点。
もう一つは右手の方を同じ方角に向かって進む二つの光点。
怪しいな。
俺はとりあえず正面の光点を追った。
俺の足ならすぐに追い付く。
正面の平屋へ、俺は女を背負ったまま跳んだ。
スタッ
着地してそのまま屋根づたいに走る。
上から見ると、すぐ前方を走る男が見えた。
両脇に子供を抱えているのも見える。
あれは、ピコとナノだ。
「お前はここで降りてろ」
俺は背中から女を乱暴に降ろすと、眼下の男に向かって屋根から飛び掛かった。
「ぐおっ!」
男の背後から首に組み付き、そのまま締め上げる。
「あっ!れおさま!」
「れおさまだ!」
弟たちが口々に俺の名前を呼んだ。
「き、貴様……っ!」
「子供を離せ」
男は抵抗を試みた。
だが、そう簡単に逃れられる筈も無かった。
「口で言っても判らんか」
俺はそのまま遠慮なく首を締め上げた。
「……くっ……ぐぐっ!」
男はすぐにぐったりとして、その場に崩れ落ちる。
ナノとピコが俺の足にしがみついた。
「れおさま!ねえねが!」
「ねえねも連れていかれた!」
俺は弟たちの頭に手を置いた。
「大丈夫だ。今から助けてくる。すぐにだ」
弟たちは力強くうなずいた。
「れおさまなら助けられると思う!」
そこへ女が遅れてやって来た。
「凄まじいな……」
女は足下の男を見て言った。
「この子達を頼む。今度はしくじるなよ」
「ああ。今度こそ家へ送り届けよう。キロを助けに行くのか」
「当然だ」
俺は女の返事を待たずに、すぐさま走り出した。
全速力で右前方を進む光点を追う。
再び屋根に飛び乗ると、屋根から屋根へと跳び移った。
だがその直後、俺の目の前に現れたのは馬鹿でかい屋敷だった。
こんな裏ぶれた場所に屋敷とは。
とは言え、景観に合った薄汚い屋敷だ。
全体的に黒ずんで、手入れなどした試しが無いだろう事は想像に難くなかった。
「この中か」
光点は屋敷の中を示している。
この光点はおそらくキロの筈だ。
違ったらその時はその時だ。
どうする。
正面突破は簡単だが……
一応、念には念を入れておくべきか。
「……変身」
俺は決心すると、クルリと回って変身した。
たちまちサフィリナックスの姿になる。
そうしておいてから、俺は自らの姿を透明にした。
あまり慣れない透明化に、多少手こずる。
「よし……」
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